「おむつなし育児」という言葉を聞いたことありますか?赤ちゃんのうちから、できるだけおむつを使わずに排泄させるという育児方法です。
今回は、おむつなし育児とはどのようなものなのか、方法や服装、ポイントなどについてご紹介します。
おむつなし育児とは?
おむつなし育児では、できるだけおむつを使わず、おむつ以外の場所に自然に排泄させる機会をつくりますす(※1)。
おむつなし育児をすると、おむつ代の節約や、おむつをつけている時間が短くなるのでおむつかぶれやあせもが減る可能性があるといったメリットがあります。
ただし、よく言われているような「赤ちゃんの成長や発達に良い」「おむつが早く外れる」「親子関係がよくなる」といったことが起こる明確な根拠はありません。
赤ちゃんは膀胱が小さく、ホルモンの分泌も未熟なので、大人よりも頻回に排尿します。また、排尿・排便のサインもほとんどないので、おむつを外している間、ママやパパは常に身構えておく必要があります。
おむつなし育児をする場合は、これらのことを理解した上で、取り組むようにしてくださいね。
おむつなし育児はいつから始めるの?
おむつなし育児は、いつから始めなくてはいけないという決まりはありません。「おむつなし育児研究所」は、生後2〜5ヶ月頃までに始めるとスムーズに進みやすいとしています(※1)。
おむつなし育児を実践するには、赤ちゃんと向き合う時間を確保したり、排泄リズムを記録に残したりと、ママ・パパにとっては大変なことがたくさんあります。
しかし、おむつなし育児がストレスになってしまうのはよくありません。赤ちゃんの月齢だけでなく、ママ・パパのタイミングがいいときに気軽に始めてよいとされています。
おむつなし育児にはおまるが必要なの?
おむつなし育児では、排泄する場所は、おむつ以外の場所ならどこでもかまわないとされています。おまる、トイレ、洗面所、お風呂場、洗面器、バケツなどが一般的なようです。
おむつなし育児で使われるアイテム
おまる
前述の通り、絶対に必要というわけではありませんが、あると便利なようです。洗面器でも代用できます。
おしりふき
おむつの中で排泄するのに比べると、おむつなし育児ではおしりはあまり汚れないとされていますが、おしりを清潔に保つために必要です。
掃除用スプレー
床やカーペットにおしっこを漏らした時のために、クエン酸やセスキ炭酸ソーダを溶かした水をスプレーに入れておき、掃除用スプレーとして使うことが多いようです。
タオル・ぞうきん
床や便座に飛び散ったおしっこを拭き取るために必要になります。
おむつなし育児の方法は?
ここからは、おむつなし育児の方法をご紹介します。
1. 排泄の合図を決める
はじめに、排泄の合図を決めます。ママ・パパが「しー」「うーん」などと声に出したり、赤ちゃんをおまるやトイレに座らせることそのものを合図にしたりします。
赤ちゃんが排泄するたびに、声をかけたり、おまるに座らせたりすることを繰り返せば、合図があったら排泄してもいいということを覚えていくとされています。
2. 排泄のパターンやタイミングを知る
つぎに、赤ちゃんが排泄するパターンやタイミングを把握します。シーツや床が汚れてもいいようにあらかじめバスタオルなどを敷いておき、30~60分間ほど赤ちゃんの様子を観察します。
排泄の間隔、排泄する前に見せる独特の表情やしぐさ、授乳・昼寝との関連性といったように、少しでも気づいたことは細かくメモします。排泄したら、排泄の合図を忘れずに送ってあげるとよいようです。
この観察を繰り返すと、だいたいの排泄パターン・タイミングがつかめるとされています。
3. 排泄する場所を決める
部屋におまるやバケツを置いても、トイレに補助便座を置いてもかまいません。最初の数週間は、赤ちゃんが排泄場所を学習できるように、できるだけ同じ場所と容器で排泄させるとよいとされています。
4. 排泄しやすい姿勢を見つける
赤ちゃんが排泄しやすい姿勢を見つけます。後ろから抱きかかえながら座らせたり、しゃがみこませたりするのが一般的のようです。
首や腰がすわってない赤ちゃんの場合は、腕でしっかり支えてあげる必要があります
5. 排泄しそうになるたびに合図を送る
排泄しそうな時間になったり、排泄のサインがあらわれたりしたら、排泄する場所に連れて行って合図を送ります。これを根気よく繰り返せば、合図でうまく排泄をコントロールできるようになるとされています。
おむつなし育児をするときの服装は?
おむつなし育児をするときは、排泄のタイミングが来たらすぐに脱がせられるよう、着脱のしやすい服を着せます。
床を汚したくないときは、布パンツの中に折りたたんださらしや布おむつをあてておきます。普段は紙おむつや布おむつをつけておいて、排泄のサインがあったときにおむつをはずして排泄させるという方法もあるようです。
おむつなし育児は各自の判断で!
おむつなし育児を経験した人の中には、赤ちゃんの排泄のリズムや変化に気づくことで、親子のコミュニケーションが密になったという人がいます。
しかし、赤ちゃんの排泄は反射的なもので、注意深く観察してもわからないことがほとんどです。また、挙げられているメリットの多くは根拠がありません。
それらを踏まえた上で、おむつなし育児をするかしないか、各自で判断するようにしてくださいね。