妊娠したらシミが増える!?原因は?産後に消えるの?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

「妊娠したらシミやそばかすが増えた」なんて噂、聞いたことありませんか?果たしてこれは本当なのでしょうか。今回は、妊娠してシミやそばかすは増えるのか、その原因はなんなのか、産後に消えるのか、妊婦さんにおすすめのシミ・そばかす対策などをご紹介します。

妊娠するとシミが増える?原因は?

女性 シミ 顔 肌荒れ

妊娠中の肌トラブルといえば妊娠線が有名ですが、シミやそばかすもできやすくなります。

その原因は胎盤から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモン。

エストロゲンやプロゲステロンは、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の生成を促し、肌に沈着させると考えられており、妊娠のために胎盤からこれらの女性ホルモンが大量に分泌されることで、シミやそばかすができやすくなります。

妊娠すると、乳首や乳輪、外陰部や正中線などが黒っぽくなるのもこのためです。

妊娠でできたシミは産後に消える?

? 疑問

妊娠中にシミやそばかすができると、妊婦さんが気になるのは、これらが出産後に消えるかどうかですよね。

妊娠中にできたシミやそばかすは、女性ホルモンの分泌量が元に戻ると薄くなるケースもあります。卒乳して、生理が再開する頃から消え始めるのが一般的ですが、その消え方には個人差があり、すぐに消える人もいれば、なかなか消えずに残ってしまう人もいます。

そのため、妊娠中にシミやそばかすができないよう、日々のケアをすることが大切です。

妊婦のシミ対策は?

妊婦 お腹 公園 

シミやそばかすは、紫外線が体に当たったときに、それより奥に紫外線が入り込むのを防ぐ役割があります。いわば、妊娠中にできるシミ・そばかすは、体が赤ちゃんとママを紫外線から守ろうとする防衛本能なのです。

しかし実際のところ、妊婦さんとしては産後にシミやそばかすを残したくないですよね。そこで、次のような手段で妊娠中に対策を行いましょう。

● 肌への刺激を減らす
● 紫外線対策をする
● ビタミン、ミネラル、水分を意識して摂る
● ストレスを溜めない

ここからは、それぞれの方法について具体的に説明していきます。

妊娠中のシミ対策1:肌への刺激を減らす

洗顔 石鹸 泡 洗う 

妊娠中は肌が敏感で、ちょっとした刺激でもメラニン色素ができやすい状態になっています。そのため、ムダ毛の処理や洗顔など、妊娠前には気にもしなかったことでも注意が必要になります。

顔のムダ毛処理にはカミソリを使用しない、洗顔は泡立てネットを使って優しく行うなどの工夫で、できるだけ肌への刺激を減らしましょう。

妊娠中のシミ対策2:紫外線対策をする

女性 保湿クリーム スキンケア

メラニン色素は紫外線を浴びることで作られます。そのため、妊娠中のシミ・そばかす予防において、紫外線対策はとても重要です。

妊娠前に使っていた日焼け止めを使ってもいいですが、妊娠中は肌が敏感になっているため、肌荒れが起きないかどうか、一度パッチテストを行ってから使うといいでしょう。低刺激の商品に変えるのもいいですね。

外出時には、帽子や日傘などもお忘れなく。

妊娠中のシミ対策3:ビタミン、ミネラル、水分を意識して摂る

女性 果物 フルーツ

肌にいい栄養素といえば、ビタミンやミネラル。これらの栄養素は、摂取することで肌の代謝をよくしてくれる働きがあります。また、水分を多めに摂るのもおすすめです。

特にシミ・そばかす対策のために摂取したいビタミン類をご紹介します。

ビタミンB2

ビタミンB2は肌の新陳代謝を活発にしてくれる栄養素です。レバーや魚介、卵や牛乳などの乳製品に多く含まれています(※1)。

特に妊娠中は、お腹の赤ちゃんの成長にビタミンB2が使われるため、慢性的に不足しがちです。積極的に摂るようにしましょう。

ビタミンC

ビタミンCは、メラニン色素の生成を防ぐ働きをしたり、体内のコラーゲン生成に不可欠だったりと、美肌ビタミンの代表格として知られている栄養素です。

果物や野菜に含まれており、特に、赤・黄ピーマンや菜の花、柿やオレンジなどに豊富に含まれています(※1)。

ビタミンE

ビタミンEは、細胞を老化させる過酸化脂質の生成を防ぐ働きをするため、老化防止ビタミンとして知られています。

また、全身の血流を良くして肌にハリを出したり、紫外線への抵抗力を上げたりする働きもあります。

アーモンドやかぼちゃ、モロヘイヤなどに含まれています(※1)。

妊娠中のシミ対策4:ストレスを溜めない

女性 睡眠 枕 眠る

ストレスが溜まることで肌のコンディションが悪くなるのは、妊娠中でも妊娠前でも変わりません。

よく寝てよく笑い、ストレスを溜めないようにしましょう。

妊婦はシミなどの肌トラブルが起きやすい

かゆみ 妊娠線 妊婦

妊娠中はシミ・そばかすだけでなく、肌トラブルが起こりやすい時期です。お腹が大きくなることによって妊娠線ができたり、お腹にかゆみが出たりすることもあります。

これらの肌トラブルは、皮膚が乾燥していると起こりやすいため肌を清潔にしておき、こまめな保湿と 紫外線対策を忘れないようにしましょう。

日頃から対策を行って、できるだけ肌トラブルのない、快適な妊娠生活を送りたいですね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう