妊娠を希望して、妊娠しやすい体作りを心がけている人もいるのではないでしょうか?規則正しい生活をしたいと思っていても、仕事が忙しいとままならないこともあります。さらに不妊治療をしていれば、苦労はなおさらのこと多いですよね。そこで今回は、妊活中に仕事を辞めた人はいるのか、仕事を続けた人はどのように両立したのかについてご説明します。
妊活中の仕事のストレスとは?
「こそだてハック」が行ったアンケートにおいて、「妊活中になんらかのストレスを感じた」と回答した女性は87.3%にのぼりました(※)。
「仕事との両立」はストレスの原因の4位に入っていて、39.4%もの人がストレスと感じていました。
さらに「周囲の人の妊娠報告や子供の話を聞くこと」は59.8%の人がストレスだったと回答していて、仕事中にその話題を耳にして辛い思いをした人も多いようです。
妊活するカップルは年々増えています
女性の就業率は年々増加傾向にあり、妊娠判明時になんらかの仕事に就いていた人はこの20年で9%程度増加し、70.7%にものぼるというデータがあります(※1)。
妊活をしているカップルは、10組に1組とも5組に1組ともいわれていますが、正確な数はわかっていません。
しかし、不妊治療をしているカップルは右肩上がりに増加していて、2010年度の時点で24万件を超える不妊治療が実施されたという報告があります(※2)。
これらの数字から、仕事をしながら妊活をしている人が増えていると考えられます。
仕事は妊活の負担になる?
「妊活」とひと口に言っても、妊娠しやすい体作りを意識することから不妊治療まで幅広く、かかる時間やお金、身体的な負担は様々です。
そのため、妊活中の仕事を負担に思うかどうかは妊活の度合いにも寄りますし、仕事のハードさによっても異なるかもしれません。
しかし厚生労働省の発表によると、実際は、不妊治療と仕事を両立している87%もの人が「仕事と不妊治療の両立は難しい」と感じているようです(※3)。
妊活中に仕事を辞めた人は?セーブできる?
働きながら不妊治療を受ける人の増加を受け、厚生労働省では「不妊治療を受けながら働くことができる 職場作りの事例集」を作成し、不妊治療と仕事の両立の支援を呼びかけています(※4)。
しかし、取り組みが進んでいる会社はごく一部で、不妊治療をサポートする制度を儲けている企業は19%にとどまります(※3)。
実際、不妊治療をしている人(したことがある人も含む)で、仕事と不妊治療を両立できずに仕事を辞めた人は16%にのぼります。また、仕事をセーブするために雇用形態を変えた人は8%いるという報告があります(※3)。
妊活と仕事の両立の大変な点は?
87%もの女性が仕事と不妊治療の両立を負担に感じているということは先にご説明しましたが、具体的には下記のような点が大変だと感じているようです(※3)。
1. 通院回数が多いこと(62.1%)
2. 精神面で負担が大きいこと(50.0%)
3. 病院での待ち時間が読めない、通院日に外せない仕事が入るなど、仕事との調整がつかないこと(47.3%)
大変な部分は人それぞれではありますが、多くの働く女性にとって、気持ちの部分と、仕事と通院スケジュールの調整が不妊治療の負担になっていることがわかります。
妊活と仕事の両立の工夫とは?
不妊治療をしていることを職場や上司に伝えている人(伝える予定の人も含む)は、38%にとどまります(※3)。
その理由として、デリケートな問題だから「知られたくない」「気を遣われたくない」という意見が上位にあがりました。そのため、通院日には年次有給休暇を使う人が多いようです。
しかし有給休暇は日数に限りがあるので、それだけでは十分とはいえません。また、急に有給休暇を取りにくいという会社もあるでしょう。
そこで、仕事をしながら妊活を続けやすくなる方法をご紹介します。
女性の上司・人事担当に相談する
まずは上司に相談することをおすすめしますが、上司が男性だと、相談しにくいかもしれませんね。その場合、人事の担当部署に女性社員がいたら、その人に相談するのもひとつの手です。
人事担当者には守秘義務があるので、基本的に、妊活や不妊治療をしていることが周囲の人に漏れる心配はありません。
また、管理職に就いている女性や、子供のいる先輩社員に相談したという人もいました。社内に信頼できる人がいたら、その人に意見をもらうといいでしょう。
病院やクリニックを変更する
妊活と仕事の両立に悩む女性の声を受け、休診日や夜間などに治療をしてくれるクリニックも増えています。
また、会社から近いクリニックに通うのもひとつの手です。検査や治療のために早退・遅刻するとしても、最小限の時間で済みます。また、お昼休みをずらして取れる会社なら、その時間を検査や治療にあてることもできますね。
妊活と仕事の両立はパートナーと相談を
妊活の度合い、仕事内容や会社のサポート体制によって、妊活と仕事の両立の難しさは異なるようです。
しかし、周囲の人の理解や協力があったほうが妊活や不妊治療はスムーズに行えますし、その分のストレスも少なくてすみます。
仕事と妊活の両立に悩んだら1人で抱え込まず、パートナーとしっかり話し合ったり、信頼できる人に相談したりして、ベストな解決策を見つけてくださいね。
※アンケート概要
実施期間:2017年12月13日~2018年1月28日
調査対象:妊活経験がある「こそだてハック」読者
有効回答数:1089件
収集方法:Webアンケート