産後の膝の痛みの原因と悪化させない方法は?【医師監修】

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

出産前は何ともなかったのに、「膝が痛んで階段の昇り降りがつらい」「しゃがんでから立ち上がると膝が痛くてつらい」というママは意外に多くいるようです。育児に集中するためにも、早めに原因を突き止めて、しっかりと対策したいですよね。

今回は、産後の膝の痛みの原因と対処法についてご説明します。

産後の膝の痛みの原因は?

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妊娠前や妊娠中は痛みを感じなかったのに、産後に急に膝に痛みを感じるようになる人は多くいます。

産後の膝の痛みは、主に次のような原因によって起こると考えられています。

育児による膝の負担

育児をしていると、赤ちゃんを抱っこするときに前かがみになったり、赤ちゃんを抱っこしたまま何かを取ろうとしたりなど、無理な体勢をとって膝を酷使することが多くなります。

特に、立ったり座ったりするのが面倒で膝歩きをすると、膝に大きな負担がかかるので、痛みにつながりやすいです。

妊娠中の体重増加

妊娠中に体重が増加するのは自然なことですが、知らず知らずのうちに膝に負担がかかっています。妊娠中には問題なくても、出産後に痛みが出てきてしまう人もいます。

ホルモンバランスの変化

妊娠中は炎症を抑える作用のあるホルモンが多く分泌されていますが、産後はホルモンバランスが妊娠前の状態に戻ることで、炎症が起きて痛みが出ることもあります。

産後に膝が痛いとき病院に行く目安は?

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産後に膝が痛くなったら、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。膝の痛みをかばいながら育児を続けると、別の箇所に負担がかかって更に痛みが出るおそれがあります。

整形外科を受診すると、検査をして痛みの原因を探ることになります。痛みが強い場合は、専用のサポーターをつけたり、リハビリをするようにいわれたりすることも。

症状に応じて、痛みや炎症を抑える注射や薬で治療してもらえます。授乳中のママは、母乳に影響を与えない薬を処方してもらえるように、現在授乳していることを必ず医師に伝えるようにしましょう。

産後は赤ちゃんのお世話で忙しく、自分のことは後回しにしてしまいがちですが、体に異変を感じたら早めに病院へ行くようにしてくださいね。

産後の膝の痛みを悪化させないためには?

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産後の膝の痛みを悪化させないためには、日頃の生活を変えることがポイントです。

「和」の生活を「洋」に変える

  • 布団ではなく、ベッドに寝る
  • 外出先でのトイレは、洋式トイレを利用する
  • 拭き掃除は雑巾がけでなく、モップなどを利用する
  • 浴室では、椅子に座って体を洗う
  • 日頃から床に座らず、テーブルや椅子を利用する

その他にも、横座りや足を組む、膝を深く曲げるといった姿勢は膝に負担がかかります。姿勢に注意しながら生活することも大切です。

筋力をつける

膝のまわりや太ももなど足の筋肉を鍛えると、膝の負担が減るので痛みがでにくくなります。

椅子に座って、無理のない範囲で片膝ずつ、ゆっくり曲げ伸ばしをするだけでも軽い運動になりますよ。

産後の膝の痛みは早めに治療をしよう

産後の膝の痛みは辛いものですが、赤ちゃんのお世話に追われて、つい病院に行くタイミングを逃してしまいがちです。

膝の痛みが大したことないと思っていても、知らぬ間に痛みが増して、普段の生活や育児に支障をきたすこともあります。膝に痛みを感じたら早めに対処してくださいね。

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