赤ちゃんは牛乳をいつから飲める?最初に与えるときの注意点は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

赤ちゃんの離乳食が始まると、与えてもいい食材とそうでない食材を調べる必要があります。早くから摂取しすぎるとアレルギーを引き起こす可能性があるものや、まだ赤ちゃんの胃では消化できないものなど、月齢の低いうちから食べさせてはいけないものが存在するからです。今回は、そんな食材の中でも目にする機会の多い牛乳について、赤ちゃんはいつから飲めるのか、飲ませる必要があるのかなどをご紹介します。

赤ちゃんに牛乳を与える時期はいつから?

牛乳

厚生労働省が発表している「授乳・離乳の支援ガイド」では、「1歳以降に牛乳を与えるのが望ましい」としています(※1)。「母乳は大丈夫なのにどうして?」と思われるかもしれませんね。

そもそも母乳は乳糖と呼ばれる炭水化物が牛乳の約1.5倍、タンパク質やカルシウムといったミネラルは牛乳の3分の1と、成分比率が牛乳と異なります(※2)。したがって、赤ちゃんの体に及ぼす影響も異なり、注意が必要なのです。

赤ちゃんが1歳まで牛乳がダメな理由は?

赤ちゃん ママ スマホ

牛乳の飲用を1歳まで避けた方がいいとされているのには、さまざまな理由があります。「牛乳は健康にいい」というイメージが先行し、赤ちゃんにも与えたいと思うかもしれませんが、発育が未熟な赤ちゃんにとっては牛乳の飲用が体に負担をかけてしまいます。

アレルギーになる可能性がある

1歳前の赤ちゃんの消化能力は十分に発達しておらず、牛乳に含まれるたんぱく質の分子を小さく分解することができません。そして、十分に分解されていないたんぱく質の分子を吸収すると、じんましんや呼吸困難などのアレルギー症状を発症する可能性があります(※3)。

鉄欠乏性貧血になりやすい

必要以上の牛乳を赤ちゃんが摂取すると、鉄欠乏性貧血になってしまう恐れがあります。

これは、牛乳に含まれるカルシウムが鉄分の吸収を妨げてしまうかもしれないからです。また、鉄分が足りていないと、運動機能や認知機能の低下が起きてしまう可能性があるので、注意しなければいけません(※4)。

赤ちゃんに牛乳を飲ませるときの注意点は?

赤ちゃん 子供 ママ 牛乳

栄養バランスが良い牛乳は離乳食が進み、食事から栄養が十分摂取できるようになってからであれば、積極的に与えたい食品です。離乳食で牛乳を使う場合は、基本的には生後7~8ヶ月以降に加熱した状態で使うようにしてください。

ただし、加熱していない牛乳の飲用に関しては、早いうちに飲ませてしまうと赤ちゃんの体に負担をかけてしまうので、厚生労働省の推奨の通り、1歳になるまでは牛乳は飲ませない方が安心です。

1歳を過ぎてから牛乳を飲ませる場合は、次の点に注意してください。

適度な量と温度にする

最初は赤ちゃんに与える量を10~20mlほどにして、お腹の調子が問題ないか、アレルギー症状が現れていないかを確認してください。冷たい牛乳は赤ちゃんの胃腸に負担をかけてしまうので、まずは人肌ほどに温めたものを与え、慣れてきたら常温にしたものをあげてください。

牛乳を少量与えて問題が見られなかったときは、1回の摂取量は200ml程度、1日の摂取量は300~400mlを限度の目安にして、牛乳をあげるようにしましょう。

鉄分をしっかり摂取する

赤ちゃんに牛乳を与えたときに気になるのが、鉄欠乏性貧血です。鉄分が不足しないように、赤身の魚、納豆、ごま、ホウレンソウなど鉄分を豊富に含んだ食べ物を積極的に離乳食に取り入れてみてください。

鮮度が下がった牛乳は飲ませない

牛乳パックの口を一度開けたら、菌が繁殖し始めます。牛乳の鮮度に注意して、当然のことながら、賞味期限が切れたものは与えないようにしましょう。

赤ちゃんの牛乳はいつから始めるかに注意

赤ちゃん 牛乳

牛乳は学校給食で必ず飲むものだったこともあり、「体にいいもの」というイメージが強いかもしれませんが、赤ちゃんに絶対あげなければいけないというものではありません。むしろ、体に害を与えてしまう可能性があるので、1歳を過ぎるまでは他のもので栄養素を補っていきながら、赤ちゃんの体づくりをサポートしてあげましょう。

ひとつの食材にこだわるのではなく、さまざまな食品をバランスよく赤ちゃんに食べさせてあげて、健康に育ってもらいたいですね。

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