40代の妊娠確率は?不妊治療の成功率やリスクも教えて!

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

近年、晩婚化が進むにつれて高齢出産の割合も増加しています。医療技術が発達し、健康に気を使う人が増えたことで、40代の女性でも高齢出産が可能になっていると感じるかもしれません。しかし、20代や30代前半に比べると、高齢出産に様々なリスクがあるのは事実です。今回は40代の妊娠について、自然妊娠の可能性や不妊治療の成功確率、妊娠に伴うリスクなどをご紹介します。

40代でも妊娠できる?

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40代の妊娠は可能です。実際、女性の社会進出が進んだこともあり、40代に差し掛かってから妊娠を希望する夫婦も増えてきました。

2016年の人口動態統計によると、40〜45歳の女性から生まれた赤ちゃんの数は53,474人です。他の年代での出生数は下降傾向なのに対して、40歳以上では年々出生数が増加しています(※1)。

40代の妊娠は高齢出産になるの?

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前述のとおり、40代でも妊娠はできますし、実際にその数も増えています。ただ、妊娠率の低さや、妊娠によって様々なリスクが発生することもあり、産婦人科などでは「高齢出産」として扱われます。

日本産科婦人科学会の定義では、「35歳以上での初産」を高年初産婦としていますが、経産婦については特に定義づけをしていません(※2)。しかし一般的には、「高齢出産」というと、経産婦も含めて35歳以上での出産のこと指すことが多いようです。

40歳・41歳で自然妊娠する確率は?

年齢別の自然妊娠率(6ヶ月間)

年を重ねるにつれて、女性が自然妊娠できる確率は減少していきます。

上のグラフは、6ヶ月間でどれだけ妊娠できるか、という累積自然妊娠率を年齢別に表したものです(※3)。これによると、妊娠を経験していない40歳以上の女性は0%、妊娠を経験している場合は、40歳・41歳で約50%となっています。

42歳・43歳・44歳・45歳で自然妊娠する確率は?

年齢別の自然妊娠率(6ヶ月間)

先にご説明したのと同じグラフを見ると、42歳・43歳・44歳になると、自然妊娠できる確率はさらに下がり、約40%となっています(※3)。

女性はだいたい45歳頃から更年期に入ります。更年期になると、だんだんと卵巣の機能が低下し、排卵周期が減って生理周期も不規則になり始めます(※4)。そのため、自然妊娠確率を示すデータはありませんが、45歳の女性の自然妊娠確率はさらに低くなると考えられます。

なお、自然妊娠ができるかどうかについては病気の有無や喫煙・飲酒といった生活習慣、日頃のストレスなどの影響もあり、こうした影響が蓄積されている場合には、年齢に関係なく自然妊娠の確率はさらに低下します。

40代が妊娠・出産しにくいのはなぜ?

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40代に関わらずですが、高齢になると女性の卵子や男性の精子が老化することが、妊娠しにくくなる原因の一つです(※2)。

卵子の老化

女性は生まれた段階で卵子に成長する原始卵胞の数が決まっています。また、年齢が上がるにつれてこの原子細胞は老化し、若返ることはありません。細胞が老化すると、遺伝子や染色体に異常が起こりやすく、受精もしにくくなってしまいます(※5)。

精子の老化

年齢を重ねると精液の量や精子の数が減少し、精子の運動率も低下する傾向にあります(※5)。精子の老化・劣化が始まる年齢には個人差がありますが、35〜40歳頃には始まると考えた方がいいでしょう。

40代の妊娠・出産に伴うリスクは?

年齢別の自然流産率

30代後半以降の女性が妊娠した場合は、母体と胎児それぞれのリスクが高まります。

たとえば、25~34歳の流産率は約10%のところ、35~39歳は約20%、40歳を超えると40%以上になります。また、40歳を超えると、母体側の妊娠高血圧症候群の発症率が急激に上昇します。

また、妊娠途中で胎児が亡くなる可能性や、生まれた直後に赤ちゃんが亡くなる可能性も高くなることが知られています(※5)。

高齢出産だからといって全員が危険にさらされるわけではありませんが、リスクを伴う可能性が高いということは覚えておきましょう。

40代で妊娠するのに不妊治療は必要?

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一般的に、不妊症とは、妊娠を希望する男女が避妊することなく性生活を送っていて1年以上妊娠しない状態を指します。

40代のカップルでは不妊症になる可能性が高く、晩婚であれば結婚と同時に不妊治療を始める人も増えています。1日でも早く不妊治療を始めたほうが妊娠率が高いといえるからです。

不妊治療とひとくちに言っても方法は様々で、排卵日と性交渉のタイミングをあわせる「タイミング法」や、卵子と精子の受精や着床を人工的にサポートする「人工授精」「体外受精」などがあります。さらに、受精が難しいときには、顕微鏡下で直接卵子に精子を注入する「顕微受精」もあります(※5)。

不妊の症状や年齢などを見ながら治療方法を決めるのが一般的ですが、40代の女性の場合は、タイミング法や人工授精をせずに初めから妊娠率の高い体外受精や顕微受精が選択されることもあります。

40代の体外受精の妊娠確率は?長期化しやすい?

年齢別の生殖補助医療(ART)の成績

体外受精など、生殖補助医療(ART)を利用した妊娠においても、年齢を重ねるにつれて成功率は減少します。

30代前半までは35〜40%あった胚移植による妊娠率は、35歳以降で減少を始め、40歳で24.5%、45歳では6.5%になります(※6)。妊娠できたとしても、無事に出産までたどり着くとは限らないので、赤ちゃんが無事に生まれる生産率はさらに低くなります。

そのため、40代での不妊治療には時間とお金がかかることが多く、国は特定の不妊治療に対して助成を行なっています。ただし、補助金を支給される対象年齢や回数に上限があるので、不妊治療を受ける前にしっかり確認しておきましょう(※7)。

費用のことも調べた上で、事前に不妊治療のやめどきをパートナーと話し合っておくことも重要です。

40代の妊娠確率を上げる方法は?

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自然妊娠や不妊治療での妊娠率を高めるためにも、できるだけ妊娠しやすい体作りが大切です。特に、卵子の質など老化や生殖機能の低下を遅らせるために、40代の人は日々の生活習慣の見直しを行いましょう。

栄養バランスのとれた食事

ホルモンバランスを整え、生殖機能を活性化するには栄養バランスのとれた食事が重要だとされています。過度なダイエットや偏った食生活でも、妊娠しにくい体質になってしまう可能性があります。

野菜中心のメニューにしながら、肉、魚、炭水化物などバランス良く摂りましょう。

適度な運動

妊娠しやすい体をめざすためには、体の血行を良くすることや、過剰なストレスを発散することも大切だとされています。適度な運動を行って、体の調子を整えていきましょう。

良質な睡眠

睡眠中は体の傷んだ細胞が修復されていると考えられます。睡眠の質を高めることで、妊娠しにくさの原因となっている体の不調が改善するかもしれませんよ。

禁煙

タバコを吸うと妊娠する能力が低下することが知られています(※8)。受動喫煙も影響があるので、パートナーにも協力してもらいましょう。

40代で妊娠したいと思ったらできるだけ早く不妊治療を

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自然妊娠であっても不妊治療を受けるにしても、年齢が上がるごとに妊娠する確率が下がってしまいます。

そのため、少しでも若いうちから対処しておくことが肝心です。40代で妊娠を望む場合には、できるだけ早く不妊治療を行っている産婦人科やクリニックなどで専門医に相談することをおすすめします。

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