妊娠19週が終われば、安定期に入ってから1ヶ月が過ぎたことになります。胎動を感じられるようになった人や、赤ちゃんの性別がわかった人も多いのではないでしょうか。赤ちゃんの成長スピードは個人差が大きくなっているので、他の妊婦さんとの違いも出てきます。今回は妊娠19週について、お腹の大きさや体重、エコーで見る赤ちゃんの状態や胎動の変化などをご説明します。
妊娠19週のお腹の大きさは?体重はどれくらい?

妊娠19週が終わる頃の子宮は、子供の頭くらいの大きさになります。子宮底長は15cmほどで、おへそから指2~3本分下まで子宮が来ています(※1)。
妊娠期間を通しての体重増加量は、妊娠前の体型によって異なります。日本産科婦人科学会は、妊娠中の体重増加について下記の目安を提示しています(※2)。

体重が過剰に増えると、妊娠高血圧症候群など様々な合併症につながるリスクのほか、赤ちゃんが巨大児となるリスクも高まるので、食べ過ぎに気をつけましょう。
ただし、一概に体重が増えなければ良いというわけでもありません。妊娠中の体重増加量が不足している場合は早産や低出生体重児になるリスクが高まります。
赤ちゃんが在胎週数に対して大きく産まれたり、小さく産まれたりすることは、妊娠・出産のトラブルのリスク因子となるほか、赤ちゃんが成人した後の健康状態に影響を与えやすいということがわかっています(※2)。
上記の目安を参考にしながら、妊娠中の食生活を見直したり適度に体を動かしたりしながら、適正な体重増加を心がけましょう。体重増加が気になる場合は、健診時に医師や助産師に相談してみてくださいね。
妊娠19週にはシミや黒ずみが目立ってくる

妊娠中はホルモンバランスの変化のせいで、色素細胞が刺激を受けやすい状態です(※1)。太陽光の刺激を受けると、妊娠前以上にシミができやすくなってしまいます。肌を守るためにも、日焼け止めを塗ったり、帽子をかぶったりと、外出時には紫外線対策を行ったほうがいいでしょう。
ただし日光には、ビタミンDを合成し、カルシウムの吸収を助けるという働きもあるため、日焼け止めを塗らない状態でも、1日5~30分程度は太陽の光を浴びるようにしてください(※3)。
また、色素沈着が起きやすくなっているので、外陰部や乳首、脇の下などが黒ずむこともあります。お腹に「正中線」と呼ばれる一本の線のようなものができるのも、黒ずみの一種です。
これらの黒ずみは、産後に少しずつ薄れていくことがほとんどです。妊娠中だけのものと考えて、気にしすぎないでくださいね。
妊娠19週にはお腹の違和感が出やすくなる

妊娠中期は体調が良い時期ですが、子宮が大きくなるにつれて、子宮の両端あたりが突っ張ったり、チクチクするような痛みを感じたりすることがあります。
これは、赤ちゃんが大きくなることで子宮が重くなり、子宮を支えている靭帯が突っ張るようになることが原因だと考えられます。
また、お腹が張った感じがするときは、寒さなどの外的な刺激、服や下着の締め付け、疲れ、動きすぎなどで、一時的に子宮収縮が起きているのが原因と考えられます。
いずれも少し休めば治まることが多いので、張りを感じたら無理をせず、横になるなどして安静にしてください。痛みが強いときは、お腹の周りを温めると和らぐこともあります。
お腹の張りが頻繁にある人は、妊婦健診時に医師に伝え、子宮頸部に異常がないかなどをしっかり確認してもらいましょう。
妊娠19週のエコー写真は?赤ちゃんはどんな状態?

妊娠19週が終わる頃の胎児は、身長約25cm、体重約250gまで成長します。生まれるときの身長は50cmほどなので、ちょうど半分くらいの大きさになります(※1)。
赤ちゃんらしい姿になり、髪の毛も生えてきました。髪の毛の量は個人差が大きいので、生まれたときにはすでにフサフサの子もいれば、ほとんど生えていない子もいます。我が子がどんな髪型で生まれてくるのか、とても楽しみですね。
この頃の赤ちゃんの動きはとても活発なので、まだ胎動を感じないという人も、そろそろ感じられるかもしれません。すでに胎動を感じている人はどんどん強くなっていきます。
また、男の子・女の子特有の生殖器も、ほとんどできあがってきています。エコー検査のときの赤ちゃんの姿勢次第ですが、性別がわかる人も増えますよ。
妊娠19週には胎動の位置で逆子を見分けられる?

胎動の強さや感じ方は人によって異なりますが、多くの場合、おへその下あたりに胎動を感じます。しかし、おへその上や膀胱あたりに胎動を感じることもあり、その場合は、「逆子」の可能性があります。
通常、赤ちゃんは頭を下にして、地面に対して逆さまになっていますが、逆子の場合はその逆で、頭を上にした状態になっています。そのため、手や足があたる位置が変わり、胎動を感じる場所も変わることがあるのです。
ただし、妊娠19週頃の赤ちゃんは上に下にと動き回り、逆子になったり、元に戻ったりを繰り返しているので、この時期に心配する必要はありません。出産のときに逆子なのは全体の3~5%ほどで、妊娠19週に逆子の場合も、大抵は時間の経過とともに正しい位置へと戻っていきます(※1)。
妊娠19週から性別にあったベビー用品をそろえ始めよう

体調が落ち着く安定期は、産後の準備を始めるのにぴったりの時期です。妊娠後期になるとますますお腹が大きくなり、買い物に行くのも一苦労になります。今のうちから少しずつそろえていきましょう。妊娠19週頃には性別がわかる人も多くなるので、赤ちゃんの性別にあったベビー服を購入するのもいいですね。
ベビー服は季節によって必要なものが違ってきますし、デザインにもいろいろな種類があります。生まれてくる我が子の姿を想像しながらベビー服を選ぶのは、とても楽しい時間です。赤ちゃんに会えるのがさらに待ち遠しくなりますね。
まだ性別がわかっていない場合は、男の子・女の子どちらでも使えるグッズや、違和感のないデザインのものからそろえましょう。
妊娠19週は頑張りすぎに注意して
妊娠19週前後は、胎動を感じることができたり、性別が判明したりと、ママにとってはうれしい知らせがたくさん届く時期です。動きやすくなって、マタニティスポーツで汗を流している人も多いですよね。気持ちを前向きに、出産に向けた体力づくりに取り組むのはとても大切なことです。
しかし、お腹が大きくなるにつれて体に負担がかかるので、休養は十分にとり、疲れやストレスをためないようにしましょう。安定期だからといって、何も起きないわけではありません。切迫流産などのリスクは妊娠中どんなときにもあるものなので、無理はせず、落ち着いた日々を過ごすことを心がけてください。