静かだから眠っているのかと思ったら、自分の手をじっと見ていた…なんてことが、赤ちゃんにはよくありますよね。このなんでもないように見える行動も、赤ちゃんにとっては楽しい遊びの一つ。赤ちゃんがひとり遊びをするのは、成長のうえで大事なことです。今回は、赤ちゃんのひとり遊びについて、いつからするのか、どのような効果があるのか、新生児から生後1・2・3・4ヶ月までの月齢別におすすめの遊び方についてご紹介します。
赤ちゃんがひとり遊びをするのはどうして?

赤ちゃんは、生後2~3ヶ月くらいになると、授乳やおむつ替えのあとでご機嫌なときに、自分の手や部屋中をキョロキョロと見ていることがあります。枕元にぬいぐるみやおもちゃがあれば、手に取ろうとしたり、舐めたりすることも。それらはすべて、赤ちゃんにとっては遊びで、学習でもあります。
赤ちゃんは、ひとり遊びを通して、興味を持ったものに触れたり、時には口に入れたりして好奇心を満たしているのです。
子供が社会性を身につけ始め、友達と一緒に楽しく遊ぶことを覚えるのは、2歳後半から3歳にかけての時期が目安。それまでは、ひとり遊びをしたり、親が一緒に遊んだりしています。
赤ちゃんのひとり遊びはいつから?

赤ちゃんがひとり遊びをする時期には個人差があるものの、一般的には、新生児から始まるというものではなく、周りのものに興味を持ちはじめる生後2~3ヶ月頃から始まることが多いようです。
その後、体が大きくなって運動能力が高まるにつれて、近くにあるものに手を伸ばしたり舐めたりして、どんどんひとり遊びの幅を広げていきます。
一方で、1歳前後に後追いが始まると、ママがいない場所で遊ぶことに不安を感じ、ひとり遊びをしなくなる赤ちゃんもいます。そして、2歳を過ぎるとお気に入りのおもちゃに夢中になって、再びひとり遊びが増えることも。
このように、赤ちゃんの成長の段階や個性によって、ひとり遊びの内容も変わってきます。
赤ちゃんのひとり遊びの効果は?種類はどんなものがある?

赤ちゃんのひとり遊びには様々な種類があります。じっとものを見つめたり、ママの声や小鳥のさえずりに耳を澄ましたり、おもちゃをつかんで舐めたり、お出かけ中にお日さまの匂いをくんくん嗅いだり…。
そのほとんどが、「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」を刺激するものです。五感が刺激されることで、脳が活性化されます。
ひとり遊びはカテゴリー分けできるものではなく、赤ちゃんや家庭によって様々なバリエーションが生まれます。ママやパパが手助けをして、ひとり遊びの種類を増やしてあげましょう。
ここからは、生後2・3・4ヶ月の月齢ごとに、赤ちゃんがどんなひとり遊びをするかをご紹介します。
生後2ヶ月のひとり遊びは?

赤ちゃんは生後2ヶ月頃からひとり遊びを始めることが多いです。
赤ちゃんのひとり遊びの代表的なものに、「ハンドリガード」という自分の手を目の前にかざして見つめる行動があります。これが現れるのが生後2ヶ月頃です。
生後2ヶ月頃の赤ちゃんは、新生児期に比べて視力が発達しているため、視界に入った自分の手を「もの」として認識できるようになります。その手を動かしたり、しゃぶったりするうちに、自分の意思で動かせる体の一部であることを認識するようになっていきます。
手遊びで手をしゃぶることで、よだれでビショビショになることもありますが、「成長したなぁ」と優しく見守ってあげましょう。
生後3ヶ月のひとり遊びは?

生後3ヶ月になると、首がすわる子も出てきて、ますます手の動きが活発になってきます。握力も徐々についてくるため、生後3ヶ月ではおもちゃを使ったひとり遊びもできるようになってきますよ。
おもちゃを使うのであれば、「ザラザラ」や「つるつる」といった、感触の違いを楽しめるものがおすすめです。なぜなら生後3ヶ月の赤ちゃんは、手の平の感覚が発達してくることで、「触りたい」という意欲が高まる時期だからです。
落ちているものを自分で拾うのはまだ難しいですが、ママやパパが手渡ししてあげると、喜んで遊んでくれますよ。
生後4ヶ月のひとり遊びは?

生後4ヶ月では、多くの赤ちゃんが首がすわるようになるため、縦抱きにする機会が増えます。すると赤ちゃんの視界が広がり、これまで別々だった「聴覚」や「視覚」など、たくさんの情報を結びつけて考えられるようになってきます。また腕の筋力も発達し、自分からおもちゃに手を伸ばすこともありますよ。
そのため、手の届く範囲におもちゃを置いてあげると、自分でつかんで舐めたり振ったりというひとり遊びをすることも。ただし、おもちゃは手に持つだけでなく、口に入れたりもするため、誤飲や窒息には要注意です。
振ることでカラカラと音がなるようなおもちゃは五感を刺激するため、生後4ヶ月頃のひとり遊びにはもってこい。
また、天気のいい日には外に連れ出して、季節を感じさせたり、景色を見せてあげたりするのも、赤ちゃんの発達にいい影響を与えますよ。
新生児~生後1・2・3・4ヶ月、ひとり遊びの進化を通じて成長を楽しもう
赤ちゃんが集中してひとりで遊んでいる間は、できるだけ邪魔をせずに見守ってあげましょう。せっかくフル回転させていた脳の活動を中断させてしまうのはもったいないですよね。なかには「遊びを邪魔された」と機嫌が悪くなってしまう赤ちゃんもいます。
ただし、おとなしく遊んでいるからといって放っておくのは危険なので、常に様子は伺うようにしましょう。赤ちゃんが不安にならないように、ママやパパは必ず見える範囲にいてあげてください。
ひとり遊びの内容は、成長につれて変わっていきます。新生児や生後1ヶ月では思い通りに手を動かせない赤ちゃんですが、生後2・3・4ヶ月と月齢が進むにつれて、どんどんできることが増えていきます。
「ちょっと前まではこんなことをしていたけど、今日は違うことをしている」といったように、ひとり遊びを通して赤ちゃんの成長を見守っていけるといいですね。