2歳児の言葉の目安は?遅れる理由と対応方法は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

子供が2歳になると、周りの子供たちの言葉の進み方が気になってくるもの。言葉がスラスラと出てくる子に対し、「うちの子は大丈夫?」と感じてしまうことは少なくないようです。そこで今回は、2歳児の言葉の発達目安や、遅れていると感じたときに考えられる要因、対応方法についてご説明します。

2歳児の言葉の発達目安は?

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2歳頃の言葉の発達には個人差があり、ママやパパとの会話がある程度成立する子もいれば、単語をいくつか口にするくらいの子もいます。自分の意思を身振り、手振りで伝えようとしているようであれば、発達の問題はないでしょう(※1)。

発達の目安としては、「わんわん、いた」「マンマ、たべる」「ママ、バイバイ」といった、日常の出来事を中心に2語のつながりができてくること。これまで単語を蓄積していた子供が、ママやパパとの会話の中で言葉の意味を理解し、単語をつなげて発するようになります。

早い子では2歳半頃から3~4語を文章として発する子もいますが、その反面、ママやパパが言っていることを理解して行動に移すことはできるものの、言葉として発するのが少し遅いというケースも珍しくありません。

2歳児の言葉に遅れが出る原因は?

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2歳の子供の言葉が遅いかも?と感じる場合、次のような原因が考えられます。

男女の脳の作りの違い

言語を理解するときに、男の子(男性)は左脳のみを使うのに対して、女の子(女性)は左脳と右脳の両方を使っている、という研究報告があります(※2)。

一般的に、女の子の方が言葉を流暢に操れるようになるのが早い、というのは脳の働きの違いも関係しているかもしれません。

言葉を理解していても発することが不得意

ママやパパが「これ取って」「服に着替えるよ」など、指示を伝えると、その指示に合わせて行動に移すことはできるものの、言葉だけが出てこないという場合もあります。

頭の中に大量の言葉を蓄積していて、アウトプットだけが苦手というケースも。

テレビやインターネットを使う頻度が多い

テレビやスマートフォンなどを見続けていると、親子が一緒に遊ぶ時間が少なくなってしまいます。

日本小児科医会は、乳幼児がメディア漬けになることによるコミュニケーション能力の低下などの影響を危惧し、「2歳までのテレビ・ビデオ視聴を控える」「授乳中・食事中はテレビ・ビデオをつけない」ことを提言しています(※3)。

2歳児の言葉が遅いときの対応は?

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それでは、2歳児の言葉の遅れが気になるとき、どのような対応をすると良いのでしょうか?ここでは、子供の言語の発達を促す方法をいくつかご紹介します。

物の名前をその場で教える

子供が好きなものを中心に、言葉にして教えてあげましょう。ご飯を食べるときは「ご飯、食べようね」「これは、イチゴだよ」など、実際に見て、聞いて、味わったり触ったりすることで、目の前にある「もの」を理解していきます。

子供が表現しにくい感情を言葉にしてあげる

子供が転んだときは「転んで痛かったね」、おいしいものを食べたときは「リンゴ、おいしいね」など、表情には出しても言葉にできない感情を代弁してあげましょう。

こうすることで、感情に対する言葉の表現を覚えていきます。うれしい、楽しいというポジティブな感情の方が脳により良い刺激を与えます。

テレビやインターネットを見せたまま放っておかない

ママが家事をしている間など、全くテレビを見せないということが難しいようであれば、子供に対して「どう?面白い?」と声を掛けるようにしてください。

ただし、テレビなどのメディアに子供が接触する時間は、1日2時間までに制限しましょう(※3)。

リズム体操や絵本の読み聞かせをする

リズム体操は、歌の内容に合わせて寝転んだり踊ってみたりすることで、脳が刺激される効果が期待できます。何かを感じたときに言葉で発するという「反射」にもつながりますよ。

絵本を読むことも効果的で、知らなかった動物や色の名前を知るきっかけにもなります。繰り返しのフレーズを楽しんだり、「○○はどこにいるかな?」と子供に問いかけたりと、言葉の世界を広げてあげましょう。

2歳児の言葉が遅いことに不安を感じたときは?

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先ほどもご説明したとおり、2歳児の言葉が発達するスピードには、個人差があります。ほかの子と比べて少し遅いように感じても、心配しすぎないでくださいね。

ただし、次のような様子が見られ、どうしても不安や疑問を感じるときは、医師や専門家に相談してみるのも一つの方法です。

呼びかけに対する反応が鈍い

3歳頃までは中耳炎にかかりやすく、特に「滲出性中耳炎」の場合は聴力が低下したり、耳が詰まった感じがしたりします。痛みを感じにくく、病気に気づかないことも珍しくありません。

テレビの音量が大きいのに内容を理解していない、大きな声で呼びかけても反応が鈍いなどの症状が、滲出性中耳炎のサインです。

放っておくと症状が進行してしまう可能性もあるので、子供が呼びかけに反応しにくいと感じたら耳鼻科を受診しましょう。

吃音(どもり)がある

「り、り、りんご」のように同じ音を繰り返したり、言葉がよく詰まったりと吃音が見られる場合、口や舌の使い方に慣れていない、コツをつかめていないという可能性も。

口を開けて「あいうえお」の練習をしたり、口をタテ・ヨコに動かしたり、「べー」と舌を出す、「ははは」と笑うなど、簡単なトレーニングをしてみましょう。

吃音は注意をしないことが大切です。意識しすぎて悪化してしまうこともあるので、歌の練習などと兼ねて、遊び感覚でゆっくり向き合いましょう。

目を合わせない、じっとしていられない

言葉の遅れだけでなく、話している相手と視線を合わせられない、じっとしていられないといった様子が見られる場合、自閉症などの発達障害があるケースもあります。

しかし、2歳頃の子供だと、言葉が発達途上のうえ、「イヤイヤ期」でなかなか言うことを聞かないこともしばしば。「発達障害なのでは」と早とちりせず、子供の成長を注意深く見守りましょう。

それでも疑問に感じることがあれば、地域の自治体や児童福祉施設などに相談することもできますよ。

2歳児の言葉の発達は個人差が大きいもの

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2歳児は、ちょうど言葉の成長期です。言葉の発達には親も敏感になってしまいますが、言葉は体と同様、子供一人ひとりに個人差があって当たり前。

成長を促してあげるのは良いことですが、他人と比べないことが大切です。3~4歳頃に急にペラペラと話し出すケースも珍しくありません。

普段、会話以外の場面でもしっかりコミュニケーションをとれているのであれば、心配しすぎず、長い目で成長を見守ってあげましょう。

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