出産予定日が近づくと、赤ちゃんに会える楽しみと同時に、陣痛や分娩の痛みに耐えられるだろうかと不安を抱く妊婦さんも多いのではないでしょうか。陣痛は赤ちゃんが産まれてくるために必要な痛みですが、少しでも痛みが緩和し、気分が安らぐものがあれば試してみたいですよね。そこで今回は、テニスボールなど陣痛を乗り切るために便利なアイテムを、「こそだてハック」の読者アンケート(※)に寄せられた立ち会い出産のエピソードとともにご紹介します。
妊婦が出産時にテニスボールを使うのはなぜ?
本陣痛が進んで陣痛間隔が短くなると、子宮の出口付近まで赤ちゃんの頭が下がってくるので、肛門あたりに違和感が出てきます。
痛みが強くなるといきみたくなりますが、この時点では子宮口が全開になっていないため、いきんではいけません。上手に「いきみ逃し」をして、いきみたくなる感覚を逃してあげましょう。
テニスボールは、陣痛中のいきみ逃しのための代表的なアイテムで、肛門あたりにぐっと押しあてると痛みやいきみたくなる感覚が楽になるといわれています。テニスボールの上に座ったり、パートナーや助産師に頼んで肛門付近にボールを押しあててもらったりしましょう。
テニスボールは産院で準備されていることもありますが、入院準備をするときにバッグの中に入れておくと安心ですね。テニスボールでなく、ゴルフボールを使う妊婦さんもいますよ。
出産時のテニスボールの使い方は?
陣痛中にテニスボールを使おうとしても、痛みや、いきみたい感覚に襲われて、使い方を確認している余裕はありません。
事前にテニスボールの使い方をチェックしておくと、本番で上手に使えるはずですよ。パートナーが立ち会う場合は、一緒に練習をしておくといいですね。
肛門付近を押す
肛門付近に痛みを感じ、いきみたくなったら、テニスボールの上に座るか、肛門にボールを押しあてます。
肛門付近を圧迫するような感覚で、グッと押すのがポイントです。痛みやいきみたくなる感覚によって、押す強さを調整してくださいね。
体験談
いきんで良いタイミングが来るまで、中から押し出される感覚をずっと我慢しなければいけなかったので、夫にテニスボールで肛門あたりを押さえててもらいました。(美綾ママちゃんさん・30代)
腰の痛みにも効果的
テニスボールは、肛門に押しあてるだけでなく、陣痛中の腰の痛みの緩和にも使えます。痛いと感じる場所にテニスボールをあてながら、パートナーや助産師に押してもらいましょう。
いきみたい感覚が強くなると、ついつい体がこわばってしまいますが、リラックスできる体勢を見つけ、上手にいきみ逃しをして陣痛を乗り切ってください。
体験談
分娩中、夫は落ち着かなくて分娩室と廊下を行ったり来たり。私は腰が痛かったので、テニスボールで押さえてくれて助かりました。(匿名希望・30代)
テニスボールの他に出産時に役立つアイテムは?
陣痛や分娩の間は、痛みだけでなく、体のあらゆる部分に変化が起きます。陣痛を乗り越えることで精一杯ですが、ちょっとしたアイテムがあるだけで、気分が落ち着いたり、痛みが緩和したりすることもありますよ。
ここでは、テニスボール以外で陣痛時や分娩時に役立つアイテムをご紹介します。
ペットボトルストロー
分娩中は、痛みに耐え、思い切りいきむことを繰り返すので、喉が乾きます。しかし、痛みと戦いながら起き上がって水分補給をするのは大変なこと。
そんなときは、寝た体勢のままでも水分補給ができるペットボトル専用のストローがおすすめです。
ペットボトルの飲み口に装着して使用するストローで、通気穴がついているので吸いやすく、逆流防止機能でペットボトル内に唾液が入るのを防ぎます。付属のストローだけでなく、市販されているストローを使うこともできますよ。
- 税込価格
- 317円
体験談
ずっと私の手を握ってくれていました。心強かったです。汗を拭いてくれたり、水分補給もストローを支えて飲みやすくしてくれたりしました。(☆めぇやん☆・20代)
ホッカイロ
陣痛で特に辛いのが腰の痛みです。痛む部分を温めると痛みが緩和されるので、腰にホッカイロを貼ると楽になることも。
また、陣痛や分娩時は、体全体は暑く感じても足元や腰回りは冷えやすいので、冷え取り対策としても使えます。
軽食
陣痛の間はエネルギーを消耗するため、お腹が空いてくることも。いざ分娩台に上がっていきむときに、パワーを使い果たしていることのないように、食欲があれば、痛みと痛みの間に軽い食事をとって栄養補給をしましょう。
すぐに食べられるように、匂いが気にならないクラッカーやビスケット、喉ごしがよいゼリーといったものがおすすめです。食欲がないときは無理に食べる必要はないので、自分の体と相談してくださいね。
体験談
私は陣痛が来てから食事を摂れず、何も食べずに18時間以上耐えましたが、すごく体力を使うので何か食べてからお産に望んだ方が良いと思います。(yukikkumaさん・20代)
うちわ
分娩中は驚くほどの汗をかきます。体が暑くて火照ってしまうので、パートナーや助産師にうちわであおいでもらって熱を逃すと楽になりますよ。
腰回りを冷やすと痛みが増してしまうことがあるので、冷やし過ぎないように気をつけてもらいましょう。
体験談
夏に出産したので暑かったのですが、ペットボトルの水がぬるくなっていたので冷水機の冷たい水を足してくれて、それを首に当ててくれたり、うちわで扇いだりしてくれました。(くろねこハチコ・20代)
テニスボールなどの出産グッズは早めに準備しよう
テニスボールをはじめ、陣痛中や分娩中に役立つアイテムは、出産の入院準備をするときに一緒にバッグの中に入れておきましょう。産院に到着したらすぐに取り出せるように、パートナーとも共有しておくといいですね。
陣痛を乗り越えれば、待望の赤ちゃんとの対面が待っています。今回ご紹介したアイテムを参考にしながら、しっかり準備をして出産を迎えられるといいですね。
※アンケート概要
実施期間:2017年5月26日~6月4日
調査対象:陣痛・出産の経験がある「こそだてハック」読者
有効回答数:369件
収集方法:Webアンケート