赤ちゃんや子供が病院にかかったときに、医療費の一部、または全額助成してくれる「乳幼児医療費助成制度」があります。申請すると病院に提示するための「乳幼児医療証」が交付されますが、どのような手続きが必要なのでしょうか。今回は、乳幼児医療証について、申請や手続き方法をはじめ、失くした場合に再発行できるのか、保管や携帯するときにおすすめの方法などを含めご紹介します。
乳幼児医療証とは?
乳幼児医療証は、「乳幼児医療費助成制度」に申請すると交付される、手の平サイズの用紙のことをいいます。
赤ちゃんや子供が病院にかかるときに受付窓口で提示し、助成対象であることを証明します。用紙の形状は自治体によって異なりますが、ほとんどの場合がハガキのような形状をしています。
「乳幼児医療費助成制度」とは、健康保険に加入している乳幼児が病院にかかったときに、医療費の一部、または全額を国が負担してくれる制度のことです。自治体によって、「子ども医療費助成制度」「マル乳・マル子医療証助成」「小児医療費助成」と呼ばれることもあります。
対象年齢の上限も自治体によって異なります。赤ちゃんが生まれてから就学前までのところもあれば、22歳まで対象というところも(※1)。
通院や入院など、対象となる範囲も自治体によって異なるので、住んでいる地域の対象範囲を調べておきましょう。
乳幼児医療証は、ママが赤ちゃんや子供を連れて外出するときに、急な体調不良や怪我に備えて、母子手帳や健康保険証とともに常に携帯することになります。申請から交付まで時間がかかることもあるため、早めに手続きを済ませてくださいね。
乳幼児医療証の申請や手続き方法は?
乳幼児医療証を交付してもらうためには、「乳幼児医療費助成制度」に申請する必要がありますが、その前に赤ちゃんが健康保険に加入していなければなりません。
赤ちゃんの健康保険証が届いたら、以下を参考に、住んでいる地域の役所で手続きを行いましょう。
乳幼児医療費助成制度の申請方法
申請する時期
・ 赤ちゃんの1ヶ月健診まで
申請場所
・ 住民票がある市区町村の役所
必要な書類
・ 乳児医療費助成申請書
・ 所得証明書
・ 出生届出済証明が記入された母子手帳
・ 赤ちゃんの健康保険証
・ 印鑑
・ 自治体によってはマイナンバー
※持ち物は自治体によって異なります。
申請する人
・両親のどちらか
手続き方法
・役所で必要書類を提出し、申請
注意点
・ 住んでいる住所の都道府県、市区町村をまたいだ医療機関では助成対象にならないこともある
・ その場で助成される地域もあれば、一度実費を支払った後に請求する地域もある
・ 生活保護を受けている場合や子供が児童福祉施設などに入所している場合は対象外
乳幼児医療証を失くしたら再発行できるの?
乳幼児医療証は、外出時に携帯することが多いため、汚れやすかったり、紛失しやすかったりします。そうなった場合、乳幼児医療証を再交付してもらうことができます。
乳幼児医療証を再交付してもらうためには、必要書類を持参し、住んでいる地域の役所に申請しましょう。子供の健康保険証・申請者の印鑑・申請書があれば手続きをすることができますよ。
直接、役所へ行けない場合は、郵送申請や電子申請ができる地域もあります。ただし、窓口で申請した場合は即時交付してもらえますが、郵送申請や電子申請の場合は後日郵送されることになります。
病院へ行く予定があからじめ分かっている場合は、申請方法や再交付までの期間も考えて手続きするようにしましょう。
乳幼児医療証にケースはないの?
乳幼児医療証は、ケースに入っていない状態で交付されます。そのため、汚れや紛失を避けるために、自身でケースを用意して保管や携帯をしていることがほとんどです。
100円ショップなどで購入できる、ジッパー付きのビニールの書類ケース、ハガキサイズが入るコンパクトなクリアケース、パスポートケースや母子手帳ケースに一緒に入れておくというママが多いようです。
また、診察券をまとめたカードケースに、乳児医療証を入れたクリアケースを両面テープなどで留めて、一緒に持ち歩くというママも。汚れや紛失を避けるほか、病院へ持って行くのを忘れないための工夫もしているようです。
自分に合った持ち歩きやすい方法を、探してみてくださいね。
乳幼児医療証は大切に管理しよう
乳幼児医療証には期限が設けられていて、毎年更新されます。特に手続きの必要はなく、期限が近づくと役所から送付されることがほとんどですが、自治体によって方法が異なるので、よく確認しておきましょう。
乳幼児医療証は、毎年更新されるうえ再交付できるといっても、更新月には決まりがあり、再交付には時間もかかります。急病時に対応できないことがないように、常に手元にある状態にしておきましょう。先述のようにケースに入れるなどして、大切に管理してくださいね。