生理中はお風呂に入っていいものかどうか躊躇してしまい、シャワーで済ませてしまう人も多いのではないでしょうか。でも、体がだるく、お腹も痛い生理中だからこそ、湯船に浸かって体を温めたいですよね。そこで今回は、生理中にお風呂に入るときのコツや注意点をご紹介します。
生理中はお風呂に入ってもいいの?
結論からいうと、生理中に、お風呂に入っても問題はありません。むしろ、お風呂に入ることで生理痛が軽減されることもあります。
生理痛を引き起こすのは、「プロスタグランジン」というホルモンです(※1)。このホルモンは、経血の排出を促す役割を持っており、そのために子宮をぎゅっと収縮させます。この収縮が、生理痛の正体です。
そのため生理痛を軽減させるには、プロスタグランジンの分泌量が少なくなるよう、経血の排出をスムーズにするのが一番大切。その方法の一つが、体を温めることなのです。
お風呂に入ると全身がポカポカと温まるので、生理痛が和らぐ可能性がありますよ。
生理中に湯船に浸かると出血するの?
「生理中に湯船に浸かると、経血が出て湯水を汚してしまう」と気にしてしまう人も多いかもしれませんが、水圧の関係で、湯船に浸かっているときに経血が漏れるということはほとんどありません。
しかし、湯船から出ると水圧がなくなるので、洗い場で経血が出てくる可能性はあります。家族や同居人と共同のお風呂を使うなどで、どうしても心配な人は、月経カップやタンポンを使うと安心ですよ。
生理中のお風呂の入り方は?
生理中の入浴のコツは、事前準備です。
例えば、前述のように、湯船に浸かっているとき以外は経血が出てきてしまうので、お風呂からあがったらすぐにナプキンを当てられるよう、手が届く範囲にナプキンを用意しておきましょう。
陰部を拭くためのトイレットペーパーや、経血がついても目立たない濃い色のバスタオルなどを準備しておくのもおすすめです。
バスマットや足ふきマットなどは、事前によけておくと汚す心配がありませんよ。
生理中のお風呂の注意点は?
生理中にお風呂に入るときは、下記のポイントに注意しましょう。
体調が悪いときは無理しない
生理中は、様々な症状に悩まされるもの。具合が悪いときや、経血の量が多くて貧血気味のときなどは、無理してお風呂に入らないようにしてください。
どうしても体の冷えが気になるときは、足湯をしたり、カイロや湯たんぽをお腹周りに当てたりと、お風呂に入る以外の方法で温めましょう。
家族や同居人より後に入る
家族や同居人がいる場合には、できるだけ他の人がお風呂に入り終わってから自分も入るようにしましょう。
自分が最後だと、もし仮に経血が湯船のなかで漏れてしまっても安心ですし、洗い場や脱衣所が汚れても、後処理が楽ですよね。
公共の場での入浴は避ける
生理中に温泉や銭湯などに入ると、洗い場や脱衣所で経血が流れ出て、周りに不快な思いをさせてしまうことがあります。生理中の入浴は自宅のお風呂だけにして、公共の場所は避けるようにしましょう。旅先でも、部屋のシャワーで済ませた方が無難です。
温泉旅行などの計画を立てるときは、自分の生理周期を把握したうえで、生理と被らないようにすることをおすすめします。
ダイエット効果を期待しすぎない
ダイエット効果を期待して半身浴などをする人もいるかもしれませんが、生理中は代謝が下がるため、痩せにくい時期です。
お風呂に入っていつもより体重が減らなかったとしても、頑張りすぎず、今はそういう時期だと割り切りましょう。
生理中はお風呂で体調を整えよう
生理中にお風呂に入ると全身の血の巡りが良くなり、体の芯まで温めることにより生理痛を緩和することができます。
また、入浴することによりリラックスできるので、生理時期のイライラなど、精神的な症状に対しても効果が期待できますよ。お気に入りの香りの入浴剤やエッセンシャルオイルを使って、リラックス効果をさらに高めるのも良いですね。
鎮痛作用とリラックス効果のあるラベンダーや、ホルモンバランスを整えるクラリセージ、血行を良くしてくれるローズマリーなどのオイルもおすすめです。
お風呂を上手に活かして、生理中の不快感を少しでも和らげられるといいですね。