妊娠中期になると体が水分をためこみやすい状態になるため、むくみに悩まされる人が増えます。妊娠中期は塩分を摂りすぎないように、食材の旨みを引き出す調理法や、旨みの強い食材を使うのがおすすめです。そこで今回は、食材に下味をつけたら他の食材と一緒に電子レンジ加熱するだけで、深みのあるコクが楽しめるレシピをご紹介します。
旨みと食感の掛け合わせが絶妙なひと皿!
塩こうじチキンとかぼちゃのオープンサンド
● 主な栄養素
たんぱく質 31.4g★★★★★
カルシウム 234mg★★★★★
鉄 3.5mg★★★☆☆
食物繊維 11.5g★★★★★
ビタミンC 109mg★★★★★
ビタミンE 4.4mg★★★★★
● 熱量:725kcal
※栄養素の★の数は1食あたりの必要量のうち、このメニューで摂取できる量を表しています
※日本人の食事摂取基準2015年版より
塩こうじチキンとかぼちゃのオープンサンド
材料(2人分)と作り方 |
ライ麦入りパン…240g(6枚切り食パン4枚) |
鶏むね肉…250g(作りやすい分量) |
かぼちゃ(冷凍)…120g |
塩こうじ…大さじ1 |
乾燥きくらげ…2枚(2g) |
プレーンヨーグルト…大さじ4 |
レーズン…大さじ2(20g) |
スライスチーズ…2枚 |
サニーレタス…30g(約3枚) |
くるみ(ロースト)…6〜7個(20g) |
オリーブオイル…大さじ1 |
こしょう・塩…各少々 |
オレンジジュース(100%濃縮還元)…400ml |
1. 塩こうじチキンを作る
鶏むね肉は皮と脂肪(白い部分)を取り除き、フォークで全体を指す。ポリ袋に鶏肉と塩こうじ(※)大さじ1、こしょう少々を入れて揉み込む。30分〜2時間、冷蔵庫で寝かせる。
耐熱容器に寝かせた鶏むね肉を入れ、水大さじ2(分量外)を振ってラップをかけ、電子レンジ600Wで3分加熱する。鶏むね肉を裏返し、さらに1分加熱して火を通し、そのまま冷ます。
※塩こうじがない場合は塩・砂糖各小さじ1/2で代用する
※電子レンジ500Wでの加熱時間は3分40秒と1分10秒が目安です
※鶏肉は食中毒の危険があるため、生っぽい部分があるときは加熱時間を延長する
管理栄養士 美穂先生のレシピのコツ
・味が淡白で、加熱しすぎるとパサパサしてしまう鶏むね肉は、下味をつけて水分を加えて加熱することでふっくらと旨みたっぷりに仕上がります。
・鶏むね肉は電子レンジで加熱したら、そのまま放置してOK!肉汁のなかで冷ますことでしっとり仕上がるので、楽ちんなのにおいしく仕上がるおすすめの調理法です。
2. かぼちゃサラダを作る
耐熱の器にきくらげを細かく割って入れ、水大さじ2(分量外)を振る。かぼちゃを加えてラップをかけ、電子レンジ600Wで3分加熱する。
粗熱が取れたらヨーグルト大さじ4、オリーブオイル大さじ1、塩少々を加え、フォークでかぼちゃを粗く潰しながら混ぜる。塩こうじチキン2/5量を細く裂き、レーズンとともに加えて軽く混ぜる。
※電子レンジ500Wでの加熱時間は2分40秒が目安です
※余った塩こうじチキンはサラダに乗せるなどして食べても
3. 盛り付ける
ライ麦入りパンは食べやすい大きさに切る。適当な大きさに切ったチーズ、サニーレタス、2を乗せ、割りほぐしたくるみを飾る。皿に盛り、オレンジジュースを添える。
管理栄養士 中村美穂先生の食材・栄養メモ
妊娠中期になるとつわりが落ち着き始める人が増える一方、むくみや便秘といったマイナートラブルに悩まされる人も増え始めます。
今回ご紹介したレシピでは、少量で効率よく栄養が摂れ、妊娠中期の不調を和らげる効果のある食材をふんだんに使っています。
ここでは、食材ごとの栄養や効果についてご説明します。
ライ麦入りパン
精製された小麦粉で作られた白い食パンより、妊娠期は、ライ麦や胚芽などが入ったパンを選ぶといいでしょう。食物繊維やカルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンB1などが摂れます。
くるみ
たんぱく質、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンB1、B2、B6が豊富です。オメガ3などの抗酸化作用のある脂質を多く含みますが、熱量が高いので間食などに少量ずつ食べるとよいでしょう。
鶏むね肉
低脂肪なのに、高タンパクでビタミンB6が豊富です。体重管理を意識し始める人が多い妊娠中期以降、大活躍する食材ですよ。ビタミンB6は、たんぱく質の分解や再合成に欠かせず、また、貧血予防の効果もあります。
塩こうじ
米こうじと塩、水を混ぜて熟成させた発酵調味料です。こうじ菌が発酵することでアミノ酸が増え、食材の旨みを引き出します。また、鶏肉をしっとりとやわらかくする効果もあります。塩小さじ1/2=塩こうじ大さじ1と覚えておくと、置き換えやすいですよ。
かぼちゃ
ビタミンエースとも呼ばれ、ビタミンA、C、Eをバランスよく含む、栄養価の高い野菜です。つわりで食欲がないときこそ、少量で栄養を補給できる食材を優先的に摂りましょう。冷凍食材も市販されているので、ストックしておくと便利ですね。
きくらげ
ビタミンD、鉄、食物繊維が豊富です。味にくせがないので、炒め物やスープなど、どんな料理にも取り入れられます。手で細かく割って、水に浸して戻してから使います。
体調がすぐれないときはレンジ調理が便利
今回ご紹介したレシピは、下味をつけたら電子レンジに入れっぱなしにできるので、つわりで体調がすぐれないときでも作りやすいですよ。
調味料も一つで簡単なので、パートナーに作ってもらってもいいですね。