子供の乗り物酔いの原因と対策!おすすめの薬は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

週末や長期のお休みに、家族みんなでお出かけするのは楽しいものです。しかし、楽しいはずのお出かけが、乗り物酔いのせいでつらい時間に変わってしまうことも。子供は乗り物酔いを起こしやすいため、乗り物で遠出するときは注意が必要です。今回は子供の乗り物酔いの原因と対策、おすすめの酔い止め薬などをご紹介します。

乗り物酔いが起こる原因は?

疑問 why 

乗り物酔いとは、平衡感覚を司る耳の中の前庭や三半規管が多くの刺激を受けて混乱してしまい、自律神経のバランスが崩れて、気持ち悪くなるなどの症状が現れる現象です(※1)。

耳の奥にある三半規管が体の揺れを感じて、バランスをとる役目を果たしています。しかし、車や船などの乗り物で、過度なスピードの変化、前後・左右・上下・回転などの様々な刺激が繰り返されると、乗り物酔いを起こしてしまいます。

幼児はこの三半規管が未熟であるため、乗り物酔いを起こしにくいですが、三半規管が発達してくる小学校入学後、高学年になると、乗り物酔いになる子供が多くなります。小中学校の生徒の30〜40%に発生しているという報告があります(※1)。

乗り物酔い(動揺病、加速度病)のメカニズムは不明確な部分も多く、視覚や嗅覚への刺激、不安や心配事などの精神的なストレス、体の疲れや睡眠不足なども影響して乗り物酔いが起きるといわれています。

子供の乗り物酔いの症状は?

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様々な刺激によって、三半規管のバランスは少しずつ乱れていくため、段階的に症状を感じる人がほとんどです。

はじめに、顔色が悪い、冷や汗、生あくびなどの兆候が現れ、胃の不快感につながります。その後、吐き気から、嘔吐、症状がひどいと、頭痛を訴えることがあります。

乗り物酔いの兆候が見られた段階で乗り物から降りるなどの対処ができるのが理想ですが、子供がまだ小さいと自分で訴えることができないので、ママやパパも症状を見落としがちです。

乗り物に乗っているときに、急におとなしくなる、顔色が悪くなるといった症状が見られたときは、乗り物から降ろして外の空気を吸わせてあげましょう。乗り物から降りられないときには、ベルトやボタンなど服を緩める、頭を冷やしたり、車の中の空気を入れ替えたりしてあげてくださいね(※1)。

子供の乗り物酔い対策!どうすれば予防できる?

赤ちゃん 電車 乗り物 お出かけ

乗り物に乗っていると、どうしても揺れや加速・減速などの影響を受けてしまいます。そのため、あらかじめ刺激を軽減しておく方法がおすすめです(※1,2)。

● バスは揺れが少ない前方の席に座る(タイヤの真上は振動が伝わりやすいので避ける)
● 船は揺れが少ない中央に近い席に座る
● 飛行機は揺れが少ない翼近くか、前方の席に座る
● 車ではエアコンを止め、自然の風で温度調節をする
● 進行方向に背を向けず、同じ方向を向いて座る
● 遠くの景色を見るようにして視覚への刺激を減らす
● おしゃべりをして気分を紛らわす
● 芳香剤や香水など臭いの強いものを避ける
● 空腹や満腹の状態で乗らない
● 乗る直前に食べ物を食べない
● 前日は十分な睡眠をとる

車の乗り物酔いには、「揺れる方向が予測できる助手席に座る」という対策もありますが、助手席に置けないジュニアシートもあったり、シートベルトの身長制限もあるので、子供を助手席に乗せる場合は注意が必要です。

子供の酔い止めの方法は?

