妊娠検査薬で陽性反応が出たときや婦人科検診を受けるとき、また婦人科系の不調があるときなどに受診する産婦人科。初めて受診するときは疑問や不安もありますよね。今回は、産婦人科の初診料や診察料、保険証がなしでも受診できるのか、診察内容や注意点についてご紹介します。
産婦人科の初診料はどれくらい?
初診料とは、初めて受診する医療機関でかかるお金のことです。産婦人科に行く場合も、初めてかかる病院やクリニックでは初診料がかかります。
初診料は、病院やクリニックの規模に関係なく、一律2,820円です(※1)。ただし、ベッド数が200床以上の大きい病院では、紹介状がないと初診料に特別料金が上乗せされることが多くあります。特別料金は病院側が自由に設定できるため、高額な費用がかかるケースもあります。
総合病院や大学病院の産婦人科を初めて受診するときは、事前に特別料金を確認したり、普段から通っているクリニックがあれば招待状をもらったりするといいでしょう。
産婦人科の妊娠検査の診察料はいくらくらい?保険は適用されるの?
まず妊娠の確認のため産婦人科にかかる場合は、病気ではないので基本的に保険適用外となり、診察料は全額自己負担です。
妊娠検査薬で陽性反応が出て産婦人科を受診すると、妊娠の診断をするために尿検査や経腟超音波検査が行われます。検査にかかる料金は、5,000円〜1万5,000円程度と病院によって差があります。
さらに、前述の初診料がかかるため、妊娠の診断で初めて産婦人科に行くときは、多めにお金を持っていくようにしましょう。また、事前に電話で問い合わせておくと安心です。
補助券があれば産婦人科の初診料や診察料が無料になる?
妊娠中は定期的に妊婦健診を受ける必要があります。多くの自治体では、「妊婦健康診査受診票」、いわゆる「補助券」が交付されるため、健診の費用が助成されます。
補助券は母子手帳と一緒に交付されますが、母子手帳は基本的に胎児の心拍が確認されてから役所にもらいに行くものです。また、交付された補助券は、体重・血圧測定や尿検査、超音波検査、血液検査といった妊婦健診に利用されます。
そのため、妊娠検査で初めて産婦人科に行くときや、その後、心拍が確認されるまでに受診するときには、補助券は利用できません。
産婦人科は保険証なしでも受診できるの?
前述の通り、妊娠で産婦人科を受診するときは基本的には健康保険の適用外になりますが、つわりがひどくて薬を処方してもらうときや、出血時や緊急時の検査内容によっては、健康保険が適用されるときもあります。
そのため、初診時はもちろんのこと、その後の妊婦健診や診察でも、必ず保険証を持参するようにしましょう。特に、月のはじめは保険証の提示を求められるので、忘れないようにしましょう。
保険証を忘れてしまったり、新しい保険証の発行に時間がかかって手元になかったりするときは、受付でそのことを伝えて後日提示してくださいね。
婦人科検診や生理不順で産婦人科にかかるときの初診料・診察料は?
婦人科検診や生理不順などの婦人科系の不調で産婦人科にかかる場合も、初めて受診する医療機関では初診料がかかります。
婦人科健診の場合
婦人科検診は病気ではないため、基本的に健康保険の適用外です。費用は検査項目や医療機関によって違いますが、たとえば乳がん検診の場合、超音波検査、マンモグラフィ検査、乳房視触診のすべてを受けると10,000円前後かかります。
ただし、乳がん健診や子宮がん検診は、年齢によって自治体や勤務先で補助が得られるため、費用が抑えられることもあります。補助の額は異なるので、地域の保健センターや勤務先に問い合わせて上手に活用しましょう。
婦人科系の不調や病気の場合
婦人科系の不調や病気で産婦人科を受診するときの診察料は、基本的に保険適用となります。診察や検査の内容病院によっても違いがありますが、たとえば、生理不順で受診して超音波検査とホルモン検査をした場合は、保険適用で5,000円前後がかかります。
産婦人科を受診するときの注意点は?
はじめて産婦人科にかかる前に以下のポイントをおさえておきましょう。
検査しやすい服装で
妊娠検査や婦人科検診、その他の検査では、内診台に乗って下着を脱ぐ必要があるので、服装はズボンよりもスカートがおすすめです。また、乳癌検診では上半身を診察するやめ、ワンピースやオールインワンなどではなく、上下分かれた格好がいいでしょう。
自分の情報をまとめておく
初診の際には問診があります。最終月経の開始日や終了日、月経周期、最近の性行為、過去の妊娠・出産・流産・人工中絶などの経験、喫煙、アレルギーの有無などを問われるので、事前にメモしておくスムーズに記入したり答えたりすることができますよ。
トイレのタイミングに気をつける
妊娠の診断のために産婦人科を受診すると、尿検査をすることがほとんどです。検査の直前にはトイレに行かないようにするなど、タイミングに気をつけましょう。
待ち時間を考慮する
分娩や手術を行っている産婦人科では、陣痛が始まった妊婦さんや救急の患者の対応が入ることもあり、予約をしていても長く待たされることもあります。待ち時間が長いと余計に緊張してしまいがちなので、リラックスできるように好きな本や雑誌を持っていくのがおすすめですよ。
産婦人科の初診料・診察料を理解してリラックスして受診しよう
初めて産婦人科に行くときは緊張するものです。さらに、初診料や診察料といったお金のことに疑問があると、余計に不安になってしまいますよね。
産婦人科の初診料や診察料は、実際に受診するまでわからなかったり、病院によって違いがあったりするものですが、事前に問い合わせたり調べたりして少しでも情報を得ておくと安心です。
お金に関することなど疑問点をすっきりさせて、リラックスした気持ちで産婦人科を受診できるといいですね。