赤ちゃんをお風呂に毎日入れないとダメ?シャワーだけでもいい?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

はじめて赤ちゃんのお世話をすると、何をするにも慎重になり、つい神経質になってしまいます。きっと、赤ちゃんのお風呂もそのひとつですよね。出産後の入院時に沐浴の指導を受けますが、それだけでは不安なことも多いもの。そもそも毎日お風呂に入れなければいけないのでしょうか?シャワーだけでは、問題があるのでしょうか?今回は、そんな赤ちゃんのお風呂についての疑問にお答えします。

赤ちゃんを毎日お風呂に入れる必要はあるの?

赤ちゃん 風呂 乳児

赤ちゃんは新陳代謝がとても活発なので、肌が汚れやすい状態です。基本的には1日1回、沐浴などのお風呂に入れるか、シャワーを使用して肌を清潔に保ってあげましょう。

特に、新生児期は1日におしっこを10~20回、うんちを7~8回するだけでなく、皮脂の分泌が多いのも特徴です。赤ちゃんの肌はとても敏感なので、汗や皮脂で汚れた状態が続くと、脂漏性湿疹・あせもなど肌荒れの原因になることも。

新生児期は、大人と一緒には入らず、ベビーバスで沐浴をしてあげてください。1ヶ月健診で医師から許可が出たら、大人と一緒のお風呂に入ることができますよ。

赤ちゃんはシャワーだけで済ませていい?

シャワー お風呂

赤ちゃんがシャワーだけで済ませても良い時期は、いつからと決まっているわけではありません。

ただ、新生児期は首や姿勢が安定していないため、片手でシャワーのヘッドを操作し続ける方が危険かもしれませんね。そのため、多くのママが、首がすわりはじめる生後2~3ヶ月頃からシャワーを使います。

特に、気温が高く暑い時期は、シャワーだけで済ませる日があっても構いません。月齢が低い赤ちゃんほど体温調節がうまくできず、湯船に浸かることで体が温まり過ぎてしまうことがあります。また、体を拭くという習慣もつけておくと良いでしょう。

赤ちゃんに湿疹があるときはシャワーだけでもいい?

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赤ちゃんのお肌は敏感なので、湿疹などの肌荒れが起こりがち。そんなときは、できればシャワーでさっと流すくらいがおすすめです。

体を温めることでかゆみが増してしまうので、湯船に浸からず、いつもよりぬるめの温度のシャワーで汚れを落とし、肌を清潔にしてあげましょう。お湯の温度は、38~39度程度が適温です。

保湿剤などの薬を処方されている場合は、医師や薬剤師に使用方法をしっかりと聞いたうえで、シャワーやお風呂のあとに塗ってあげてくださいね。

赤ちゃんにシャワーを使うときの注意点は?

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赤ちゃんにシャワーを使うときは、くれぐれもシャワーヘッドを赤ちゃんに向けたまま蛇口をひねらないことです。

シャワーは出始めの温度が安定していないので、急に熱くなったり、冷たくなったりして、赤ちゃんがびっくりしてしまいます。次にシャワーを使うときに嫌がられてしまうこともあるので、注意しましょう。

また、シャワーをかけるときは、水圧にも気をつけてあげてくださいね。あらかじめ弱めに設定してから、お湯の温度が安定した時点で足からゆっくりとシャワーをかけてあげましょう。一時的に、水圧が調整できるシャワーヘッドにつけ替えるのもおすすめです。

赤ちゃんのお風呂で夏と冬に気をつけることは?

温度計 湿度計 室温 乾燥 部屋

暑い時期と寒い時期によって赤ちゃんのお風呂の入れ方や清潔な体を保つ方法は異なります。ここでは、それぞれの方法をご紹介します。

夏のお風呂とスキンケア

お風呂の温度は38度くらいに設定します。日中でも汗をかいたら、お風呂に入れてあげましょう。シャワーで洗い流したり、ぬれたタオルなどで優しく拭きとるだけでも十分です。

夜のバスタイムは、暑いからといってシャワーだけ済ませず、できれば湯船に少しでも入れてあげてください。お湯に浸かることで、体が温まりリラックスでき寝つきがよくなりますよ。

また、汚れが残ってしまいがちな首周りや、手足の関節なども清潔に保つことができます。

冬のお風呂とスキンケア

お風呂の温度は39~40度前後に設定します。冬場のお風呂は温度がすぐ下がってしまうので、こまめにチェックしてお湯を足すなど、温度調節をしてください。

その際、熱湯を足すと火傷の危険があるので避けましょう。追い焚き機能がある場合も、火傷に注意してくださいね。

冬場は、シャワーだけで済ませず、湯船に入れてしっかり体を温めてあげます。秋冬にシャワーで済まさなければいけないときは、脱衣所や浴室をしっかり温めてから入るようにしてくださいね。

お風呂から上がったら、風邪をひかないように素早く水分をふき取って衣服を着せましょう。

赤ちゃんはシャワーとお風呂を使い分けながら毎日入るようにしよう

赤ちゃんにとって、肌を清潔に保つのはとても大切なこと。汗や皮脂で汚れた肌は、肌荒れの原因にもなるので、毎日お風呂に入れて洗ってあげてくださいね。

何より、お風呂はママやパパとのスキンシップとしてとても貴重な時間です。赤ちゃんと向き合いながら、お風呂を楽しむ習慣をつけてあげてください。生活リズムを整えるうえでも、お風呂の時間をある程度決めるのがおすすめですよ。

また、「風邪や熱のときはシャワーで済ます」と聞くことがありますが、軽い風邪であれば、湯船に浸かって、しっかりと体を温めてあげた方が良いこともあります。小児科で、湯船に入れても良いか確認しましょう。

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