インフルエンザワクチンの基礎知識!効果や副反応などまとめ

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

インフルエンザワクチンの基本情報について、以下にまとめました。気になる項目がある方は目次のリンクから見てみてくださいね。

インフルエンザワクチン・基本情報まとめ

予防できる病気 インフルエンザ
定期接種/任意接種 任意接種
接種費用 自己負担
接種時期・回数 毎年秋〜冬ごろに2回(6ヶ月〜13歳未満)、1回(13歳以上)
副反応 接種箇所の腫れ、発熱
生/不活化ワクチン 不活化ワクチン

予防できる病気

インフルエンザワクチンを接種することで、インフルエンザウイルスの感染による呼吸器症状を引き起こす感染症を予防することができます。ウイルスには主にA型とB型があります。

毎年12月ごろから流行しはじめ、1月末〜2月上旬にピークを迎えることが多い病気で、発熱・頭痛・全身のだるさといった全身症状や、鼻水・せきなどの呼吸器症状があらわれます(※1)。

ワクチンの接種によって感染自体を完全に予防することはできませんが、発症を予防したり、重症化を予防したりすることができます

国内の報告によると、ワクチンを接種することでA型の約60%、B型の約40%を予防でき、子どもの入院をA型で約50%、B型で約30%減らすことができるとされています(※1)。

定期/任意接種・費用

インフルエンザワクチンは、「任意接種」扱いとなります。定期接種と異なり、費用は原則自己負担です。

自治体によって費用を補助してくれる場合もあるので、お住まいの自治体に確認しておくと良いでしょう。

接種時期・回数

インフルエンザワクチンは、子どもの年齢によって接種回数が異なります。

生後6ヶ月〜満13歳未満の場合は、4週間程の期間をあけて2回接種します。13歳以上の場合は、1回の接種となります(※2)。

ワクチンの効果が出るまでに2週間程度必要になるので、流行が始まる前の10月末や11月ごろからのワクチン接種が推奨されています(※1)。ワクチンの効果が5ヶ月程度と考えられています。

副反応・注意点

副反応

インフルエンザワクチンの副反応としては、以下のようなものが挙げられます(※1)。

  • 接種した部位の腫れ、痛み、赤み(10〜20%の割合)[spacer]
  • 発熱、頭痛、寒気など(5〜10%の割合)[spacer]
  • アナフィラキシー(重いアレルギー反応)(まれに)

医療機関から届けられた重篤な副反応の疑い例は、10万接種あたり0.2件と非常に少ないですが、もし接種後に気になる症状があらわれた場合、念のため接種をした病院に相談しましょう。

注意点

ワクチン接種の際には、以下の点に注意してください(※1)。

  • 接種日に、37.5℃以上の「明らかな発熱」がある場合、ワクチンを接種することはできません。[spacer]
  • これまでの予防接種で、接種後2日以内に発熱や全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を認めた人、過去にけいれんの既往がある人は、接種前にかかりつけ医によく相談しましょう。

その他、わからないことがあれば、かかりつけ医に相談すると安心です。

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