高温期を維持したまま生理予定日を過ぎると、妊娠への期待がグッと高まります。しかし、少し生理が遅れているだけの可能性もあります。そのため高温期15日目で生理が来ていないと、「生理が遅れているだけ?妊娠している?」と、ソワソワしてしまいますよね。そこで今回は、高温期15日目に現れる症状や体の状態、基礎体温が下がる場合はどのような状況なのか、この時期に妊娠検査薬は使えるのかなどをご説明します。
高温期15日目はどんな状態?
高温期15日目とは、基礎体温が低温期から排卵日をまたぎ、高温期に切り替わってから15日間が経過した状態です。生理周期が28日であれば、高温期14日目が生理予定日にあたります。(※1)
そのため、高温期15日目に入ったなら、生理予定日から1日過ぎたと考えるのが一般的です。生理周期が安定している人であれば、高温期を維持したまま生理がこない場合は、妊娠している可能性があると考えられます。
しかし、精神的なストレスや身体的な疲労などの影響で、生理予定日が後ろにずれることはよくあること。生理予定日が1日過ぎただけで「妊娠している」と決めつけてしまうのは早いかもしれませんよ。
高温期15日目に現れる妊娠症状は?
排卵日に受精していれば、高温期15日目にはすでに着床が完了していて、赤ちゃんの元となる「胎嚢」が形成されはじめています(※2)。体内のホルモンバランスが大きく変化することで、様々な妊娠初期症状が現れます。
妊娠初期症状には、胸の張り、吐き気、腰痛、眠気などがあります。高温期のまま生理予定日を過ぎて、これらの症状が続いていれば、妊娠可能性も高くなります。
高温期15日目に体温が下がるのは生理の兆候?
高温期15日目に基礎体温がガクンと下がる場合は、少し遅れていた生理が来たのかもしれません。その基礎体温が下がった理由が生理によるものかどうかは、出血が見られるかどうかで判断できます。
しかし、出血が見られないうちは、基礎体温の計測ミスの可能性も考えられます。なぜなら、体調不良や外気温が低すぎるなどの影響で、基礎体温が低く出ることもあるからです。
高温期15日目に体温が下がったとしても、実際に出血が現れるまでは生理が来たとは断定できません。翌日以降も基礎体温を記録し続けて、経過を見るようにしましょう。
高温期15日目に早期妊娠検査薬で陰性が出たら?
高温期15日目であれば、早期妊娠検査薬で妊娠判定が可能です。
妊娠検査薬は、着床後に分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンの分泌量を検出して妊娠判定を行います(※2)。早期妊娠検査薬も同様にヒト絨毛性ゴナドトロピンに反応する仕組みになっていますが、一般的な妊娠検査薬と比べて、少ない分泌量でも検出できるという特徴があります。
ヒト絨毛性ゴナドトロピンは、妊娠すると分泌されるようになり、尿に含まれる濃度が高くなります。この濃度が一定値を超えているかどうかを、妊娠しているかどうかの基準にしています。
ただし、妊娠していたとしても陰性が現れる可能性もゼロではありません。この高温期15日目の時点では、陽性反応を示すのに十分なhCGが分泌されていないこともあるからです。そのため、数日後に検査したら陽性に変わったというケースもあります。
妊娠検査薬で陰性が出たとしても、数日経っても高温期が維持されたまま生理が来なければ、妊娠の可能性はあります。この場合、生理予定日の1週間後(高温期21日目)に一般の妊娠検査薬を使ってみましょう。
高温期15日目は妊娠していてもまだ油断ならない時期
早期妊娠検査薬のおかげで、高温期15日目というかなり早い段階でも、妊娠判定が行えるようになりました。そのため、早く妊娠の可能性に気づけるようになりましたが、流産のリスクは妊娠から切り離すことはできません。
妊娠検査薬では陽性反応が現れても、着床後にうまく発育できずに流産する「化学流産」というものがあります。化学流産は受精卵側の染色体異常などが原因なので、予防することはできません。
昔であれば着床したことに気づかずに化学流産を起こしていたケースでも、一旦着床し、ヒト絨毛性ゴナドトロピンが分泌されるため、陽性判定が現れてしまうのです。
まれなケースではありますが、こうした可能性があることを覚えておくことで、万が一のときも慌てずに済みますよ。