新生児訪問とは?内容や観察項目は?保健師が来てくれるの?

出産後、赤ちゃんとの生活が始まってしばらくは、ママになった喜びを抱くと同時に、不安や疑問を感じることもありますよね。そんな時期のママに向けて、各自治体では、新生児期に「新生児訪問」という事業を行っています。今回は、新生児訪問とは何か、観察項目や内容、他の事業との違いをご紹介します。

新生児訪問とは?

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「新生児訪問」は、正式には、「新生児訪問指導」といい、母子保健法の第11条に定められた事業です(※1)。保健師が新生児のいる家庭を訪問して、新生児の発育や栄養、育児環境、ママの健康状態などをチェックします。昭和36年に新生児の死亡率低下と母親への産後サポートを目的としてスタートし、現在も市区町村ごとに実施されています。

新生児訪問の対象は、基本的に生後28日以内(里帰り出産の場合は60日以内)の新生児がいる家庭で、費用はかかりません。

母子保健法では、新生児訪問は「育児上必要があると認めるとき」に行うと定められているため、必ず訪問を受けなくてはいけないというわけではありません。

新生児訪問の観察項目は?

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新生児訪問での主な観察項目を次のとおりです(※2)。

● 新生児の健康状態
● 母親の健康状態
● 育児の不安や悩み
● 家庭環境
● 母乳指導

この他にも、母子手帳の使い方、ママの仕事復帰予定の確認といったことが行われることもあります。自治体や訪問する保健師によっても観察項目や内容は異なります。

新生児訪問で訪問するのは保健師?

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新生児訪問では、基本的には保健師が訪問しますが、自治体によっては医師や助産師、その他の職員が訪問することもあります。

新生児訪問によって今後も継続的なケアが必要だと判断された場合は、次の訪問指導や他の事業と連携した母子サポートを紹介されることもあります。

新生児訪問までの流れは?申し込みは必要なの?

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新生児訪問の申し込み方法は、市区町村によって異なりますが、多くのケースでは、赤ちゃんが誕生後に出生連絡票(出生通知票)を役所へ郵送することで、担当部署から新生児訪問について連絡が入ります。

前述の通り、新生児訪問は必ず受けないといけないわけではないため、新生児訪問を「希望する」か「希望しない」かを選べる地域もあります。詳しくは住んでいる市区町村の役所のホームページで確認してみてくださいね。

新生児訪問を受けるために提出する「出生連絡票(出生通知票)」と赤ちゃんを戸籍に登録するために必要な「出生届」は異なるものなので、注意してください。

新生児訪問とこんにちは赤ちゃん事業との違いは?

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新生児訪問と似たもので、「こんにちは赤ちゃん事業」(乳児家庭全戸訪問事業)があります。こちらは児童福祉法第6条の3第4項に定められた事業で、2007年から始まりました(※2)。

こんにちは赤ちゃん事業で対象となるのは、生後4ヶ月以内の赤ちゃんがいる全ての家庭ですが、ケースによっては、生後4ヶ月を過ぎた後も訪問を受けることができます(※3)。

新生児訪問は、新生児とママの健康状態をチェックしたり育児支援をしたりすることが目的ですが、こんにちは赤ちゃん事業では、地域の子育て情報の提供や児童虐待の防止などが目的となっています。

新生児訪問はママと赤ちゃんが健康に過ごすためのサポート

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出産してから初めて新生児訪問という事業を知ったというママも多くいますよね。対象となる時期や詳しい内容を知ったうえで、住んでいる市区町村の役所に出生連絡票を提出して、サポートを受けるようにしましょう。

新生児訪問までの間に、育児で困っていることやママの悩みをメモしておくと、保健師や助産師が来たときに質問することができますよ。

新生児訪問をはじめ、各自治体では赤ちゃんや子供の月齢・年齢に応じて、乳幼児健診や栄養指導、歯科健診を行っています。どれも大切なものなので、市区町村からの通知はこまめにチェックするようにしましょう。

赤ちゃんの健やかな成長のために、必要な健診やサポートをしっかり受けるようにしてくださいね。

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