生後間もないうちは、1日のほとんどの時間を寝て過ごしていた赤ちゃん。1歳半頃には朝夕の区別がしっかりとつき、遊ぶ時間や昼寝の時間が整い出しますよね。さらに、2歳になると体力もついて昼寝の時間が少しずつ短くなるため、どのくらい昼寝をさせたほうがいいのか悩むこともあるのではないでしょうか。今回は2歳児の昼寝について、そもそも必要なのか、何時から何時まで寝かせたらいいのかをご説明します。
2歳児にお昼寝は必要なの?

2歳児なると、運動能力が高まり、少しずつ言葉をしゃべるようになります。しかし、まだ体力の調整や情報整理を行うことが難しいため、体や脳を休ませるリラックスタイムとして、お昼寝が必要です。
睡眠に関する研究を行う「アメリカ国立睡眠財団」の発表によると、1~2歳児が1日に必要な睡眠時間は、11~14時間です(※1)。
たとえば21時に就寝して7時に起床する子供の場合、夜の睡眠時間は10時間なので、少なくとも昼寝で1〜2時間は補う必要があります。
また、実際には21時までに就寝しない子供も増加しています。日本小児保健協会が2010年に行った調査によると、22時以降に就寝している2歳児の割合は全体の35%で、1980年に比べて割合が増えていました(※2)。
早寝早起きを習慣づけるに越したことはありませんが、就寝時刻が遅くなってしまうときは、昼寝でしっかりと睡眠時間を補う必要があります。
2歳児の昼寝の時間はどのくらいがいいの?

2歳児の昼寝は寝かせる時間が大切です。午前中はしっかりと遊ばせて、昼食後の12時30分〜14時頃までに昼寝を始め、眠る時間は1〜2時間を目安にしましょう。
2歳になると体力がつき始めるので、長時間の昼寝は必要ありません。2時間以上は寝かせないようにして、遅くても15時頃には切り上げ、夜の就寝のために午後も適度に体を動かすようにしましょう。
1歳の頃に比べて、昼寝をしたがらなかったり短時間で起きてしまったりする日があるかもしれませんが、夕方に疲れてグズり泣きをする、夜中に起きるといったことがなければ、夜の睡眠をしっかり取れているので問題はありません。
ただし基本的には、昼寝をすることを前提に生活リズムを作るようにしましょう。
2歳児の生活リズムは?お昼寝は何時から?

ここでは、2歳児に好ましいといわれている生活リズムのモデルケースを、お昼寝の時間とあわせてご紹介します。
朝は8時までに起床し、しっかりと朝食を食べます。晴れている日は公園や広場に行って体をたくさん動かす遊びをしましょう。室内で遊ぶときは、児童館や子育て支援センターに足を運ぶと、同年齢の友達と交流ができて刺激になりますよ。
午前中にいっぱい遊んだら、昼食を食べます。その後、前述のとおり12時30分~14時までにお昼寝をスタートして、1〜2時間ほど寝るようにします。
お昼寝の後は、おやつを食べ、暖かい季節は外に出て体を動かし、寒い季節は室内で遊びます。
18~19時頃に夕飯、20時頃にお風呂を済ませるようにします。21時までには就寝できるようにしましょう。
2歳児の昼寝のポイントは?
規則正しい生活リズムを送ることは大切ですが、毎日同じ時刻に昼寝をさせて必ず2時間眠らせなくてはいけない、と考えすぎる必要はありません。子供の体調やその日のスケジュールによって、昼寝のスタート時刻や睡眠時間が少し前後してもいいでしょう。
ただし、夜の睡眠に影響が出ないように、昼寝が短かったときは夜早めに寝かせる、目覚める時間が遅かったときは夕方たっぷり運動させて疲れさせる、といった工夫をすることが大切です。
その日の体力や機嫌によっても、昼寝の有無や時間が変わってくるので、合計の睡眠時間を目安に、子供に合った生活リズムを整えてあげてくださいね。
また、イヤイヤ期を迎える子供は、昼寝を嫌がったり、起きてしばらく機嫌が悪かったりすることもあります。ママは寝かしつけが大変ですが、昼寝が足りないと、子供は余計にイライラしたり泣いたりしてしまいます。
イヤイヤ期こそ、しっかりと昼寝をさせて、子供がリラックスできる時間を作るようにしましょう。
2歳児にあった昼寝のリズムを整えよう
2歳児はまだ昼寝が必要な時期ですが、1歳の頃とは違い、昼寝の回数や時間が減ってきます。また、ときどき昼寝をしない日がある、2歳半を過ぎたころからほとんど昼寝をしなくなった、といったように、個人差も大きくなります。
なかには2歳のうちに昼寝を卒業する子もいますが、成長の仕方は子供によって違いがあるので、周りの子たちが昼寝を卒業したからといって、焦る必要はありません。
子供の成長にあわせて健康的な生活リズムを作り、そのなかで昼寝の時間と夜の睡眠時間をバランスよくとっていけるといいですね。