妊娠初期はつわりがつらく、買い物に行くのもままならない日もありますよね。そんなときにおすすめなのが、ストック食材をフル活用したスピード献立。旨みの強いストック食材を使えば、出汁を取る手間も省けてさらに楽ちん。妊娠初期におすすめの、ストック食材を上手に使った栄養満点でおいしい献立をご紹介します。
ストック食材で15分!出汁いらずなのに風味◎
ほうれん草としらすの卵とじうどん&さつまいもとプルーンのオレンジ煮

● 主な栄養素
たんぱく質 28.9g★★★★★
葉酸 300μg★★★★★
カルシウム 244mg★★★★★
ビタミンD 13.9μg★★★★★
鉄 4.8mg★★★★★
● 熱量:670kcal
※栄養素の★の数は1食あたりの必要量のうち、このメニューで摂取できる量を表しています
※日本人の食事摂取基準2015年版より
ほうれん草としらすの卵とじうどん
材料(2人分)と作り方 |
ゆでうどん(冷凍)…2玉(400g) |
ほうれん草(冷凍)…120g |
しらす干し…50g(小袋2個) |
まいたけ…約2/3パック(70g) |
塩ゆで枝豆(冷凍、解凍して豆を取り出す)…40g(さやつきで約85g) |
卵(L玉)…2個 |
かつお節…小袋1パック(2.5g) |
焼きのり…1/3枚(1g) |
みりん…小さじ4 |
しょうゆ…小さじ2 |
塩…ひとつまみ |
ごま油…小さじ4 |
※塩ひとつまみは、親指、人さし指、中指の先でつまんだ量。小さじ1/5〜1/4程度
1. 出汁の出る食材でうどんを煮る
鍋に水700ml(分量外)、ほぐしたまいたけを入れて強火にかけ、沸騰したらうどんを加える。
うどんがほぐれたらほうれん草、枝豆、しらす干し、かつお節、みりん小さじ4、しょうゆ小さじ2、塩ひとつまみを加える。
管理栄養士 美穂先生のレシピのコツ
・しらす干しやかつお節は旨みが強く、具材として活用すると出汁代わりに。
・しらす干しは小分けにしてアルミホイルに包み、密閉式保存袋に入れておけば冷凍ストックも可能です。
2. 味を整えて仕上げる
1が煮立ったら卵を溶きほぐして回し入れ、火を弱火にし、卵に火が通るまで煮る。ごま油を回し入れ、器に盛り、刻んだ焼きのりをのせる。
さつまいもとプルーンのオレンジ煮
材料(2人分)と作り方 |
さつまいも…120g(中1/3本) |
ドライプルーン(種抜き)…60g(4個) |
オレンジジュース(100%濃縮果汁還元)…250ml |
粉寒天…1g(小さじ1/2) |
1. さつまいもは厚さ1cmのいちょう切りにし、水にさらしてアクを抜く。水気を切って耐熱の器に入れ、半分に切ったプルーン、オレンジジュース、粉寒天を加え、軽く混ぜる。
2. 1にラップをかけて電子レンジ600Wで3分加熱し、取り出して軽く混ぜる。再びラップをかけ、電子レンジで3分加熱して冷ます。
※電子レンジ500Wでの加熱時間は3分40秒ずつが目安です
管理栄養士 美穂先生のレシピのコツ
・さつまいもは電子レンジで蒸すとパサパサしますが、オレンジジュースを加えて蒸すとしっとりした食感に。少し酸味があって食べやすいので、妊娠初期におすすめ。
・粉寒天を加えると汁どめになり、また、口当たりがぷるんとして食べやすくなります。
管理栄養士 中村美穂先生の食材・栄養メモ
妊娠初期はつわりの症状が重く、「赤ちゃんのために栄養を」と思っても体が動かなかったり、食欲がわかないことも珍しくありません。
今回ご紹介したレシピでは、妊婦さんに不足しがちな栄養を摂れる、ストックが可能な食材を積極的に使用しました。
ここでは、食材ごとの栄養や効果についてご説明します。
しらす干し
しらす干しはイワシの稚魚でたんぱく質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含みます。料理に加えるだけで、不足しがちなカルシウムとその吸収を促すビタミンDを効率よく摂れます。
枝豆
枝豆は若い大豆で、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを摂れます。特に、ビタミンCが豊富です。冷凍食材をストックしておくと、妊娠期は重宝しますよ。
ドライプルーン
妊娠期を通じて積極的に摂りたい鉄やカリウム、食物繊維、カルシウム、亜鉛、銅、βカロテン、ビタミンB6を豊富に含む栄養食材です。
貧血やむくみ、便秘といった妊婦さんのマイナートラブルによく効きますが、糖質が多いので摂りすぎには注意しましょう。
妊娠初期は食べやすく栄養豊富な料理が◎
食欲がないときは酸味のある味付け、汁気のある料理が喉を通りやすくおすすめです。さつまいもとプルーンのオレンジ煮は、「これなら食べられた!」という妊婦さんも多く、特におすすめの一品ですよ。