赤ちゃんが一人でお座りができるようになったら、いよいよ次は「つかまり立ち」が始まります。しかし、つかまり立ちを始める時期には個人差があり、なかなかつかまり立ちを始めないと「なんでうちの子だけ?」と心配になるママも多いのではないでしょうか。そこで今回は、つかまり立ちを始める時期はいつからなのか、練習は必要なのか、この時期におすすめのおもちゃなどをご紹介します。
つかまり立ちとは?
つかまり立ちとは、赤ちゃんが近くの家具やママの足などにつかまりながら、足に力を入れて体を引き上げ、立ち上がる動作のことです。手や足の力がついて、自分の体重を支えることができるようになった証であり、成長過程の中では重要なプロセスの一つです。
つかまり立ちができるようになると、ねんねやお座りよりも視野が高くなり、これまでより遠くを見渡せるようになります。平面的だった世界が立体的になり、遠くにあるものへの興味が増してきますよ。
また、視野が広くなり、視力もあがってきます。手で細かな動きができるようになり、手先の動きも器用になってきます。
さらに、つかまり立ちを繰り返すことで「ひざの屈伸・体を左右に揺らす・足の指先でふんばる」といった動きを学んでいきます。興味の対象に自ら「近づきたい」と思う意欲が後押しして、たっちやあんよへと繋がっていきます。
つかまり立ちの時期はいつから?
つかまり立ちができるようになる時期は、生後8~11ヶ月頃が目安です。個人差があるものなので、生後6~7ヶ月から始める子もいれば、1歳過ぎからゆっくりと始める子もいます。
つかまり立ちからよちよち歩きをするまで時間がかかる子が比較的多いのですが、つかまり立ちをした後に、すぐあんよを始める子もいます。
以下を参考に、赤ちゃんがつかまり立ちをする様子を見守ってあげましょう。
生後6~7ヶ月で始める場合
この時期から始める赤ちゃんはかなり早く、ハイハイと平行してつかまり立ちをするようになります。自発的につかまったり立ったりできていれば、手や腕の力がついている証拠です。
しかし、まだ重心をとらえるのが難しく転倒しやすいので、目を離さないように気をつけましょう。
生後8~10ヶ月で始める場合
ハイハイで足腰をたくさん動かし、手足の力がしっかりとついて体の重心も上手にとらえ始めます。この頃に、多くの赤ちゃんがつかまり立ちをします。
つかまり立ちをしてもふらつくことは少ないのですが、まだ頭が重く、ちょっとしたことでバランスを崩すこともあるので注意してください。
生後11ヶ月以降で始める場合
生後11ヶ月を過ぎてからつかまり立ちをすると、少しゆっくりに感じるかもしれませんが、赤ちゃんの個性でもあります。長くハイハイをしてきた分、手足の筋力もついていて、すぐに安定したつかまり立ちができることがほとんど。伝い歩きや一人歩きへのステップが早い傾向にあります。
つかまり立ちは練習したほうがいいの?
赤ちゃんがなかなかつかまり立ちをしないと感じても、無理に練習する必要はありません。
赤ちゃんの成長には個人差があるので、つかまり立ちをする時期が遅いだけで、成長が遅れていると断定することはできません。ただ座って遊ぶのが好きな場合や、好きな体勢があるということも考えられます。
しかし、周りの赤ちゃんが生後10ヶ月頃からつかまり立ちをする姿を見ると、つい心配になってしまいますよね。目安としては、1歳までにつかまり立ちが始まらなければ、無理のない範囲で、一緒に遊びながら練習をするのはおすすめです。
まず、ローテーブルなど背丈が低く安定した家具に手をつかせてから、ママやパパが赤ちゃんの脇や腰を支えてみましょう。コツをつかむきっかけを作るだけで、赤ちゃんが自分からつかまり立ちをするようになることもありますよ。
つかまり立ちをする頃におすすめのおもちゃとは?
つかまり立ちのきっかけを作るために、おもちゃを使ってあげる方法もあります。以下に、つかまり立ちを始める時期におすすめのおもちゃをご紹介します。
テーブルタイプのおもちゃ
テーブルの上に、電話や鍵盤のおもちゃがついていて、触りたい欲求を高めることで立ち上がる意欲をかきたてます。ママやパパがおもちゃで遊ぶ様子を見せることで、さらに興味が湧いて、すくっとつかまり立ちをすることもありますよ。
つかまったときにおもちゃがずれて転倒しないよう、ママが支えたり、壁の近くで固定してあげたりしてくださいね。
ベビージム
ねんねの時期に大活躍したベビージは、上部のバーにおもちゃや仕掛けがあるものが多く、これを触ろうとしてつかまり立ちを試みることがあります。バーを握るように掴むので、安定しやすいのがメリットです。
手押し車
押して歩くことでカタカタと音が鳴ったり、おもちゃがたくさんついていたりするので、1歩踏み出すか踏み出さないかのときに意欲を高めるのにおすすめですよ。
あまり早く使うとつかまりた立ちの姿勢が安定する前に前進してしまい、転倒することもあります。つかまり立ちが安定するまではママやパパが押さえてあげましょう。
つかまり立ちを始めたときの注意点は?
赤ちゃんがつかまり立ちを始めたら、部屋の環境を整えてあげましょう。
この時期はまだ危険なものを判別することができません。体重をかけたらすぐに移動してしまうローラーつきの家具や、倒れやすい軽量なラック、ごみ箱、植木、テレビ、ストーブ、本の重ね積みなど、十分に注意しましょう。
怪我や転倒を防止するために、ベビーガードをつけて、赤ちゃんが動くスペースを決めてあげるのも良いですね。家具にはストッパーをつけたり、危ないものは別室に移動したりしながら、赤ちゃんに合った部屋づくりをしてあげることが大切です。
つかまり立ちは赤ちゃんの意欲をかきたてながら成長を見守ろう
つかまり立ちは、身体の面でも、心の面でも赤ちゃんの成長を促す大切なプロセスです。なかなかつかまり立ちをしなくても焦らず、ある程度は赤ちゃんのペースに任せて、おもちゃなどで意欲をかきたてながら成長を見守ってあげましょう。
成長スピードに限らず、成長する段階にも個人差があるもの。最近ではハイハイをほとんどしないでつかまり立ちに進む子も増加しています。子供の成長には様々なバリエーションがあるので、他の子と比べるのではなく、我が子のペースに寄り添ってあげてくださいね。