BCGワクチンの基本情報について、以下にまとめました。気になる項目がある方は目次のリンクから見てみてくださいね。
BCGワクチン・基本情報まとめ
予防できる病気 | 結核 |
定期接種/任意接種 | 定期接種 |
接種費用 | 無料 |
接種時期・回数 | 生後0ヶ月〜1歳未満のうちに1回 |
副反応 | 注射箇所の赤み、腫れ |
生/不活化ワクチン | 生ワクチン |
予防できる病気
BCGワクチンを接種することによって、結核という病気を予防することができます。
初期は風邪の症状と似ていますが、咳や痰、微熱などが長く続くことが特徴です。進行すると呼吸困難にいたることもある病気です(※1)。子どもがかかった場合、症状が現れにくく、気づかないうちに全身に及ぶ重篤な結核に繋がりやすいため、注意が必要です。
ワクチンの接種によって、かかるリスクを減らし、重症化を予防することができます。
定期/任意接種・費用
BCGワクチンは、予防接種法に基づく「定期接種」に分類されています。
定期接種のワクチンは、接種費用を公費で負担しているため、無料で接種できます。
ただし無料で受けられる(定期接種の対象になる)期間は限られているので、注意が必要です。
接種時期・回数
BCGワクチンは、1歳未満の間に1回接種する必要があります(※2)。
標準接種スケジュール(全4回)
1回目 | 生後0ヶ月〜1歳未満 |
BCGワクチンは生後0ヶ月から接種できますが、日本小児科学会は生後5ヶ月から8ヶ月未満のうちに接種することを推奨し、「結核の発生頻度の高い地域では、早期の接種が必要」との考え方が示されています(※3)。
具体的にどの期間に接種するのかは、かかりつけの医師と相談してください。
「定期接種」として無料で接種できる期間は、子どもが1歳になるまでの期間です。その期間中に接種を終わらせるようにしましょう。
同時に接種できるワクチン
小児科学会が推奨するスケジュールで、BCGワクチンと同時接種するワクチンはありません。
詳しくは、かかりつけの医師や自治体にお問い合わせください。
副反応・注意点
副反応
BCGワクチンを接種してから2週目ごろに、針の痕と同じ箇所が赤く固くなったり、化膿したようになったりします。接種後5〜6週目ごろに最も目立つようになりますが、やがてかさぶたができ、特徴的な跡を残してきれいな肌に戻ります。
接種して3日程度で、接種部位が赤くなり膿が確認された場合には、速やかに受診をしてください。
医療機関から届けられた重篤な副反応の疑い例は、10万接種あたり3件と非常に少ないですが、もし気になる症状がある場合は、念のため接種をした病院に連絡して相談しましょう。
注意点
ワクチン接種の際には、以下の点に注意してください(※1)。
- 接種日に「明らかな発熱(37.5℃以上)」などがある場合、ワクチンを接種することはできません。
- これまでの予防接種で接種後2日以内に発熱や全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を認めた人、過去にけいれんの既往がある人は、接種前にかかりつけ医によく相談してくださいね。
その他にわからないことがあれば、かかりつけ医に相談してください。
受け忘れたときは
予防接種を受け忘れてしまったという場合でも、抗体を得るためワクチンを接種することができます。
日本小児科学会は、1歳を超えてしまっても、4歳未満であればワクチンの接種を推奨しています(※3)。
ただし、BCGは乳児期の重症結核・結核の予防を目的にしていることから、自治体によっては「有効性が減少する」という観点で、1歳以上の接種を積極的に推奨していないところもあります(※4)。
詳しくはかかりつけの病院でご確認ください。