子供のどもり(吃音)とは?2〜3歳でどもる原因は?治療法はある?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

言葉を話し始めた子供の声は、可愛いですよね。しかし、「り、り、りんご」とある音を何度も繰り返したり、「りーーんご」とある音を伸ばしていたりと、話し方に違和感があるときは、どもっている可能性があります。今回は子供のどもりについて、原因や症状、治療法、自宅ケア方法などをご紹介します。

子供のどもり(吃音)とは?

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どもりとは、言葉がスムーズに話せない発話障害のことで、吃音(きつおん)とも呼ばれています。

吃音には、青年期以降に発症する「獲得性吃音」と幼児期に発症する「発達性吃音」があり、吃音の9割は発達性吃音です。発達性吃音は、2語文以上の発話を始める2~5歳で発症することがほとんどで、70~80%程度は小学生のうちに自然に治るといわれています(※1)。

ただし、なかには症状がひどくなり、医療機関で治療を受けなければならなくなるケースもあります。

子供のどもり(吃音)の原因は?

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青年期以降に発症する獲得性吃音は、脳卒中や脳損傷など脳の病気やストレスが原因で起こるのですが、発達性吃音の原因については、いまだ解明されていません。

生まれ持った体質といった遺伝的要素や、周りの人たちとの人間関係といった環境要素などが絡み合って起きているのではないかと考えられています。

子供のどもり(吃音)の症状は?

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どもり(吃音)には、主に3つの種類があります。

どもり(吃音)の種類

・連発型:同じ音を繰り返す……「り、り、りんご」など
・伸発型:最初の音を伸ばす……「りーーんご」など
・難発型:最初の言葉を出すときにつまり、音が出せない……「りんご」と言おうとしたときに、言葉がつまり、「り」がなかなか言えないなど

どもりによって言葉がなかなか出ないと、身振り手振りで気持ちを表現しようとしたり、出にくい言葉を避けたりするといった症状が見られるようになります。

また、どもりには波があり、言葉につまってばかりのときもあれば、スラスラと話せるときもあるので、「そんなに大したことはないのかな」と治療されずに、そのまま放置されることがあります。

子供のどもり(吃音)の治療法は?

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話し始めたばかりの小さな子供は、きちんと言葉を話せないことがあり、「これはどもりなのかな?」と迷うことがあるかもしれません。

子供の言葉のつまりが、どもりによって起きているのか、成長過程のひとつとして起きているのかを判断するのは、素人では困難です。

4〜5歳で子供にどもりの可能性がある場合は、各都道府県の言語聴覚士会ホームページを見て、言語聴覚士がいる施設を調べたり、住んでいる地域の保健センターに紹介してもらったりして、言語聴覚士に相談してください。

言語聴覚士にどもりがあると判断された場合は、以下のような治療が行われるのが一般的です(※2)。

・環境調整……滑らかに話す体験を増やすような環境を作る
・直接的指導……滑らかに話すモデルを示し、子供が滑らかに話せるように誘導する

小学生くらいの子供にどもりがあると、スムーズに話せることも減ってくるため、楽に話せる技術を指導のなかで教えていきます。

子供のどもり(吃音)の自宅ケア方法は?

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家庭でできるケアとして、子供のどもりに気づいても、それを指摘したり、言い直させたりしないことが有効だといわれています。

周囲が神経質になって、どもるたびに指摘していると、子供が話すことに不安や恐怖を覚え、ストレスを感じて症状が悪化することがあります。

発達性吃音は一過性で起きていることもあるので、過度に心配せず、まずは子供がリラックスして話せる環境を作ってあげましょう。どもっても途中で遮らず、子供の話を最後まで聞いてあげ、それに対しての意見や感想を自分の言葉できちんと伝えてあげてください。

こうした言語コミュニケーションをしっかりとることが、子供のどもり解消につながります。

子供のどもり(吃音)は大きな心持ちで見守ろう

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神経質にならないように、と思っても、わが子がきちんと話せないと心配ですよね。子供にどもりの症状が見られるときは、一人で悩まずに、言語聴覚士に相談しましょう。

前述のとおり、発達性吃音の多くは、自然に治まっていきます。焦らず、ゆったりした気持ちで経過を見守ることも、子供の成長を支えるうえで大切なことです。

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