ロタウイルスワクチンの基礎知識!効果や副反応などまとめ

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

ロタウイルスワクチンの基本情報について、以下にまとめました。気になる項目がある方は目次のリンクから見てみてくださいね。

※この情報は2020年10月1日現在のものです

ロタウイルスワクチン・基本情報まとめ

予防できる病気 ロタウイルス胃腸炎
定期接種/任意接種 定期接種
※2020年8月生まれ以降の赤ちゃんに限り
接種費用 無料
※2020年8月生まれ以降の赤ちゃんに限り
接種時期・回数 生後6週〜24週0日までに2回(1価)
生後6週〜32週0日までに3回(5価)
同時接種可能な
ワクチン
B型肝炎ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌
副反応 嘔吐、下痢、まれに腸重積
生/不活化ワクチン 生ワクチン

予防できる病気

ロタウイルスワクチンを接種することで、ロタウイルスの感染による胃腸炎を予防したり、重症化を防いだりすることができます。

ロタウイルス胃腸炎は、短時間での激しい下痢や嘔吐、腹痛などが主な症状で、脱水症状を引き起こしやすい病気です(※1)。

生後6ヶ月〜2歳までにかかることが多く、特に注意が必要な病気といえます。

ワクチンの接種によって、全てのロタウイルス胃腸炎を約80%予防し、重症のものに限れば95%予防できるとされています(※1)。

ワクチンの種類

ロタウイルスワクチンには、「1価(ロタリックス )」と、「5価(ロタテック )」の2種類があります。

含んでいる成分は違うものの、予防効果は同じとされています(※2)。

病院によって、どちらかを選ぶことができたり、片方を指定されたりすることがあります。詳しくは接種予定の病院に確認してください。

定期/任意接種・費用

定期/任意接種

ロタウイルスワクチンは、2020年10月1日から、予防接種法に基づく「定期接種」に分類されるようになりました。

そのため、10月1日以降であればワクチンは無料で接種できます。

ただし、定期接種の対象となるのは2020年8月生まれ以降の赤ちゃんです。

2020年7月31日までに生まれた赤ちゃんは、10月1日以降にワクチンを接種しようとしても「任意接種」として費用がかかってしまうので注意してください(※3)。

費用

任意接種でワクチンを接種する場合、2回接種の1価ワクチンは14,000円(税抜・1回あたり)、3回接種の5価ワクチンは9,000円(税抜・1回あたり)の費用がかかります。

この費用は、病院によって多少前後します。また費用を補助してくれる自治体もあるので、不明な場合は一度病院や自治体に確認してみてくださいね。

接種時期・回数

ロタウイルス
ロタウイルスワクチンは、その種類によって接種回数と時期が異なります。

1価(ロタリックス)の場合

1価ワクチン(ロタリックス)の場合は、2回接種する必要があります。

標準スケジュール(全2回)

1回目 生後2ヶ月〜生後14週6日までに
2回目 初回から4週間以上あけて、かつ生後24週0日までに

標準的なスケジュールは上記の通りです。

日本小児科学会は、生後2ヶ月を迎えたら1回目、生後3ヶ月に2回目を接種することを推奨しています。

1回目と2回目は、4週間以上間隔を空けて接種するようにしてください(※1)。

また、初回接種は生後14週6日までに済ませる必要があります。それを過ぎてからの初回接種は、腸重積などのリスクといった安全性の観点から推奨されていません(※4)。

2回目の接種は生後24週0日までに済ませるようにしてください。24週0日を過ぎてしまうと、以降ワクチンを接種することができなくなるので、特に気をつけましょう。

5価(ロタテック)の場合

5価ワクチン(ロタテック)の場合は、3回接種する必要があります。

標準スケジュール(全3回)

1回目 生後2ヶ月〜生後14週6日までに
2回目 初回から4週間以上あけて
3回目 2回目から4週間以上あけて、かつ生後32週0日までに

標準的なスケジュールは以上の通りです。

日本小児科学会は、生後2ヶ月を迎えたら1回目、生後3ヶ月と生後4ヶ月にそれぞれ2回目、3回目を接種することを推奨しています。

1〜2回目、2〜3回目は、それぞれ4週間以上間隔を空けて接種するようにしてください(※1)。

また、初回接種は生後14週6日までに済ませる必要があります。それを過ぎてからの初回接種は、腸重積などのリスクといった安全性の観点から推奨されていません(※4)。

3回目の接種は生後32週0日までに済ませるようにしてください。32週0日を過ぎてしまうと、以降ワクチンを接種することができなくなるので、特に気をつけましょう。

同時に接種できるワクチン一覧

ロタウイルスワクチンは、2種類とも他のワクチンと同時に接種することができます。

1価(ロタリックス)の場合

1回目 B型肝炎ワクチン(1回目)
ヒブワクチン (1回目)
小児用肺炎球菌ワクチン(1回目)
2回目 B型肝炎ワクチン(2回目)
ヒブワクチン(2回目)
小児用肺炎球菌ワクチン(2回目)
四種混合ワクチン(1回目)

5価(ロタテック)の場合

1回目 B型肝炎ワクチン(1回目)
ヒブワクチン (1回目)
小児用肺炎球菌ワクチン(1回目)
2回目 B型肝炎ワクチン(2回目)
ヒブワクチン(2回目)
小児用肺炎球菌ワクチン(2回目)
四種混合ワクチン(1回目)
3回目 ヒブワクチン(3回目)
小児用肺炎球菌ワクチン(3回目)
四種混合ワクチン(2回目)

同時接種によって、病院に行く回数が減りスケジュール管理がしやすくなったり、接種し忘れを防ぐことができたりします。ぜひ活用しましょう。

副反応・注意点

副反応

ロタウイルスワクチンを接種後、副反応として以下の症状が現れることがあります。

  • 嘔吐、下痢

注意が必要なのは、「腸重積症」の症状が出ることです。腸と腸がはまりあってしまう病気で、数万接種に1例くらいの割合で報告されています(※1)。特に初回接種後7日以内に起こったという報告が多くあります。

接種後、「機嫌が悪かったり、良い悪いを繰り返したりする」「嘔吐」「激しく泣く」「お腹が膨れる」「便に血が混じる」といった症状が現れている場合は、すぐに病院で診てもらうようにしてください。

その際、「ロタウイルスワクチンを接種した」ということを忘れずに伝えるようにしましょう。

注意点

ワクチン接種の際には、以下の点に注意してください(※1)。

  • このワクチンの前後に別の生ワクチンを接種する場合、27日の期間をあける必要があります。別の不活化ワクチンを接種する場合は、翌日でも接種することができます(※5)。

  • 接種日に「明らかな発熱」がある場合、ワクチンを接種することはできません。

  • これまでの予防接種で、接種後2日以内に発熱や全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を認めた人、過去にけいれんの既往がある人は、接種前にかかりつけ医に相談する必要があります。

その他、わからないことがあれば、かかりつけ医に相談すると安心です。

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