着床出血がある、高温期が2週間以上続く、つわりが始まるなど、妊娠超初期から妊娠初期にかけて、体には様々な変化が起きます。「頭痛」も、その一つで、症状がひどくなると家事が手につかなくなったり、食事ができなくなったりすることも。今回は妊娠超初期や妊娠初期に起きる頭痛について、原因や対処法、いつまで続くかをご説明します。
妊娠超初期〜初期に頭痛が起こるのはなぜ?着床した証?
受精卵が子宮内膜に着床して妊娠が成立すると、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」と「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌量が増えます。このホルモンの変化によって、女性の体内では妊娠を継続させるのに適した環境が作り出されます。
しかし、体は急激な変化についていけず、熱っぽさやだるさなどの不調が現れることがあります。これが妊娠超初期症状です。また、妊娠初期のつわりで運動不足気味になったり体の血行が悪くなったりすることも、不調を引き起こす原因となります。
頭痛も妊娠超初期症状や妊娠初期の不調の一つで、代表的な妊娠兆候です。
ただし、生理前もホルモンバランスが乱れて頭痛を感じる人が多いため、頭痛だけで妊娠しているかどうかを判断するのは難しいといえます。
他の妊娠兆候や基礎体温もあわせてチェックして、生理予定日から1週間経っても生理が来なかったら、妊娠検査薬を使うようにしましょう。
妊娠超初期〜初期の頭痛はどんな痛み?吐き気もある?
妊娠超初期から初期にかけて起こる頭痛には2つのタイプがあります。自分がどちらのタイプなのかチェックしてみてくださいね。
偏頭痛
妊娠したことによって「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量が増え、脳の血管が広がり血流量が増えることで起こる頭痛です。
こめかみあたりがズキズキと痛んだり、体を動かしたときに痛みが強くなったりします。吐き気や嘔吐を伴うことがあるのも特徴です。
緊張型頭痛
妊娠中の運動不足や血行不良で血流量が減って酸素不足になり、脳周辺の筋肉がこわばることが原因で起こる頭痛です。
吐き気や嘔吐はありませんが、体のだるさやめまいを感じることがあります。後頭部から首筋あたりにずっしりと重い痛みを感じるのも特徴です。
妊娠初期の頭痛はいつまで続くの?
胎盤が完成する妊娠12~15週頃になると、ホルモンの状態が徐々に安定してきます。偏頭痛の場合は、この時期から少しずつ症状が治まっていきますよ。
ただし、緊張型頭痛の場合は、中期以降にお腹が大きくなったり寝不足気味になったりすることで、さらに血行が悪くなり、痛みが悪化してしまうこともあります。
妊娠初期の頭痛の対処法は?
妊娠超初期から初期に頭痛を感じたら、早めに対処することが大切です。痛みの種類別に、おすすめの対処法をご紹介します。
偏頭痛の対処法
偏頭痛は血管が拡張していることが原因なので、あたためるのはNGです。痛む箇所を冷やして安静にし、睡眠を充分に取りましょう。家事も最小限にしてください。
体調が安定するまでは、無理をしないのが一番です。ストレスが原因で頭痛が悪化することもあるので、あまり神経質にならず、リラックスを心がけましょう。
カフェインを摂取すると血管が収縮するので偏頭痛を和らげる効果も期待できますが、妊娠中はカフェインの過剰摂取は禁物なので、1日1杯程度を上限にしてください。
緊張型頭痛の対処法
首筋に痛みを感じる緊張型頭痛は、前述の通り、血管収縮が原因です。無理のない範囲で上半身のストレッチやマッサージをしたり、ぬるめのお風呂に浸かったりして、血行を良くしましょう。
患部をあたためたり、ゆっくりと深呼吸をしたりするのも効果的ですよ。
妊娠超初期〜初期の頭痛で薬を飲んでもいい?
頭痛が辛いと、薬を飲んで早く痛みを和らげたいと思いますよね。しかし、妊娠の可能性があるときは、妊娠前に使っていた頭痛薬を自己判断で使うのは止めましょう。
医師に相談すれば妊娠中でも飲める頭痛薬を処方してもらうことができるので、痛みがひどいときは早めに受診をしましょう。市販の頭痛薬は、妊娠中は控えるように注意書きされているものもあるのため、基本的には控えておき、使用したいときは医師に確認すると安心です。
妊娠超初期〜初期のひどい頭痛は病院へ
ホルモンバランスが大きく変化する妊娠超初期から妊娠初期。外見に大きな変化はなくても、体の中では劇的な変化が起こっています。
体が疲れやすく神経も過敏になっているので、できるだけ家事や仕事の量を減らし、頭痛を感じたら無理せず横になって、体を休める習慣をつけましょう。
また、妊娠に対するストレスや不安といった精神的要因も頭痛を悪化させてしまいます。痛みがひどいときは早めに病院を受診して、医師に相談してくださいね。