生理で臭い原因は?血のにおいがいつもよりきついのは病気かも!?

生理中、デリケートゾーンの臭いが気になるという女性は多いもの。しかし周りの人に相談しづらく、一人で不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、生理中の臭いがきつくなる原因はなにか、病気の可能性はあるのか、生理中に臭うときはどう対策すればいいのかをご紹介します。

生理中の臭いがきつい原因は?経血が臭うの?

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生理中の臭いがきついと、「経血が臭っているのでは?」と思うかもしれませんが、基本的に、排出される経血そのものに臭いがあるわけではありません。生理中の臭いの原因は、主に雑菌の繁殖です。

生理中は経血の影響で、陰部の湿気が増えます。そこをさらにナプキンで覆っているので、高温多湿の状態になり、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。

加えて女性の陰部には「アポクリン汗腺」と呼ばれるものがあります。ここから分泌される汗には、脂肪やアンモニアといった、雑菌の餌になる物質が多く含まれています。

ナプキンや下着に付着した経血も雑菌の餌になるので、生理中のデリケートゾーンは雑菌が繁殖するのにとても都合のよい環境になっています。

そのため、結果的に生理中は臭いがきつくなってしまうのです。

生理中の臭いがきついのは病気の可能性もある?

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前述のように、生理中に臭いがきつくなるのはよくあることですが、臭いがきつすぎる場合や、臭い以外にも症状がある場合には、下記のような病気が原因になっている可能性もあります。心配な場合は、病院を受診してください。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮のなかにできる良性の腫瘍です。婦人科疾患のなかでも発症頻度が高く、30歳以上の女性の20~30%、顕微鏡でしか確認できないほどの大きさのものを含めると、約75%にみられるとされています(※1)。

子宮筋腫になると、過多月経(生理中の出血が異常に多い状態)になることが多いため、雑菌が繁殖しやすくなり、生理中の臭いがきつくなることがあります。

子宮筋腫の症状は、過多月経の他に、下腹部痛や腰痛、頻尿、便秘などがあります。治療の方法は症状の程度や筋腫の大きさによって異なりますが、薬の服用や手術などを行います。

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮のなかにしかないはずの子宮内膜が、子宮以外の場所にできてしまう病気のことです。

子宮筋腫と同様、過多月経になることが多く、そのぶん生理中の臭いもきつくなりやすくなります。過多月経の他に、生理中の強い腹痛や腰痛なども特徴的な症状です。

治療は、薬の服用や手術によって行います。不妊の原因にもなり得るので、生理中の臭いがきついだけでなく、不快症状が多い、症状の程度がひどいという人は、早めに婦人科で検査を受けることをおすすめします。

腟トリコモナス症

腟トリコモナス症は、腟トリコモナス原虫に感染することで起こります。性感染症の一種ですが、性交だけでなく、タオルや便器、浴槽などを通じて感染することもあり、性交経験のない女性もかかることがあります(※2)。

腟トリコモナス症は、生理以外のときデリケートゾーンの臭いがきつくなり、かゆみを伴うのが特徴的な症状です。生理が終わってからもきつい臭いが続くときは、感染を疑って病院を受診しましょう。治療には、経口薬が使われますよ。

細菌性腟症

細菌性腟症は、腟内で細菌が増殖し、炎症を起こした状態です。細菌性腟症になっても半分ほどは無自覚ですが、人によっては、おりものの量が増えたり、生理中でなくてもデリケートゾーンから生臭い臭いがすることもあります(※2,3)。

腟トリコモナス症と同様、生理が終わってもデリケートゾーンの臭いがきついときは、一度婦人科を受診してください。抗菌剤を腟内に挿入するなどの治療を行えば、一般的に一週間ほどで治りますよ。

生理中のきつい臭いを抑える対策は?

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生理中のきつい臭いの原因が病気でなければ、臭いの元である雑菌の繁殖を防ぐことで、臭い対策をすることができます。雑菌を繁殖させないためにも、生理中は下記のような方法でデリケートゾーンを清潔に保ちましょう。

ナプキンをこまめに取り替える

最近のナプキンは通気性や吸収性がよくなり、消臭機能がついているなど、性能が向上しています。しかし経血を吸収したナプキンを長時間つけておくのは不衛生で、雑菌が繁殖しやすくなることに変わりありません。

生理が始まって2~3日目の経血量が多い時期だけではなく、経血量が少ない時期も、こまめに取り替えるようにすることが大切です。

タンポンや月経カップを使う

経血が空気に触れることで、雑菌はどんどん増殖していきます。そのため、生理中のきつい臭いが気になるときは、経血を腟内で吸収するタンポンや月経カップを使うというのも一つの方法です。

生理が始まって2〜3日目の経血量が多く臭いが気になりやすい時期だけタンポンや月経カップを使うなど、状況によってナプキンと使い分けるのがおすすめですよ。

通気性の良い下着や服を着る

生理中は雑菌の繁殖を予防するために、通気性の良い素材の下着をつけましょう。化学繊維を使った下着は、通気性がよくないのであまりおすすめできません。

寒くなければ、スカートやワンピーススタイルを選ぶのもいいですね。その際、締め付けがきついストッキングは控えてください。ただし冷えが気になるときは、腹巻などで対処しましょう。

アンダーヘアを処理する

ナプキンをこまめに取り替えていても、アンダーヘアに経血が付着すると、雑菌が繁殖しやすくなります。生理前になったら短めにカットしておくなど、アンダーヘアの手入れを行うのも生理中の臭い対策の一つです。

トイレではビデを使う

経血量の多い時期は、トイレに入った際にビデでデリケートゾーンを軽く洗うのも効果的です。不快感もなくなり、一石二鳥ですね。

ただし、洗いすぎると腟が本来持っている自浄作用が失われ、かえって雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。頻繁に使いすぎるのは控え、1回あたりの時間も短めを意識しましょう。

生理中の臭いを抑えて快適に過ごそう

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生理中は下腹部痛や腰痛など、様々な不快症状が出やすい時期です。だからこそ、自分でケアできる臭いの悩みは軽減させておきたいですね。

今回ご紹介したように臭いを抑える方法は様々なので、まずはできることから始めましょう。生理中の臭いを抑えて、生理期間を乗り切ってくださいね。

また、疲れやストレスが溜まって体調不良になっていると、体の免疫力が低下し、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。生理中はあまり無理をしすぎず、できるだけゆったりと過ごしましょう。

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