妊娠中のクラミジアは危険?胎児への影響は?妊婦健診でわかるの?

妊婦健診で初めてクラミジアの検査を受けたという人は多いのではないでしょうか。「なぜ妊娠中にクラミジアの検査を受けなければならないの?」と疑問に思ったかもしれません。実は妊娠中にクラミジアに感染していると胎児に悪影響を及ぼすことがあるからなんです。そこで今回は、妊娠中のクラミジアの危険性、胎児への影響、妊婦健診でわかるのかについてご説明します。

クラミジアとは?どんな病気なの?

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クラミジアとは、「クラミジア・トラコマチス」という細菌のことで、感染すると「性器クラミジア感染症」を発症します。性行為を通じて人から人へ感染する性感染症のひとつで、パートナー同士で感染している可能性が高い病気です。

クラミジアに感染しても自覚症状が現れにくいため、知らず知らずのうちにうつされたり、うつしてしまったりするケースがたくさんあります。最近は、10代後半〜20代の若い世代で感染者が増えており、年間の患者数は男女合わせて2万人を超えています(※1)。

クラミジアは自覚症状がない?妊婦健診でわかるの?

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女性がクラミジアに感染すると、おりものの量が増えたり、透明・薄い白色に変化したりすることがあります。人によっては、不正出血や性交痛、下腹部痛などが現れることも。

しかし、性器クラミジア感染症は自覚症状が現れないケースがほとんど。おりものなどの変化はわずかなので、それだけで「クラミジアにかかった」と気づくのは難しく、クラミジアに感染している女性のほとんどが感染していることに気づかないまま妊娠をしています。そのため、妊婦健診では最初にクラミジア検査を行って感染していないかどうかを調べます。

クラミジアの検査を受ければ感染しているかどうかがはっきりわかるので、忘れずに検査をしてもらいましょう。

妊娠初期のクラミジアは流産を招く?

注意

妊娠中にクラミジアに感染している大きなリスクとしては、流産・早産が挙げられます。それほど頻度は高くありませんが、可能性を高めることがわかっているので、妊娠初期から注意が必要です(※2)。

ほかにも、子宮頸管炎や絨毛膜羊膜炎を起こすこともあります。炎症を放置していると様々なトラブルに見舞われる可能性があるので、できるだけ早期に治療をすることが大切です。

妊娠中のクラミジアが胎児に与える影響は?

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妊娠後期にクラミジアに感染している場合、胎児感染の危険性が高まります。これは出産時に赤ちゃんが産道を通り抜ける際、クラミジアが感染してしまう恐れがあるからです。クラミジアに感染している妊婦さんが出産した場合、そのうちの約10%で産道感染が起こるといわれます(※2)。

赤ちゃんがクラミジアに感染すると、約25〜50%の割合で「新生児結膜炎」を発症し、約10〜20%の割合で「新生児肺炎」を引き起こします(※2)。命の危険にさらされることはまれですが、新生児にはとても大きな負担がかかってしまいます。

症状がないからと甘く見ず、赤ちゃんのために早期検査・早期治療を心がけてください。

妊娠中のクラミジアの治療方法は?

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妊娠中にクラミジアに感染していることが判明したら、抗生物質で治療します。妊娠中でも服用できるマクロライド系の抗菌薬なので安心して服用してくださいね。

クラミジアのような性感染症は完治したと思っても、治ったと思って服用をやめずに、医師の指示通りに飲みきるようにしましょう。少しでも体内に残っていると、再び増殖することもあるからです。

また、自分がクラミジアに感染していたらパートナーも感染している可能性が大です。今後のことも考えて、パートナーと一緒に治療を受けてくださいね。

妊婦は早期にクラミジア検査を受けよう

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妊婦健診のクラミジア検査は、遅くとも妊娠30週までには受けておく必要があります。これは胎児への産道感染を防ぐためです。しかし、頻度は高くないとはいっても妊娠初期に感染していた場合には流産・早産のリスクもあるので、できるだけ早めに検査を受けておくことをおすすめします。

また、おりものがいつもと違うように感じたときはかかりつけの産婦人科医に相談することも大切ですよ。妊娠中は体の異変を感じたときは、すぐに相談する心がけをしておきたいですね。

性感染症はパートナーとの関係性を考えると難しい問題かもしれませんが、生まれてくる赤ちゃんのためにきちんと話をして早期治療に取り組んでくださいね。

※1参考文献: 厚生労働省「性感染症報告数」※2参考文献: 株式会社メディックメディア『病気がみえるvol.10 産科 第3版』 P.219

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