妊娠中はお腹の赤ちゃんが元気かどうか、姿が見えないだけに心配ですよね。特に、妊娠初期はお腹の膨らみも胎動も感じられず、妊婦健診の間隔も長いことから不安を感じる人も少なくありません。そんなときに赤ちゃんの心音を聞くことができると、安心できるかもしれません。それでは、いったい赤ちゃんの心音はいつ頃から聞けるのでしょうか?また、家庭用のドップラー聴診器を使えば、家でも心音は聞けるのでしょうか?今回は胎児の心音が聞ける時期やドップラー聴診器の使い方などをご紹介します。
胎児の心音確認はいつ頃からできるの?
従来の聴診器では、妊娠17~18週くらいにならないと、胎児の心音は聞くことはできません。しかし、超音波を使うドップラー聴診器では妊娠10~12週くらい、遅くとも14週くらいまでに胎児の心音を聞くことができます(※1)。
ドップラー聴診器を使っても、胎児の位置や母体の脂肪など何らかの理由で心音が聞こえないことがあります。そのような場合でも、妊婦健診などで超音波検査をしてもらえば、胎児の心音を確認することができます。
胎児の心音確認と心拍確認は違う?
心音確認とよく混同されるものに、心拍確認というものがあります。心拍は心臓の動きであり、エコー検査で画面上にチカチカと点滅する拍動を確認します。
心拍確認は、赤ちゃんが順調に発育しているかを判断するために行われる重要なもので、一般的に妊娠6週くらいでエコーで赤ちゃんの心拍を確認することができます。
心拍確認ができれば、流産や子宮外妊娠の可能性が低下するとされており、このタイミングで母子手帳が発行されることがほとんどです。
ドップラー聴診器とは?
ドップラー聴診器とは、超音波を使って赤ちゃんの心音を聞く装置のことです。妊婦さんのお腹にジェルを塗り、超音波探触子(プローブ)を当てて赤ちゃんの心音を聴きます。
また、心音とともに胎児の血液の流れなどを視覚的に確認できるカラードップラーと呼ばれるものもあり、これを使えばより詳しく赤ちゃんの状態をチェックすることができます。
家庭用のドップラー聴診器もあるの?
家庭用ドップラー聴診器が市販されているので、自宅でもお腹の赤ちゃんの心音を聞くことは可能です。
録音機器を使用すれば、赤ちゃんの心音を録っておくことができるタイプもあり、マタニティライフの思い出にもなります。また、妊婦健診に一緒に行けないパートナーも心音を聞くことができ、お腹に宿る生命を共に感じられます。
胎児超音波心音計 エンジェルサウンズ
- 税込価格
- 9,240円
家庭用のドップラー聴診器を使う際の注意点は?
「超音波を使うドップラー聴診器は、胎児に何らかの影響を与えるのでは…」と心配になる人もいるかもしれませんが、基本的にドップラー聴診器は安全だとされています(※1)。
しかし、家庭用ドップラー聴診器を使う上で注意しておきたいことがいくつかあります。
あくまで家庭用だという事を忘れずに
家庭用のドップラー聴診器は、赤ちゃんの健康状態を正確に把握するものではありません。あくまで胎児の心音を聞くための装置です。
したがって、ドップラー聴診器で心音が聞けたからといって、妊婦健診に行かなくてもいいというわけではありません。赤ちゃんが順調に成長しているかをきちんと把握するためにも、妊婦健診は必ず定期的に受けるようにしましょう。
心音が聞こえなくても落ち着いて対処を
お腹の赤ちゃんの心音は、赤ちゃんの体勢や機械の操作状況によっては聞こえにくいことがあります。ドップラー聴診器で心音が聞こえないからといって、必ず赤ちゃんに異常があるとは限りません。
胎動やその他の症状をチェックしながら、落ち着いて判断しましょう。それでも不安な場合は、医師に相談してください。
ドップラー聴診器を使って胎児の心音を家族で共有しよう
お腹の赤ちゃんのトクトクトクトクという心音を聞いていると、「赤ちゃんが生きている」という実感が湧き、安心できるママはたくさんいます。
妊婦健診に付き添えないパパには、家庭用のドップラー聴診器を使って赤ちゃんの心音を聴かせてあげると、パパになる自覚ができ、家事や育児に協力的になってくれるかもしれません。
夫婦一緒に胎児の心音を聞いて、これから新しい家族が増える期待や喜びを共有できるといいですね。