節税や教育資金などの貯蓄・運用が計画的にできる制度「NISA」。中でも子どもの資産形成向けで、産後すぐからでも始められる「ジュニアNISA」が2023年の制度廃止を目前に注目を集めているのをご存じですか?
そこで今回は、今年駆け込みでジュニアNISAを始めるメリットについて、ファイナンシャルプランナーの八木陽子さんに聞いてみました。
八木陽子さん

株式会社イー・カンパニー、キッズ・マネー・ステーション代表。一級ファイナンシャルプランナー技能士、CFP®キャリアカウンセラー(CDA)、キャリアコンサルタントなどの資格をもち、様々なメディアで執筆・監修を務める。子育て世代の方々が、お金とキャリアの知恵をつけて、幸せな将来に前進できることを願って活動中
ジュニアNISAとは?

ジュニアNISAとは、未成年の子ども名義で証券口座を開設し、非課税で投資ができる制度のことです(※1)。
本来株式や投資信託で出る利益には約20%の税金がかかりますが、ジュニアNISAでは年間80万円を上限として、非課税で運用できます。
子ども名義の口座であっても親権者が代理で運用できるので、大学などの教育費としてキープしておくのにぴったり!子どものために効率よく資産形成をしたいというママパパに人気の制度です。
ジュニアNISAを今年始めるメリットは?

ジュニアNISAは今年で制度終了が決まっており、新規に口座を開設できるのは2023年の12月末までとなっています。
しかしジュニアNISAの口座数の増加率は、廃止を前にして加速しているんです(※2)。
つまり、ジュニアNISAを「今」始めるメリットが大きいということ。そのポイントについて、お金の専門家である八木さんに聞いてみました。
①手続きなしで18歳まで非課税運用ができる
ジュニアNISAの非課税期間は5年間。これまでは期限を延長するために5年ごとに手続きが必要でした。
しかし来年以降は、それまでに保有している銘柄による分配金や配当金の利益に限り、成人になる18歳まではそのまま非課税で運用できるようになります(※1)。
例えば制度廃止時点で0歳の赤ちゃんの場合、成人するまでの18年間、手続きの期限などを気にすることなく非課税運用を続けられますよ。

八木さん
2024年以降は新規の買付ができないため、今年ジュニアNISAを始めた場合の元本は最大80万円ですが、長期間非課税で運用できるのは大きなメリットです。
また教育費として使用せず、子どもが成人した際にNISA口座として引き継ぐことも可能です。将来子どもが投資を始めるきっかけにもできますよ。
②2024年以降いつでも引き出せる
現在の制度では、一度投資した金額は18歳まで払い出しができないという制限があります。
しかし制度終了後はこの制限が解除され、18歳未満であっても自由に引き出せるようになります(※1)。利益が大きく出ている時や、まとまった出費がある時など好きなタイミングで使えますよ。

八木さん
引き出しをする自由度が高くなったため、中学受験や高校受験など、大学以外に高額の教育費が必要になった時に充てることができます。
ただ裏を返せば、教育費のピークであることが多い大学まで資金を守りづらくなるということ。しっかりと目的を持って運用するといいでしょう。
ジュニアNISAの利回りやリスクは?

ジュニアNISAの利回りやリスクが気になる人も多いですよね。つみたてNISAやジュニアNISAは国に定められた低リスクの商品を扱っているので、元本割れのリスクは少ないといわれています(※3)。

八木さん
金融庁の資料によると、各資産の平均利回りは海外株式7.2%、国内株式5.6%、外国債券2.6%、国内債券0.7%です(※4)。
これらのどこにどれくらいの配分で投資するかで運用益は変わってきます。リスクをしっかりと考えて投資先を選ぶことが大切ですよ。
ジュニアNISAなど資金形成について検討しよう
子どもの教育資金や老後の資金など、お金のことは悩みがつきないですよね。今年廃止のジュニアNISAも視野に入れつつ、妊娠中の今から、今後の資金形成について家族でじっくり考えてみてくださいね。
ジュニアNISAを利用する場合は子ども名義の口座開設が必要になるので、妊娠中に開設方法を調べておくと産後の手続きがスムーズに進みますよ。
長期投資することで得られるメリットは、金融庁のページの解説をチェックしてみてください。