排卵誘発剤で双子が生まれやすいって本当?双子の産み分けはできる?

街でかわいい双子がペアルックをしている姿を見たりすると、双子が欲しいと思う人もいるかもしれませんね。「子供は授かりもの」と言いますが、双子を産み分けることはできるのでしょうか?そこで今回は、双子の産み分けはできるのか、排卵誘発剤を使うと双子が生まれやすいのかなどについてご説明します。

双子が生まれる確率はどのくらい?

双子 赤ちゃん

双子には一卵性と二卵性があり、その両方を合わせると、全体出生数のうち双子の割合は2%程度です(※1)。

一卵性は、受精卵が細胞分裂する過程で2つの胎芽に分割され、それぞれが独立した個体として成長したものです。一卵性の双子の場合、子供の顔はそっくりで、性別と血液型も同じです。

一方、二卵性は同時に2個の卵子が排卵され、別々に受精・着床し、発育したものです。二卵性の場合、子供の性別と血液型は異なることがあります。

双子は産み分けできる?排卵誘発剤で双子が生まれやすい?

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確実に双子の産み分けができる方法はありませんが、次に挙げる2つのケースは「二卵性の双子を妊娠する確率が比較的高い」といわれています。

ただし、これらは「双子を産み分けるための方法」ではなく、あくまでも結果として「双子が生まれやすい」だけ、ということを理解しておいてくださいね。

排卵誘発法

排卵障害による月経異常がある人や、排卵していても排卵日が不安定で、不妊治療におけるタイミング法での妊娠がうまくいかない人などを対象に、排卵誘発法が行われます。

排卵誘発法には、クロミッドなどの排卵誘発剤を服用する「クロミフェン療法」と、注射によりhMG製剤・hCG製剤を投与する「ゴナドトロピン療法」があります。

排卵誘発法を行うと、一度に複数の卵胞が発育し、排卵されることがあります。その結果、多胎妊娠(双子など、同時に2人以上の子供を妊娠すること)が起こる確率が高くなります。

体外受精・顕微授精

卵子と精子を採取したあと、培養液の中で受精させる「体外受精」や、顕微鏡を使って人工的に授精を行う「顕微授精」は、どちらも培養した受精卵を子宮の中に移植するために行われる「生殖補助医療」です。

以前は妊娠確率を上げるために、2個以上の胚(受精卵)を移植することもありました。2個以上の胚を移植すると、双子を妊娠する確率が高くなります。

双子の妊娠は喜ばしいことですが、一人だけの妊娠よりも出産までのリスクが高いことが知られています。そのため、双子の妊娠によるリスクを防ぐために、2008年に日本産科婦人科学会が「生殖補助医療で移植する胚は、原則として1つ」という会告を発表しました(※2)。

1990年代に体外受精や顕微授精で双子を妊娠する確率は今よりも高いものでしたが、その会告の発表以降は、双子が生まれる確率は減少傾向にあります(※1)。

ただし、35歳以上の女性や、生殖補助医療を受けても2回以上連続で妊娠しなかった女性には、例外的に今でも2個の胚移植が認められることがあります。

「年齢が高い妊婦さんだと双子の確率が高まる」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは「女性の年齢が高いから」ではなく、「加齢により自然妊娠がしづらくなった結果、不妊治療を選択する人が多いから」だと言えます。

排卵誘発剤で双子を産むリスクは?

赤ちゃん 悩む リスク

双子を授かると、妊娠の喜びも2倍、と感じるかもしれません。しかし双子の妊娠は、先にも説明したとおり、一人だけを妊娠する単胎妊娠と比べると、母体とお腹の赤ちゃんの両方にとってリスクが高くなるといわれています(※3)。

そのため、排卵誘発剤での不妊治療などを検討している人は注意しておきましょう。

母体へのリスク

双子を妊娠すると、子宮がより大きくなることで収縮が起こりやすくなり、流産や早産のリスクが高まります。逆に、子宮壁が伸びすぎて収縮が弱くなり、分娩時の微弱陣痛や分娩後の弛緩出血を引き起こすこともあります。

そのほか、お腹のなかにいる赤ちゃんの数が多いことで循環血液量が増え、貧血や妊娠高血圧症候群などの合併症リスクも高くなります。

赤ちゃんへのリスク

双子の赤ちゃんの間で循環血液量のバランスがうまく保たれないこともあり、一方の赤ちゃんが多血・高血圧に、もう一方が貧血・低血圧になることがあります。

また、合併症として、胎児奇形や胎児発育不全が起こることも。最悪のケースでは、双子のうち片方が脳障害をきたしたり、亡くなる場合もあります。

なお、35歳を過ぎてからの出産は、今回紹介したリスクのほか、流産・早産リスクがさらに高くなります。

排卵誘発剤の目的は双子の産み分けではないことを理解して

双子 赤ちゃん

「できるだけ短期間で、2人子供を授かりたい」「可愛いペアルックを着せたい」など、双子を産みたい理由は様々だと思いますが、確実に産み分ける方法があるわけではありません。

今回ご説明したとおり、排卵誘発剤の使用や不妊治療によって双子が生まれやすいのはあくまでも結果であり、双子を産み分けるための手段ではありません。また、双子を妊娠・出産する場合はリスクも大きいということも理解しておきましょう。

双子であっても、そうでなくても、赤ちゃんはかけがいのない存在なので、大切に育ててあげたいですね。

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