チャイルドシートは助手席に設置してもいいの?前向きはいつから?

子供を車に乗せるときに必須のチャイルドシート。ママの運転で出かけるときは、子供の様子が見える助手席に乗せたいと思うこともありますよね。しかし、チャイルドシートを助手席に設置することは、法律違反にならないのでしょうか。そもそも、助手席に取り付けることが安全なのかどうかも気になるところです。今回は、チャイルドシートを助手席に設置することは違反になるのか、危険ではないのか、チャイルドシートの正しい設置方法などについてご紹介します。

なぜチャイルドシートは必要なの?種類は?

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チャイルドシートは、車に付属しているシートベルトを正しく使用できない体格の小さな子供の体を固定させるために使います。いわばシートベルトの補助として使うものです。市販されているチャイルドシートの種類と大まかな対象年齢は、下記の通りです(※1)。

・乳幼児用(新生児~1歳頃)
・幼児用(1~4歳頃)
・学童用(4~10歳頃)

日本国内で販売されているチャイルドシートは、国土交通省の安全基準を満たしたもので、シート本体に「Eマーク」または「自マーク」が貼られています。輸入品の場合は、ECE規則(欧州)やFMVSS(米国)が適用されています(※2)。

このいずれかの基準に合格したチャイルドシートだけが、日本国内での使用を認められているので、購入時に確認しましょう。

チャイルドシートと道路交通法

道路交通法では、6歳未満の幼児はチャイルドシートを使用しなければいけないと定められています(※3)。6歳を過ぎると、法律上の着用義務はなくなりますが、体格が小さくて大人用のシートベルトを正しく着用できない場合は、万が一の事故の時に車外に放り出される危険があります。

大人用のシートベルトは、身長が約140cm以上の体型を対象に作られているため、140cm未満の子供は、学童用のチャイルドシートを使用することをおすすすめします(※4)。

チャイルドシートは助手席に設置してもいいの?違反になる?

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道路交通法では、チャイルドシートを車内に設置すると定められていますが、設置場所については規定がありません。そのため、助手席にチャイルドシートを設置しても法律違反にはならず、取り締まりの対象になりません。

実際、運転している最中に子供の様子を確認しやすいように、助手席にチャイルドシートを設置している人はいます。特に、1~3歳頃の子供は、チャイルドシートに固定されるのを嫌がったり、ママやパパが見えないと泣いたりするので、助手席に乗せるというママとパパは多いようです。

助手席にチャイルドシートを設置するのは危険なの?

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前述の通り、チャイルドシートを助手席に設置することは法律違反ではありませんが、下記のようなリスクがあります。

エアバッグが危険

助手席に装着されているエアバッグは、あくまでも大人に対応した安全装置です。チャイルドシートに乗った子供ではなく、標準的な体格の大人の身を守ることを想定して作られています。

助手席のエアバッグが開いた場合、子供の年齢によっては、衝撃に耐えられない可能性があります。

また、助手席に前向きのチャイルドシートを設置すると、大人が座る位置よりも前に座る形になるため、エアバッグが勢いよく開く途中で子供の頭に当たってしまい、その勢いで頭が後ろに押し付けられて窒息してしまう危険性があります。

運転に集中できない

チャイルドシートを助手席に設置すると、運転しているときも、隣で子供の様子を確認することができます。しかし一方で、子供の機嫌が悪く、ぐずったり泣いたりした場合、かえって運転に集中できなくなり、事故を起こす可能性もあります。

事故時の助手席の死亡率が高い

警視庁交通局の「平成26年中の交通事故の発生状況」によると、衝突などの事故が発生した場合、後部座席よりも助手席に座っていた人のほうが死亡率が高いというデータが出ています(※5)。


このように、交通事故時のリスクを考えるとチャイルドシートを助手席に乗せることは、おすすめできません。

チャイルドシートを助手席に設置するのは、いつから?

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子供が大きくなったら、チャイルドシートを助手席に設置してもいいのではないかと考える人もいるかもしれません。しかし、前述の危険性を考慮すると、年齢に関係なく、チャイルドシートを使用している間は後部座席に設置することをおすすめします。

また、製品によっては、そもそも助手席での使用を禁止しているものもあります。使用する前に必ず取扱説明書の注意事項などを確認するようにしましょう。

チャイルドシートは前向き?後ろ向き?

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チャイルドシートを前向きに設置している車を見かけることが多いと思いますが、まれに後ろ向きに設置している車を見かけることもありますよね。一体どちらが正しいのでしょうか?

骨格がまだしっかりしておらず柔らかい乳児期に前面衝突事故の衝撃から守るには、後頭部から肩、背中にかけた広い面積で衝撃を分散させ、首への負担を少なくした方がいいと考えられています。

そのため、乳幼児期は後ろ向きでチャイルドシートを使用することが推奨されています(※6)。

一方、体がある程度成長し、腰と首が座りきった頃であれば、前向きに座っていても事故の衝撃に耐えられるとされているため、前向きで乗せることが可能になります。

チャイルドシートに前向きに乗せるのはいつから?

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それでは、一体いつから前向きに設置してもいいのかというと、首が座り、自分で座れるようになった頃からです。体重でいうと9kg以上、身長は65cm以上、年齢は1歳頃だとされています(※1)。

ただし、これらはあくまで目安です。実際にはメーカーによって異なるので、取扱説明書をよく確認しましょう。年齢よりも、子供の体の成長にあわせて判断するようにしてくださいね。

チャイルドシートを正しく使用して子供を危険から守ろう

ドライブ中の子供の安全を守るチャイルドシート。より安全な場所に設置して使うことで、その効果が発揮されます。

大切な子供の命のためにも、できるだけ後部座席に設置するようにしましょう。乳児用のチャイルドシートを設置するときは、後ろ向きに設置することもポイントです。

子供が大きくなるまでは、チャイルドシートを正しく安全に使用して、家族でのドライブを楽しんでくださいね。

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