体外受精の妊娠確率は?成功率を上げる方法はある?

不妊治療を続ける中で、タイミング法や人工授精から体外受精(IVF=In Vitro Fertilization)に切り替えるか、費用の違いもあって悩むこともありますよね。特に治療を開始する年齢によっても妊娠確率は変わってくるため、できるだけ成功率を上げて治療に取り組みたいところ。今回は、体外受精の年齢別の妊娠確率や、治療法も含めた成功率を上げる方法をまとめました。

体外受精の妊娠確率は?

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不妊治療は、排卵日を予測して性交を行うタイミング法から始まり、精子を直接膣内に注入する人工授精、卵子を取り出し体外で受精させる体外受精の大きく3つのステップに分かれます。

タイミング法は多くの夫婦が取り組む方法で、1回で妊娠する確率は平均で30%あるものの、4回目以降まで妊娠していないと、妊娠の成功率は平均で10%前後まで落ち込んでしまいます。次のステップである人工授精も、すでにタイミング法で妊娠が難しい方が取り組むため、成功率は5〜10%といわれています。

それに対して体外受精の成功率は20〜40%と高く、不妊に悩む夫婦の希望になっています。

体外受精の妊娠確率は年齢によって違う?30代・40代は?

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ただ、体外受精の場合も自然妊娠同様に、妊娠確率は年齢によって異なり、年齢が上がるにつれて確率は下がります。25歳頃は成功率が40%ほどありますが、35歳で35%、38歳で30%を切り、40歳で20%以下、45歳になると約5%にまで低下します。

40代で妊娠の成功率が極端に低くなるのは、加齢による卵子の老化や子宮内膜の状態悪化が原因です。体外受精で受精卵を培養できても、着床に至らない可能性が高まります。

すでに複数回タイミング法や人工授精に取り組んでいるときには、40代よりも30代、20代とできるだけ年齢が若いうちに体外受精を検討する必要があります。

体外受精で生まれている赤ちゃんの数は?

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日本ではまだまだ認知が低いこともあり、体外受精と聞くと不安に感じる女性も多いようです。

日本産科婦人科学会によると、2013年に日本で行われた体外受精(IVF)の治療回数は89,950回、出生数は4,776人になります(※1)。また、体外で受精したのち凍結した胚を移植する凍結胚移植(FET)は141,335回、出生数は32,148人です。

それぞれを合わせて考えると、4万人に近い赤ちゃんが体外受精で誕生したことになります。体外受精で生まれる子供の数は年々増えており、不妊症に悩む人を助ける手段として定着していますよ。

体外受精の成功率を上げるには?

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体外受精の成功率を上げるには、まずは生活習慣を改善して卵子の老化を防ぐ、子宮の状態を良くして着床率を上げることです。現在はまだ、子宮や卵子の質を人工的に高める医療技術がないため、日頃の生活から変えていくことが大切ですよ。

体の冷え対策

体内の血流が悪くなると子宮への酸素や栄養が滞り、子宮の働きが悪くなる可能性があります。室内でも外でも体を冷やさないように、靴下を重ね履きするなどして対策しましょう。

毎日夜寝る前には湯船に浸かって体を温めるのも効果的ですよ。夏でもクーラー対策に、上着を一枚持って行くのも習慣づけたいですね。

バランスのよい食事

偏った食事や無理なダイエットなど、必要な栄養素が不足すると卵子の老化にも影響してしまいます。妊活中は特に食生活に気を配りましょう。鉄分・亜鉛・葉酸を積極的に摂るなど、栄養バランスを考えた食事をしてくださいね。

十分な睡眠をとる

睡眠をとることは心と体を健康に保つために大切です。夜になると分泌されるメラトニンというホルモンが、痛んだ細胞を修復してくれるため子宮や卵子の老化を防いでくれます。

メラトニンは目から入る光の影響で分泌量が減少するので、寝る前に強い光を見ないようにする必要があります。寝る前は暗くして、朝起きたら光を浴びて生活にメリハリをつけるようにしましょう。

リラックス時間でストレスを発散

不妊治療を行っている間は、妊娠できるのか不安になりストレスも溜まりがちです。ストレスが妊娠率に影響するという研究結果もあるため、できるだけリラックスする時間をとるようにしましょう。適度な運動や友達との会話で笑うことなどもストレス発散に有効ですよ。

体外受精の成功率は治療法によっても違う?

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体外受精での妊娠確率を高めるには、普段の生活習慣の改善ももちろんですが、治療法の選択も重要です。体外受精にも様々な治療法があり、成功率も異なるので、医師とも相談して判断してください。

体外受精・胚移植(IVF-ET)

体外受精では、卵子を取り出して精子を同じ容器に加えて受精を促します。その後、受精卵を2〜3日ほど培養したのち、初期の胚の状態で子宮に戻すことを体外受精・胚移植(IVF-ET)(ET=Embryo Transfer)と呼びます。

体外受精の基本的な手法ですが、より妊娠率の高い胚盤胞の培養や凍結胚の成功率が高まったため、胚盤胞移植や凍結胚移植を選択する人が増えています。

体外受精・胚盤胞移植(IVF-BT)

胚移植では2〜3日の培養日数をさらに長く、5〜6日培養して胚盤胞に成長させてから戻す方法です。自然妊娠でも受精卵が成長しながら卵管を通って、7〜10日後に着床することを考えると、体外受精・胚盤胞移植(BT:Blastocyst Transfer)の方がより着床率が高いとされます。

また、胚盤胞には培養による成長度合いによってグレードが分けられ、グレードが高い方がさらに着床する確率が高まります。培養日数が長ければいいというわけでもないため、知識を持って医師と相談してください。

凍結胚移植(FET)

受精卵を培養したのち、そのまま子宮に戻す方法以外に、一時的に凍結させてから移植をする方法があります。この方法は凍結胚移植(FET=Frozen Egg Transfer)と呼ばれ、母体の子宮内膜などを整えてからタイミングを見計らって移植ができるため、さらに妊娠の成功率が上がり、出産数も増加傾向です。

二段階移植

通常は1回の移植には1つの胚を利用しますが、初期胚と胚盤胞の2つ以上の受精卵を移植する方法です。移植する数が多い分、妊娠の成功率は高まりますが、多胎妊娠のリスクがあります。

SEET移植

SEET移植では、二段階移植の多胎妊娠リスクを避けるため、受精卵ではなく培養時に使用していた培養液と胚盤胞を移植する方法です。培養液を先に注入することで子宮内膜の準備が整い、着床率がアップするとされています。ただ、まだ事例が少なく効果が見られないと判断している病院もあります。

成功率が高い体外受精だと費用もかかるの?

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できるだけ妊娠の成功率が高い体外受精を選択したいですが、種類によって費用も異なるため、自分の体の状態に合わせた手法を取り入れたいですね。あくまで目安ですが費用を以下にまとめましたので、治療法を選択する際の参考にしてください。

● 体外受精・胚移植:25〜35万円
● 体外受精・胚盤胞移植:30〜40万円
● 凍結胚移植:50〜60万円
● 二段階移植:40〜50万円
● SEET移植:50〜60万円

体外受精の妊娠確率を高めるには、生活習慣の改善から

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体外受精は妊娠率が高い不妊治療ではありますが、加齢とともに妊娠の成功率が減少するのは、自然妊娠と同じです。だからこそ、規則正しく健康的な暮らしをして成功率低下を抑えていきましょう。

妊娠しやすい体を目指すことに加えて、体外受精の方法もしっかり吟味しましょう。費用も異なるので、自分の体にあった治療法を担当医と選択するようにしてくださいね。

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