乳がんのしこりにはどんな特徴がある?痛みはあるの?

監修医師 産婦人科医 中村 絵里
中村 絵里 産婦人科専門医。2001年、東海大学医学部卒業。神奈川県内の病院で産婦人科医としての経験を積み、現在は厚木市の塩塚産婦人科勤務。3児の母。「なんでも気軽に相談できる地元の医師」を目指して日々診療を行っ... 監修記事一覧へ

「乳がん」というと、胸にしこりができるイメージがある人が多いのではないでしょうか。しかし、しこりが実際どのようなものなのか分からないと、触っても判断するのが難しいですよね。そこで今回は、乳がんのしこりの特徴と、痛みがあるのかどうかをご説明します。

乳がんとは?しこりができるの?

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乳房は、母乳を作る「乳腺」と脂肪から成り立っています。乳腺は「乳管」と「小葉」で構成されており、乳がんとはこの乳管または小葉の細胞から発生する、悪性腫瘍のことを言います。

乳がんになる確率は30歳代後半から増加し、40歳代後半から50歳代にかけてピークを迎えます(※1)。乳がんの患者数は年々増えており、現在は女性がかかるがん第一位となっています。

乳がんの症状の一つとして、乳房のしこりがあります。乳がんが見つかるきっかけとして、セルフチェックをしている際に自分でしこりに気づく人が多いようです。

乳がんは他のがんと比べて比較的進行速度が遅く、早期に発見できれば5年生存率は90%以上と言われているので(※2)、定期的なチェックが大切ですよ。

乳がんのしこりの特徴は?できる場所は?

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前述のように、乳がんの早期発見のカギはセルフチェックです。乳房の違和感に気づけるように、ここからは乳がんのしこりの特徴をご説明していきます。

乳がんがよくできる場所は、乳房上部の外側のあたりです。そのため、セルフチェックをする場合は特にこの場所を意識して触りましょう。また、乳がんは片方の乳房だけにできることが多いようです。

乳がんのしこりは、押しても動かず、石のように固くごつごつしていて、「こんにゃくの下に豆を置いて触ったような感触」と表現されます(※2)。

乳がんのしこりのセルフチェック方法は?

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乳がんのしこりに気づくためにセルフチェックが大切といっても、一体どのように確認すれば良いのでしょうか?

以下でセルフチェックの方法をご紹介するので、正しい方法を理解して自分で乳房の違和感に気づけるようにしましょう。

見てチェック

まずは乳房に異変がないか、鏡で見て確認します。腕を頭の後ろに組んだ状態で鏡の前に立ち、乳房の形に左右差はないか、しこりによる乳房の変形や皮膚のひきつれがないかを確認しましょう。

また、腕を腰に当てて前かがみになった状態でも、同様のポイントを確認してください。

触ってチェック

乳房を片方ずつ触ってしこりがないか確認します。

チェックする側の腕を軽く曲げて、反対側の手の指の腹で渦を描くように、外側から乳頭に向かって指を動かします。

このとき、手の指を揃えると触りやすいですよ。また、曲げている腕を上下させると、しこりがあるかどうか分かりやすくなります。

もし立った状態では分かりにくい場合は、仰向けになって行いましょう。その際、乳房の外側から内側に向かって指を滑らせるようにすると触りやすいですよ。

乳がんのしこりは痛みがあるの?チクチクするのはどうして?

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基本的に、乳がんの症状として胸の痛みはありません。乳房がチクチクするときは、乳がんではなく乳腺症や乳腺炎などの可能性が考えられます。

乳腺症の場合は、乳房にしこりができる以外に、乳房の痛みや張りといった症状が現れます。乳腺炎の場合は、授乳中や授乳後に胸がチクチクしたり、しこりを押すと痛かったりします。また、発熱することもあります。

乳房やしこりに痛みを感じる場合は乳がんではない可能性が高いですが、どちらにしても婦人科や乳腺外科を受診して相談したほうがいいでしょう。不安であれば念のため乳がんの検査も受けておくと安心です。

乳がんのしこりは早めに見つけよう

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先述のように、乳がんは早期発見が大切です。しこりの特徴を知っておくと、自分で乳房を触ってみたときにしこりを見つけやすくなりますよ。

厚生労働省は、40歳以上の女性に2年に1回の乳がん検診を推奨しています(※3)。セルフチェックだけでなく、定期的に乳がん検診に行くこともおすすめします。

また、乳房の痛みがある場合は他の病気の可能性もあり、しこりがあるからといって必ず乳がんであるとは言い切れませんが、少しでも違和感を覚えた場合は早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。

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