「赤ちゃんがほしい!」と思って、妊活に励んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、妊娠とは排卵、受精、着床といったいくつものステップが、うまくいってはじめて成立します。「早く妊娠したい!」と望むなら、妊娠のメカニズムを正しく理解することから始めましょう。そうすれば、妊娠するチャンスは増えることでしょう。今回は、妊娠するために今すぐ始めたい8つのことを紹介します。
妊娠するにはどうしたらいい?
妊娠するには、まず妊娠に適した年齢であるかということが重要です。
しかし、健康的なカップルの妊娠成功率は、20代前半〜30歳でも約30%、35歳ごろで約10%といわれています(※1)。妊娠適齢期だからといって、全ての女性がスムーズに妊娠できるわけではありません。
妊娠するチャンスを掴むためには、女性の妊娠しやすい体づくり、男性の体調管理、そして性行為のタイミングが大切です。妊娠するには、まずきちんと妊娠について理解しておきましょう。
妊娠するために女性が始めたいこと
妊娠しやすい体とは、心と体に負荷がかかっていない状態をいいます。質のよい十分な睡眠と、バランスのよい食事。当たり前のように思えることですが、意外とできていない人が多いものです。ここでは心と体が快適な状態になるために、必要なことを紹介します。
1. 血行を良くしてホルモンバランスを整える
妊娠するために必要なホルモンは、脳や卵巣から分泌され、血流に乗って全身に運ばれます。そのため、血流が悪いと十分なホルモンが行き届かず、子宮内膜が厚くならなかったり、排卵障害が起きることも(※2)。
冷え性の症状がある人は、適度な運動を取り入れてみましょう。10〜30分程度のウォーキングでも、十分な血行促進の効果が期待できます。
冷え性ではなくても、現代の生活のなかには体を冷やす原因がたくさんあります。妊娠するには、ぜひ予防をしましょう。特に以下の環境にいる人は、対策が必要です。
デスクワークの時間が長い
下半身の血流が悪くなり、子宮の冷えにつながることも。骨盤を回したり、寝る前にストレッチをして下半身の血流を良くしましょう。
冷房が効いた部屋にいることが多い
さっと羽織れるものや、ストールを持ち歩いておくと安心です。足首の冷えは全身の冷えに繋がるので、夏場でも素足は避けたほうがいいでしょう。
体が冷えたときは、ぬるめのお湯で半身浴をするのがおすすめ。そのとき、頭皮や足をもみほぐすとさらに効果的です(※2)。
2. ストレスを溜めない
強いストレスを受けると、一時的に排卵が起こらなくなることがあります。これは、排卵を促すホルモンの分泌指令がうまくいかなくなるため(※2)。それだけ女性の体はデリケートにできているのです。
ストレスの発散方法は人それぞれなので、自分にあった方法を探してみてください。明るい色の服を買う、ちょっと豪華なスイーツを食べるなど、思わず笑みがこぼれるようなご褒美を自分に贈りましょう。
3. 栄養バランスの良い食事を摂る
忙しくて朝食を抜いたり、ダイエットを意識して炭水化物を控えてたりしている人もいるのではないでしょうか。それではエネルギーが十分に行き渡らず、体に負担がかかってしまいます。
朝食には、全身にエネルギーを送り、活動をするためのスイッチを入れる役目があります。血糖値を上げ、体温の上昇を促してくれる和食メニューがおすすめです(※2)。
昼食は、できるだけ外食やインスタント食品を避け、少量ずつ品数を多く食べることが理想的です。急いで食べると胃に負担がかかるので、よく噛んで、ゆっくり食べるように心がけましょう。
夕食はなるべく早く、8時ごろまでに済ませるのが理想です。朝食・昼食で摂れなかった栄養素があれば、積極的に補うようにしましょう。
妊娠するために食べたい食材って?
卵子や精子が必要とする栄養素を多く含むとされている食材から、手に入れやすく食べやすいものを中心に紹介します。食事の中に適度に取り入れてみてください。
4. 妊娠しやすい食材を食卓に取り入れる(※2)
● 卵子や精子の質を向上させる食材:かぼちゃ、アボカド、ほうれん草/玄米、胚芽米/たらこ、さんま/アーモンド、ナッツ類
● 精子の運動率を上げる食材:牡蠣(かき)、たらこ/豚レバー、牛肉(肩、テール、ミノ、もも)/卵黄、チーズ、ビーフジャーキー/ごま、ココア、松の実
● 血行を良くする食材:納豆/きのこ類/海藻類/鮭、まぐろ、鯖、鯵(あじ)
妊娠するために男性が始めたいこと
女性の体が妊娠しやすい状態になっても、精子に元気がなければ受精する可能性は下がってしまいます。実際、不妊の原因の約半数は男性側にあるというデータもあります(※3)。
心と体が快適な状態であるべきという点は女性と同様ですが、女性が妊娠するためにそれ以外に気をつけたいことを紹介します。
5. 禁煙する
喫煙すると血管が収縮して血流が悪くなり、勃起不全(ED)を引き起こす危険があるといわれています。また、たばこに含まれる活性酸素は精子の数を減少させるという報告も。
6. 2〜3日おきに射精する
精子は常に作られ、そして、同時に死んでいきます。射精しなければ精子の数は増えていきますが、それらの多くは、作られてから時間が経ったもの。つまり、運動率が低い精子ということになります。2〜3日おきに射精をして、新しい精子と入れ替えたほうがよいとされています。
7.睾丸を温めすぎない
精子は熱に弱いといわれています。女性器が内側にあるのに対して、男性器が外側にあるのは、熱を放散させて適度な温度に調節するためと考えられています。ノートパソコンを膝の上に乗せる、サウナに長時間入るなどは避けたほうがよいでしょう。
また、下着を選ぶときは、通気性がよく、締め付けがきつすぎないものがおすすめです。
妊娠するために夫婦で始めたいこと
排卵日に合わせて性行為をするカップルも多いようですが、実は排卵日当日より、排卵日より前に性交したほうが妊娠しやすいそうです。
8. 性行為のタイミングと回数を見直す
卵子の寿命は、約24時間。射精された精子は、女性の体内で約2〜3日間生きるといわれています。
排卵前、子宮頸管では大量の頸管粘液が分泌されます。その粘液の中は精子にとって心地よく、長く生きられる場所なのです。
つまり、排卵日当日にだけ性行為をするのではく、排卵の3日程度前から毎日性交し、精子が卵子を待つ状態にしておくと妊娠の可能性が高くなります(※2)。
妊娠するためには、夫婦での協力が大切!
ひとつの卵子とひとつの精子が出会って妊娠するのは、何億分の1の奇跡の確率。奇跡だからこそ、叶ったときの喜びはひとしおなのでしょう。
何かひとつ始めたからといって、妊娠の確率がすぐに上がるわけではありません。女性にできること、男性にできること、そして夫婦2人で協力しあうことで可能性は高まるのです。
妊娠するために夫婦でよく話し、協力し合い、赤ちゃんを迎えるその日を楽しみにしてくださいね。