赤ちゃんに刺身や生魚はいつから食べさせていいの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

みんなが集まる場やお祝い事のタイミングでよく出される刺身。刺身といえば、メインは生魚ですが、これらは赤ちゃんに食べさせてもいいのでしょうか。そこで今回は、赤ちゃんに刺身や生魚はいつから食べさせていいのか、食べさせる際の注意点などをご紹介します。

赤ちゃんの刺身や生魚はいつからOK?

刺身 生魚

刺身や生魚は生のタンパク質。赤ちゃんの胃や腸などの消化器官は、大人に比べて未発達のため、生のタンパク質を消化する能力が不十分です。

そのため、赤ちゃんに刺身や生魚を食べさせるのは、消化器官が整いはじめ、大人と同じものが食べられるようになってくる2歳以降にしましょう。

赤ちゃんに刺身や生魚は全部NG?魚卵は?

いくら 卵 魚介類

離乳食期の赤ちゃんに食べさせていい刺身や生魚は基本的にありません。上述の通り、消化器官が未発達のためにお腹を壊したり、食中毒になったりする恐れもあるからです。

また、たらこやいくらなどの魚卵は、醤油などで漬けてあるため菌が繁殖しにくく、なんとなく赤ちゃんでも食べられそうなイメージがあるかもしれません。しかし、これらは塩分の過剰摂取となる可能性があり、また食物アレルギーの原因になり得るため、控えたほうがいいと考えられています。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」によると、1日あたりの食塩摂取量の目安は、1~2歳の男の子で3.0g未満、女の子で3.5g未満です(※1)。

軍艦巻き2貫に乗っているいくらの量(10g)でも0.5gほどの食塩が含まれているため、いくらを食べさせるとすぐに1日の許容量をオーバーしてしまうこともあります(※2)。

加熱した刺身はいつから食べていい?

はてな 疑問 クエスチョンマーク

離乳食期の赤ちゃんに生の刺し身を食べさせることはできませんが、加熱をした刺し身なら、魚の種類によっては食べさせることができます。

刺身用の切り身として売られている魚は、骨がないため調理がしやすく、鮮度もいいので、加熱したもののであればむしろ、離乳食期の赤ちゃんにもおすすめです。

この章では、離乳食期の赤ちゃんに食べさせてもいい魚とその時期を紹介します。

鯛は離乳食初期から食べられる白身魚です。

火を通しても柔らかく、クセがないため、赤ちゃんも食べやすいのが特徴です。

たら

たらは離乳食初期から食べられる白身魚です。

ただし、アレルギーの原因になる可能性があるので、心配なら離乳食中期から少しずつ与えてもいいでしょう。

まぐろ(赤身)

まぐろは離乳食中期頃から食べることができます。

ただし、トロなどの脂肪分が多い部分は消化不良を起こす可能性があるため、避けましょう。また、加熱すると硬くなるため、ほぐして与えましょう。

ぶり

ぶりは離乳食後期の生後10ヶ月頃から食べることができます。

赤身魚に分類されるぶりは脂肪分が多いため、離乳食初期や中期は与えないようにしましょう。

さば

さばは離乳食完了期から食べられる青魚です。

ただし、アレルギーの原因になる可能性があるので、新鮮なものを加熱し、少量ずつ、様子を見ながら与えましょう。

生魚を初めて食べさせるときの注意点は?

注意

赤ちゃんが2歳を超えて消化器官が整えば、刺身や生魚を食べられるひとつの目安となりますが、食べさせる際に気をつけなければいけないことがあります。

骨やうろこ、筋などに注意する

丸々一匹の魚を捌いたときなどは、調理の過程で赤ちゃんの食べる分に骨やうろこが入ってしまう可能性があります。また、刺身用のさくの場合は、筋が残っていることもあります。

これらが残っていると、骨が喉に刺さったり、喉に詰まらせてしまう原因にもなり得るので、食べさせる前に残っていないかを確認しましょう。

また、刺身用に捌かれた切り身を買ってきて調理する場合でも、念のため骨やうろこが入っていないか確認してください。

食中毒に注意する

刺身には食中毒を起こすウイルスが混入していることがあります。また、鮮度が落ちたものを食べると、少量でも嘔吐や下痢などの症状が現れることがあります。

そのため、刺身や生魚を与える際には、必ず新鮮なものを与えるようにしましょう。魚のなかでも特に青魚は、鮮度が落ちやすく傷みやすいため、生で与えるのは避けたほうがいいでしょう。

最初はごく少量だけ食べさせる

魚のなかにはアレルギーの原因となり得る種類のものもいます。

そのため、赤ちゃんに初めて刺身や生魚を食べさせる際は、念のため少量だけ食べさせ、その後アレルギーの症状が出ていないか様子を見ましょう。

刺身や生魚、いつから与えるかは慎重に

子供 生魚 鮭

お祝いの席などで出される刺身。赤ちゃんと一緒に味わいたいところですが、体調を崩す可能性があるため、離乳食期の赤ちゃんに生魚を食べさせてはいけません。

また、2歳を過ぎて消化器官が整ってきたとしても、刺身や生魚は「食べさせなくてはいけない」というものでもありません。そのため、ママやパパから無理に食べさせるのではなく、本人が欲しがったらあげるようにしましょう。

魚のなかにはアレルギー症状が出るものもあります。生魚を食べられるようになっても、刺身なら1切れ丸々与えるのは避け、初めて食べさせる離乳食と同じように少しずつ与えるところから始めましょう。

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