赤ちゃんのお世話をしていると、どこもかしこもキレイにしてあげなきゃと、神経質になりがちです。赤ちゃんの頃は新陳代謝が活発で、皮脂などの汚れがたまりやすいのですが、赤ちゃんの耳は小さくて繊細。傷つけてしまわないかと、怖くて掃除できないと悩むママは多いのではないでしょうか。今回は、赤ちゃんの耳掃除について、いつからしたほうが良いのか、耳かきは耳鼻科でするべきなのか、ママがするときの方法や注意点、頻度を含めまとめました。
赤ちゃんの耳掃除はいつから必要?耳垢はでるの?
赤ちゃんの耳掃除は、いつからしなければいけないという決まりはありません。耳垢は自然に外へ出てくる仕組みになっているので、新生児期や赤ちゃんの頃は、それほど必要なことではありませんよ。
必要であれば新生児期からすることもできますが、汚れを取りきるような耳掃除というよりも、沐浴やお風呂の後に水分を拭き取ってあげるつもりで行いましょう。
耳垢は、耳の中の皮脂が剥がれおち、外部の埃などと合わさってできたもの。新陳代謝が活発な新生児や赤ちゃんは耳垢が溜まりやすく、皮脂の量が多いことから、比較的湿ったタイプであることがほとんどです。
耳垢は黄色や茶色をしていますが、新生児期は羊水が残っていて、耳垢が黒くなることも。臭いが気になることもありますが、耳垢が黄色い液状(耳だれ)になっているといった異常がなければ、問題ないことがほとんどです。
赤ちゃんの耳掃除は耳鼻科でするべき?
赤ちゃんの耳の奥に耳垢がたまっている場合は、耳鼻科で耳掃除をしてもらいましょう。耳のホームケアについてアドバイスも受けられるので、おすすめですよ。
赤ちゃんは、耳の入口から奥までの距離が大人よりもかなり短く、耳かきを少し入れただけで鼓膜に当たってしまう危険性があります。耳の奥に汚れが見えても、無理にママが取らないようにしましょう。
耳掃除のためだけに耳鼻科に行っても良いものか迷うかもしれませんが、耳掃除もきちんとした医療行為です。保険が適用されますし、乳幼児医療費助成制度の対象なので自己負担はほとんどかかりません。
耳鼻科では専用のスコープで耳の中を傷つけないように耳垢を取ってくれる上に、鼓膜や外耳の状態もチェックしてくれます。前述の黄色い液状のものが耳から垂れている状態(耳だれ)は、中耳炎や外耳炎になっていて膿が出ている可能性もあります。気になる症状があれば早めに診てもらいましょう。
赤ちゃんの耳掃除を自宅でするときのポイントは?
赤ちゃんの耳掃除をママがする場合は、耳の穴の入り口付近をさっと拭いてあげるだけで十分です。耳垢は、自然に耳の奥から入口へと移動してくるようになっています。
外から入ってくる埃も、耳の入り口付近にある細かい毛が外に押し出してくれるので、無理に奥まで綿棒をいれて掃除する必要はありません。普段のケアは、入口から1cm辺りにしましょう。
以下に、ママが赤ちゃんの耳掃除をするときのやり方やポイントをまとめたので、参考にしてみてください。
赤ちゃんの耳掃除のやり方
1. 耳垢がふやけて取れやすいお風呂あがりに行う
2. 利き手ではない方の手と腕で、赤ちゃんの頭頂部をしっかりと固定する
3. ガーゼで耳の裏側を拭く
4. 耳の周辺や縁を拭く
5. 赤ちゃん用の綿棒を使って、入口付近のくぼみを拭き取る
6. 綿棒を短く鉛筆持ちし(綿と柄の部分の境辺り)、耳の入口を穴に沿って耳垢を優しくぬぐい取る
赤ちゃんの耳掃除をするときのポイント
耳掃除をするときは、耳たぶを持って少し広げるようにするのがコツです。お風呂後以外で耳掃除をするときは、濡らしたガーゼか、オリーブオイルをつけた綿棒で、耳の入口付近や穴を軽くなぞるだけでかまいません。耳の奥に耳垢を見つけても、耳かきや綿棒を押し込むのは控えてくださいね。
赤ちゃんの耳掃除をする頻度は?
赤ちゃんの耳掃除をする頻度に、特に決まりはありません。お風呂後に水分がついていたり、涙やよだれ、ミルクが流れ込んで汚れがついていたりする場合は、毎日拭き取ってあげましょう。耳掃除をするなら1ヶ月に1回程度、耳鼻科で耳掃除する場合は、数ヶ月に1回で十分ですよ。
何度も耳の中を掃除すると耳の中の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。耳掃除をするときや耳鼻科へいくときは、耳の中を見て気になることがあるときだけにとどめましょう。
耳垢が溜まって耳の臭いが気になるかもしれませんが、基本的に耳掃除はしなくても問題ないものなので、乳児健診などで指摘されたときだけでも良いかもしれませんね。
赤ちゃんの耳掃除は無理せず様子をみて行おう
赤ちゃんの耳掃除は、基本的にやらなくてもいいものと思いましょう。人間の体には、汚れや異物を外に出そうとする働きが備わっています。「全然掃除したことがないからやってあげなくちゃいけない」と、焦る必要はありませんよ。
赤ちゃんのうちは耳掃除をしようとすると嫌がって暴れることもあり、無理をするとかえって危険です。いずれ大人と同じように耳掃除できるようになるので、あまり神経質にならず、様子をみて気になるようであれば行うようにしましょう。