生理中、陰部がかぶれてしまい、かゆみや痛みを感じたことがある女性は多いのではないでしょうか。生理というだけでも心身共に負担があるのに、かゆみや痛みまで我慢するのは辛いですよね。そこで今回は、生理用ナプキンでかぶれる原因やその症状、対処法、かゆみを伴うときにおすすめの市販薬をご紹介します。
生理用ナプキンがかぶれる原因なの？
生理中に陰部がかぶれ、かゆみや痛みを伴うことがあります。その原因は、ナプキンによる蒸れや摩擦によるものがほとんど。外陰炎や接触皮膚炎と呼ばれることもあります。
生理中は、経血や汗によって蒸れが生じ、肌がふやけて刺激を受けやすくなっています。そこに、経血や汗、ナプキンが触れ続けると、常在菌が増殖して外陰炎を引き起こしてしまいます（※1）。
接触皮膚炎はかぶれ全般のことをいい、何かに接触したことが原因で起こる炎症です。生理中に経血や汗が肌に触れることはもちろん、経血が少なく、乾燥しているナプキンと肌に摩擦が生じたときにも起こりえます。
生理中は、免疫力や抵抗力が低下しやすい時期です。これまでかぶれた経験がないという人でも、生理中に陰部がかぶれてしまうというのは珍しいことではありません。
ナプキンでかぶれるとどんな症状がでる？
ナプキンによるかぶれで外陰炎や接触皮膚炎になると、主に以下のような症状があらわれます。
・外陰部の瘙痒感 （かゆみ・ムズムズ感）
・おりものの量が増える
・おりものの臭いが気になる
・外陰部が赤く腫れることによる痛み
・外陰部のただれ、水ぶくれ
外陰部だけでなく、お尻付近や、腟まで症状が出てしまうケースもあります。
ナプキンでかぶれたときの対処法は？
ナプキンでかぶれてしまったときは、生理期間中の生活やケアの方法を見直すことが大切です。間違ったケアをしてしまうと、かぶれを繰り返してしまいます。
以下の方法を参考に、見直してみてくださいね。
患部を石鹸で洗わない
患部は石鹸を使って洗わないようにしてください。清潔にすることは大切ですが、炎症を起こした部分に石鹸をつけることで、症状が悪化してしまうこともあります。
洗うときはお湯で流すか、弱酸性などの肌に優しい石鹸を薄めて使うのがおすすめです。
患部をゴシゴシこすらない
患部をゴシゴシこするのは良くありません。お風呂のときは清潔な手で優しく洗い、トイレのときは、ノンアルコールのお尻ふきなどで拭き取りましょう。
お尻ふきはトイレに流せるタイプもあるので、ひとつ携帯しておくと便利です。
ナプキンはこまめに交換する
ナプキンによるかぶれを防ぐためには、陰部を清潔な状態に保つのが一番大切です。
特に量が多いときや暑い季節は、経血や汗がたまらないよう、こまめにナプキンを交換しましょう。
患部を保護する
乾いたナプキンが擦れることでかぶれてしまう場合は、ワセリンで患部を保護するのも効果的です。
場合によっては、1日に数回塗り直してもいいでしょう。ただし、清潔な手で塗るようにしてくださいね。
ナプキンの種類を変えてみる
ナプキンは多くのメーカーが製造しています。最近は通気性の良いタイプも増えていますが、含まれる素材や成分よってはどうしても肌に合わないことがあります。
ナプキンによるかぶれが気になる人は、100%コットンを使ったナプキンや、オーガニックコットンを使用した布ナプキンなどに変えてみることをおすすめします。
ナプキンのかぶれで起こるかゆみに効果的な薬は？
ナプキンのかぶれでかゆみが生じている場合、症状が軽度であれば市販の薬でも対処することができます。
ここでは、生理中のナプキンによるかぶれで、かゆみを伴うときにおすすめの薬をご紹介します。1週間ほど続けても症状に変化がないときは、皮膚科や婦人科で相談してみてくださいね。
フェミニーナ軟膏S（非ステロイド剤）
デリケートゾーン（陰部）のかゆみやかぶれを鎮める、小林製薬の「フェミニーナ軟膏S」。局所麻酔成分と抗ヒスタミン成分の働きで、陰部のかゆみをすばやく鎮めます。
低刺激性で肌にやさしいのが特徴です。クリームタイプのほか、パウダー配合のジェルタイプや、手を使わずにつけられるミストタイプも人気です。
- 税込価格
- 637円～
- 容量
- 15／30g
▼クリームタイプ
▼ジェルタイプ
▼ミストタイプ
メンソレータム フレディ メディカルクリームタイプ（非ステロイド剤）
5つの有効成分でかゆみ・かぶれを押さえる、ロート製薬の「メンソレータム フレディ」。抗炎症成分、患部修復成分、殺菌成分に加え、2種のかゆみ止め成分が含まれています。
さらさらクリームタイプと、ひやっと爽やかなジェルタイプの2種類があります。
- 税込価格
- 680円
- 容量
- 22g
▼クリームタイプ
▼ジェルタイプ
デリケアb（非ステロイド剤）
3つのいたわり成分で、デリケートゾーンの擦れや蒸れをケアする、池田模範堂の「デリケアb」。
血行を促し、患部の回復を早めるトリフェロール酢酸エステル、雑菌の繁殖を抑えるイソプロピルメチルフェノールを配合しています。
- 税込価格
- 543円
- 容量
- 15／35g
ユースキンラフレ（非ステロイド剤）
乳液状クリームでのびがよく、さらっとしたつけ心地の「ユースキン ラフレ」。さっぱりしていますが保湿性は高く、肌にふわっと馴染むのが特徴です。
無香料・無着色・低刺激性で、様々な部分のかぶれに使うことができます。
- 税込価格
- 459円
- 容量
- 20g
ナプキンのかぶれは症状にあった対処法が大切
ナプキンのかぶれは、症状に合ったケアや対処をすれば、少しずつ良くなっていくものです。不快な状態が続くと毎月の生理が憂鬱になってしまうと思うので、早めに対処するのがおすすめですよ。
また陰部のかゆみは、かぶれではなく、淋菌、クラミジア、カンジダ、トリコモナス、単純ヘルペスウイルスといった、性感染症が原因である場合もあります（※1）。
ケアをしても症状が変わらず、悪化するようなことがあれば、病院を受診し、医師に診てもらうようにしてください。
