臨月に入ると気になるのはお産のことですよね。特に初めての妊娠・出産だと、おしるしって?破水は?お産ってどんなふうに進むの?と不安なことも多いものです。
今回は、おしるしから出産までの期間と、その間にママの身体に現れる変化をまとめました。
おしるしとは?
おしるしとは、出産兆候のひとつです。出産が近づくと子宮が収縮して、子宮頸部がやわらかくなり、子宮口が開き始めます。
このとき、子宮口の出口にあった「粘液栓」という蓋のようなものが剥がれ落ち、「卵膜」という赤ちゃんを包んでいる袋が破れることで出血したものが「おしるし」になります(※1)。
おしるしは粘り気があり、どろっとしたピンクや赤色をしています。
おしるしから出産までの時間はどれくらい?
お産が近くなるとママの身体に現れるサインは「おしるし」「陣痛」「破水」の3つで、どれから始まるかは人によって異なります。
薄いピンク色をした「おしるし」があったら、赤ちゃんが出産に向けて少しずつ動き始めたサインです。
おしるしから出産までは個人差がありますが、だいたい3日以内には出産に至ることが多いようです。
ただし、おしるしから1週間以上経って出産になる人もいるので、落ち着いて様子を見てくださいね。
出産の始まりはおしるしから?
おしるしがなく、突然、陣痛や破水から出産が始まる妊婦さんも多いです(※1)。
産院や出産回数にもよりますが、陣痛の場合は10分おきに規則的な下腹部痛があったら出産予定の産婦人科に連絡をするというケースが多いようです。
破水の場合は胎児の感染症の危険があるので、ただちに産婦人科に向かう必要があります。
尿もれと見分けがつきにくいこともありますが、判断が難しいときは躊躇せずに受診してくださいね。
出産の進み方は?子宮口や体はどう変化するの?
出産は、分娩第1期、2期、3期と大きく3つの時期に分けられます。
分娩第1期
子宮口が全開になるまでを分娩第1期といいます。分娩第1期の時間が最も長く、初産婦で10〜12時間、経産婦で4〜6時間程度かかるといわれています(※1)。
はじめは陣痛は5~10分間隔で、子宮口はほとんど開いていません。規則的な生理痛のような痛みを感じますが、まだまだ余裕があります。
陣痛の合間に食事をとったり、破水していなければシャワーを浴びたりすることもできるので、リラックスして過ごしましょう。
陣痛は3~5分間隔になると子宮口が開いてきて、痛みを感じる間隔が短くなり、少しずつ痛みが強くなってきます。
大きく深呼吸したり、腰やおなかなど痛いところをさすったり温めたりすると楽になります。楽な体勢を取り、痛みを逃しましょう。
陣痛は2~3分間隔になると子宮口が全開近くになって強い痛みが押し寄せてきます。
大きく息を吐き、無理に力が入らないようにしましょう。肛門辺りを握りこぶしやテニスボールで圧迫すると楽になりますよ。
分娩第2期(娩出期)
分娩第2期は出産までの時期を指し、一般的に初産婦で2〜3時間、経産婦で1〜1.5時間かかるとされています(※1)。
陣痛は1~2分間隔で、子宮口は全開になります。痛みは最大になり、分娩室に移動します。陣痛分娩室(LDR)の場合はそのままお産の準備をして、いよいよ出産の体勢に入ります。
助産師さんの指示に従いながら、強い痛みがきたらいきみ始めます。何度もいきんでいると、だんだん赤ちゃんが下がってきます。
出産した後はへその緒を切り、ママのお腹の上でカンガルーケアをします。
分娩第3期(後産期)
分娩第3期は赤ちゃんを分娩して胎盤が出てくるまでの時期です。一般的に初産婦で15〜30分、経産婦で10〜20分かかるとされています(※1)。
赤ちゃんの誕生とともに、痛みはなくなります。その後、胎盤がはがれて出てくるときに、出血とともに陣痛のような痛みが起こりますが、自然におさまります。
出血の状態、外陰部の状態、子宮底や血圧のチェックをするため、しばらく分娩室で休むことになります。
おしるしから出産までの流れを把握しよう
出産の始まりは人それぞれです。おしるしから、陣痛、破水と順番に起こる人もいれば、突然の破水に驚く人もいます。
おしるしや破水が現れたら、出産まではもう少し。毎日ソワソワしてしまうかもしれませんが、心を落ち着けて毎日を過ごせるといいですね。