記号 ひらめき 黒板

どんなに対策をとっても乗り物酔いを起こしてしまうことはあります。その場合は、以下の方法で症状をやわらげてあげてください(※1,2)。

● 衣服やベルトをゆるめる
● シートを倒して横になるなど、楽な姿勢をとらせる
● 窓を開けるなどして新鮮な空気を吸わせる
● 一度、乗り物から降りて休む
● 気持ち悪いときは我慢させずに吐かせる

場合によってはできないものもありますが、できるだけ揺れなどの刺激をなくして、楽な姿勢を取らせてあげることが大切です。

また、対処できないときは酔い止めに効くツボを押すのも方法の一つです。「内関(ないかん)」と呼ばれる、手首の関節の中央から肘側に3cmほど横にあるツボで、1回あたり6~8秒間少し強めに押して離すというのを繰り返していると、酔いが治まることがありますよ。

子供が飲める酔い止め薬は?

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体質的に酔いやすい子もいるので、乗り物酔いをしっかり防ぎたいときは酔い止め薬を使いましょう。

酔い止め薬は、事前に飲んで予防することもできますし、酔ったときに症状を和らげてくれるものとしても使えます。「ドロップタイプ」と「ドリンクタイプ」があり、子供でも飲みやすい味や形状になっていますよ。

ただし、商品によっては服用できる年齢や服用量が異なるので、使用上の注意をよく読んでから使ってくださいね。

ドロップタイプの酔い止め

味も見た目もアメにそっくりなので、薬嫌いの子供でも抵抗なく服用できます。

エーザイ 第2類医薬品 トラベルミンチュロップ ぶどう味

トラベルミン チュロップ
税込価格
326円〜
服用可能年齢
5歳~

浅田飴 第2類医薬品 トラベロップQQ ぶどう味

浅田飴 乗り物酔い トラベロップQQ
税込価格
378円〜
服用可能年齢
5歳~

ドリンクタイプの酔い止め

液剤なので吸収が早く、即効性が期待できます。出発直前になってしまったときや、乗り物酔いを起こしてすぐに対処したいときに重宝します。

久光製薬 第2類医薬品 こどもクールスカイ

酔い止め 久光製薬 こどもクールスカイ 出典: www.hisamitsu.co.jp
税込価格
429円〜
服用可能年齢
3~14歳

大正製薬 センパア Kidsドリンク

要出典 大正製薬 センパア キッズドリンク 酔い止め 出典: www.catalog-taisho.com
税込価格
348円〜
服用可能年齢
3~10歳

乗り物酔いを克服するには?

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乗り物の影響を抑えるだけではなく、乗り物酔いになりにくい体づくりをするのも一つの手です(※1,2)。乗り物酔いに負けないように、子供と一緒に楽しみながらチャレンジしてみましょう。

でんぐり返しや鉄棒をする

前回り・後ろ回りのでんぐり返しを続けることで、三半規管を鍛えることができます。激しい揺れや回転などにも対応できる平衡感覚を身につけることで乗り物酔いに負けない体になります。

毎日1回から数回、布団の上などででんぐり返しをしてみてはどうでしょうか。子供が一人でできないときは手伝ってあげましょう。

また、鉄棒で前回りや後ろ回りをするのも、でんぐり返しと同じような効果が期待できます。

ブランコ・トランポリンなどの遊具で遊ばせる

ブランコやトランポリンなどの揺れや動きが激しい遊具も平衡感覚を鍛えるのにおすすめ。楽しく遊びながら鍛えられますよ。

ただ、遊び過ぎると乗り物酔いのような状態になることもあるので、ほどほどに。

乗り物に乗る練習をする

乗り物に何度も乗ることで、その乗り物がどんな動きをするのかに体が慣れてきます。「乗り物に乗っても酔わなかった」という成功体験を積み重ねることで苦手意識もなくなり、乗り物酔いを克服できることにつながります。

特に、無料の巡回バスなど、気軽に乗れるもので楽しみながら練習したいですね。

乗り物酔いしやすい子供には精神的なサポートも

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乗り物酔いを起こしやすい子供は、「乗り物に乗る=酔う」と思い込んでしまい、酔いやすくなっていることもあります。ママやパパが「乗り物酔いしないおまじないをかけたから大丈夫だよ」といった言葉をかけてあげるだけでも、気持ちが楽になります。

乗り物酔いの対策やいざというときの準備はしつつ、子供がリラックスして乗り物に乗れるような環境を作ってあげてくださいね。

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