BCGの予防接種から数日のうちに膿んで腫れが出てきたら不安になりますよね。もしかすると「コッホ現象」が起こっているのかもしれません。
そこで今回は、コッホ現象とはどんな現象なのか、現れたときはどうすればいいのかなどをご紹介します。
コッホ現象とは?普通の接種痕とどんな違いがあるの?
コッホ現象とは、すでに結核に感染している状態でBCGワクチンを接種した際に見られる現象です。
BCG接種をすると、通常は10日ほどで少しずつ赤く腫れはじめ、約1〜2ヶ月後に最も腫れます(※1)。
コッホ現象の場合は、BCG接種後1、2日ほど、遅くても7日以内に接種部位が赤く腫れて黄色い膿が見られるようになります。
もしコッホ現象が現れたら、BCG予防接種以前に知らず知らずのうちに、赤ちゃんが結核に感染しているおそれがあります。
ただし、結核の原因菌に似た細菌にも反応するため、必ずしも結核にかかっているというわけではありません(※2)。
コッホ現象が出現した場合にはどうするの?
コッホ現象のような症状が見られたときには、結核に感染しているおそれがあるため、速やかに接種を受けた小児科に連絡しましょう。もし集団接種で受けた場合は、自治体や保健所の窓口に連絡してくださいね。
コッホ現象自体による重大な障害の報告はないため、休日の場合は無理に病院を受診する必要はありません(※2)。
ただし、後日症状を説明できるように、接種部位の写真を撮っておくことをおすすめします。
コッホ現象が起きたときは病院や自治体の指示に従って結核に感染しているかを調べてもらうことになります。
赤ちゃんに感染している場合は、結核を症状がでないように予防の薬をしばらくの間飲ませることになります。
また、周囲の家族も感染しているおそれがあるので、ママやパパも検査します。
BCG予防接種後の跡は残るの?
コッホ現象でなかったとしても、BCG予防接種後に腫れて化膿をしてしまったら心配になりますよね。
BCG予防接種を受けて反応が最も強い1〜2ヶ月頃を過ぎると、注射部位はかさぶたとなり最後には小さな傷跡になります。
傷跡は誰にでも残り、目立つかどうかは体質や注射の仕方によるものが大きいです。
注射部位を清潔に保ち、赤ちゃんが掻きむしって感染を起こさないようにしてあげてくださいね。
BCG予防接種後は症状の記録をしよう
BCGを接種したら、1週間は接種部位を確認するようにしてくださいね。想定よりも早く腫れが見られ、コッホ現象と思われる症状が生じたときには、できるだけ早く予防接種を受けた病院や自治体へ連絡しましょう。
腫れや膿の経過の様子が診察の役に立つので、余裕があれば写真を撮ったり様子をメモしたりしておくのがおすすめですよ。