東日本大震災から13年。年始にも大きな地震が起こり、現在も各地で大小の地震が発生しています。もしも地震が起きたとき、自分と家族の命を守るための準備はできているでしょうか?
今回は、妊婦さんや子どもがいる家庭こそやっておきたい地震対策についてご説明します。
地震が起きる前に確認しておくこと
まずは、これから紹介する4点をしっかり確認しておきましょう。家族で一緒にしっかり話し合ってくださいね。
近くの避難所
一般的に避難所と呼ばれるものには、大きく2つの種類があります。
1つめは、「避難所」。小中学校の体育館などが主で、地震によって家に戻れないときなどに、寝食を行うことができる場所です。
2つめは、「避難場所」。大きな公園や団地、大学などが指定されており、地震による火災などが起こったときに、一時的に避難できる場所です。
まずは家から徒歩圏内にある避難所と避難場所を確認しておきましょう。家の近くだけでなく、職場の近くや、里帰り予定がある人は実家の近くの避難所、子どもが通っている保育園・幼稚園の近くの避難所など、行動範囲にある避難所も確認しておいてくださいね。
家族の集合場所
地震はいつ起こるかわからないので、もしかすると、家族で別々の場所にいるときに被災するかもしれません。また、地震の後は通信回線が混雑するため、連絡がすぐに取れるとも限りません。
そのため、地震が起きたときに家族で集合する場所を事前に決めておきましょう。
妊婦さんが長距離を移動するのは大変なので、できればママの職場の近くや家の近くの避難所がいいでしょう。
また、子どもが長距離を移動することも不可能なので、まずは子どもを迎えに行く必要があります。そのため、一旦子どもが通う保育園や幼稚園、またはその近くの避難所を集合場所に決めている家庭も多いようです。
このとき、「校門の前」「体育館の入り口の横」など、具体的な場所を決めるのがポイントです。天候に左右されないよう、できれば屋根がある場所や室内がいいでしょう。
電話が繋がらないときの連絡手段
いつもの連絡手段で連絡が取れない場合、NTTの「災害伝言ダイヤル」や、各携帯電話会社が提供している災害用の伝言板サービスを利用して、家族と連絡を取ることをおすすめします(※1)。どのサービスをどんなふうに利用するのか、事前に決めておきましょう。
例えば、「自分の安否を地震後すぐに連絡する」「避難場所についたら伝言を残す」「ママは地震の10分後、パパは地震の20分後に伝言を残し、それぞれ確認する」などです。30秒程度のメッセージしか残せないので、何を伝えるかを決めておくことが大切ですよ。
すぐに利用できるよう、使い方も事前にしっかり確認しておいてくださいね。
近くの医療機関
いざというときに駆け込める病院を、家や職場の近くで数ヶ所確認しておきましょう。地震が起きたときは、病院や医師も被災者となります。妊婦さんに何かがあっても、かかりつけの産婦人科が対応できるとは限りません。
できれば大学病院など、大きな病院を探しておきましょう。救急車を呼べるとも限らないので、歩いていける距離にあるとベターです。
家で準備しておく防災グッズリスト
避難時にすぐ背負っていけるように、ベッドの下や下駄箱の中など、防災グッズはすぐ取り出せるところに置いておきましょう。
妊婦さんのグッズ
防災グッズは、一般的なものに加え、妊娠中に必要なものも用意しておきましょう。大きめのリュックに上記のグッズを詰めておくと安心です。
これらのほかに、病院から指定されている入院準備グッズを早めに用意しておくことも大切です。こちらも避難時にすぐに持ち出せるよう、1つのバッグにまとめて、取り出しやすい場所に置いておきましょう。
子どものいる家庭のグッズ
子ども用のグッズは、普段からマザーズバッグにいれて持ち歩いているものや、保育園・幼稚園に預けている荷物で事足りるものも多くあります。
子どもと一緒に被災したら、子どもを抱っこしたうえに大きな荷物を持って、徒歩で移動することになるので、持ち出すグッズはできるだけコンパクトにしておきましょう。
携帯しておく防災グッズ
普段持ち歩いている荷物に加えて、防災グッズとして「ホイッスル」があると安心です。
地震で倒壊した建物に万が一閉じ込められたときなどに、助けを呼ぶために使用するアイテムです。妊婦さんも、子どもがいる家庭でも、持っておくことをおすすめします。
家でやっておく地震対策リスト
地震が起きたときのために、家の中を安全な空間にしておくことも大切です。家族で協力して、下記のことを行いましょう。
□ 大きな家具は転倒防止グッズで固定する
□ 食器棚などの扉が開かないように固定する
□ 家具が倒れたり電気が落ちたりしても安全な位置にベッドを置く
□ 窓ガラスの近くに家具や植木鉢を置かない
□ 部屋の出入り口付近に大きな家具を置かない
大切なのは、いざというときに身の安全を守れることと、避難経路を確保できることです。この2点を頭において、家具などの配置などを考えましょう。
家族を守るため、早めの準備を
地震は、もちろん起こらないに越したことはありません。しかし万が一のとき、お腹の赤ちゃんや子どもを守れるのはパパ・ママだけです。
「備えあれば憂いなし」ともいいます。防災対策はしっかり行っておきましょう。
家族でしっかりと話し合い、防災への意識を高めていけるといいですね。