インフルエンザはいつまでうつる?感染期間・潜伏期間などまとめ

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

インフルエンザは、感染が一気に広がるため、流行期は特に注意すべき感染症です。それではインフルエンザを発症すると、いつからいつまで感染力があるのでしょうか?今回は、インフルエンザの潜伏期間やうつる期間、解熱後もうつるのかについてご紹介します。

そもそもインフルエンザとは?感染の時期は?

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インフルエンザを知らない人はほとんどいないと思いますが、改めてどんな病気なのか、簡単にご説明します。

病原体は?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが呼吸器に感染して起こる病気です。ひとくちにインフルエンザと言っても、A型・B型・C型があり、A型はAH3亜型(通称香港型)やAH1pdm09(2009年に流行した新型インフルエンザの型)に大きく分けられます。

毎年異なる型のインフルエンザウイルスが流行し、その年によって症状の重さや流行の規模が異なります。

流行する時期は?

一般的に寒い時期に流行することが多く、北半球では1~2月頃、南半球では7~8月頃に流行のピークを迎えます(※1)。

日本では毎年11月下旬~12月上旬に流行がはじまり、翌年の1~3月にピークを迎え、4~5月にかけて収束していく傾向があります。

しかし近年は夏に感染者が増えることもあり、流行の時期が多様化してきています。

症状は?

インフルエンザが発症すると、突然38度以上の発熱が起こり、頭痛や咳、喉の痛み、鼻水、筋肉痛、関節痛などが起こります(※2)。

嘔吐や下痢など、消化器の症状が見られることもあり、子供や高齢者の場合は重症化すると肺炎や脳炎を引き起こします。

治療法は?

インフルエンザは、基本的には安静にしていることで症状が治まります。ただし熱が高かったり、食欲不振など他の症状もある場合は、インフルエンザ用の治療薬を使用することもあります。

抗インフルエンザ薬は、インフルエンザが発症してから2日以内に服用すれば、発熱の期間を短縮することができます(※1)。子供に対して使われる抗インフルエンザ薬としては、タミフル(内服薬)やリレンザ(吸入薬)といったものがあります。

ただし、子供がタミフルを服用する際は、保護者が安全対策をおこなうことが必要です。

因果関係は明らかになっていないものの、タミフルを服用した後に患者が転落したなどの異常行動の事例がありました。

そのような異常行動による事故を防ぐため、インフルエンザにかかって発熱がある場合や、タミフルを服用したあとは、少なくとも解熱するまでは子供が1人にならないように保護者が配慮することが必要とされています(※5)。

インフルエンザの潜伏期間は?

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インフルエンザは、48~72時間の潜伏期間を経て発症します(※3)。

主な感染経路は以下の2つです。

飛沫感染

くしゃみや鼻水から排出された分泌液を手などで触れ、その手で口や目の粘膜を触ることで感染します。

飛沫核感染(空気感染)

1回のくしゃみや咳で排出された粒子は、数メートル先まで飛び、数時間空気を浮遊します(※3)。そのウイルスを呼吸時に吸い込むことで感染します。

つまり、感染者と接触したり、感染者と同じ空間にいた2~3日後に、インフルエンザを発症する可能性があるといえます。

インフルエンザは解熱後もうつるの?

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インフルエンザは2~5日ほど発熱が続きます(※3)。ただし解熱したあとも咳や鼻水が続くことが多く、そこにはウイルスが含まれています。

解熱すれば体調は良くなることが多いものの、感染力は保っているので油断はできません。「もう熱は下がったから大丈夫」と、外出したり学校に行ったりすると、感染が広がってしまうことになりかねません。

なお、学校保健安全法では、学校の場合は「発熱した後5日、かつ解熱後2日を経過するまで」、保育園や幼稚園の場合は「発熱した後5日、かつ解熱後3日を経過するまで」、登校・登園できないと定められています(※4)。

インフルエンザがうつる期間はいつまで?

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患者がインフルエンザウイルスを保菌する期間は、周りの人にインフルエンザをうつしてしまう可能性があります。保菌する期間は、以下の2つに分けられます。

潜伏期間

ウイルスが感染してから発症するまでの期間は、前述したとおり約48~72時間です。この時間に体内のウイルスが急増殖していて、特に発症の前日から多くのウイルスを排出します(※5)。

発症してから

発熱し、鼻水や咳が出てから、3~7日ほどウイルスを排出します。発熱が治まっても咳や鼻水によってウイルスを排出している可能性があります(※5)。

つまり、インフルエンザにかかったら、保菌者はおおむね5~10日ほど感染力を持つということになります。

インフルエンザは、潜伏期間やうつる期間も要注意

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インフルエンザは、比較的潜伏期間やウイルスの排出期間が短い病気といえます。ただしいったん感染すると、一気にウイルスが増え、空気感染でもうつってしまうため、爆発的に流行するという特徴があります。

そのため、流行期には徹底的に予防対策を行い、感染を防ぐことが大切です。

特に赤ちゃんが家にいるママやパパは、流行している時期には、できるだけ人が多いところに行かない、自分が風邪を引いていなくてもマスクをする、手洗いやうがいを徹底するなどといった予防策を取り入れましょう。

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