妊娠初期にニキビができやすいって本当?妊娠中に必要なケアは?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠前はお肌のトラブルなんてなかったのに、妊娠初期から急に「ニキビ」が増えた、という妊婦さんは多くいます。妊娠初期は妊娠前に比べてホルモンバランスが変化することもあり、ニキビができやすくなっています。それでは、妊娠中のニキビには、どのように対処すれば良いのでしょうか?今回は妊娠初期からのニキビについて、原因やケア方法などをご紹介します。

妊娠するとニキビができやすい?特に妊娠初期?

肌荒れ

ニキビとは、皮脂が毛穴に詰まって炎症を起こした状態のことです。

妊娠中、特につわりによって食生活が偏りやすい妊娠初期は、ニキビができやすくなります。妊娠前にはニキビと無縁だったという人でも、妊娠初期にはニキビに悩まされることもありますよ。

ニキビができる場所も様々で、顔だけでなく背中や胸などにも現れることがあります。

これらのニキビは妊娠によって起こるものなので、出産後には自然と治まることがほとんどです。しかし、症状がひどいと産後もニキビ跡が残ってしまうことがあるので、しっかりとケアすることが大切です。

妊娠初期からのニキビの原因は?

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妊娠中にニキビができやすい原因は、主に以下のようなものがあります。

ホルモンバランスの変化

妊娠することで女性ホルモンのバランスが変わってしまうと、ニキビができやすくなります。

特に妊娠初期には、赤ちゃんを産むための準備をするために、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌量が増えるため、体内のホルモンバランスが妊娠前と大きく変わります。

食生活の変化

妊娠初期に起こる「つわり」による食生活の変化も、ニキビを引き起こす原因になります。

つわりによって特定の食べ物しか体が受けつけなくなると、食事のバランスが崩れて、栄養が偏ってしまいます。結果として、肌の健康に保つのに必要な栄養が不足し、ニキビができやすくなります。

便秘

妊娠中は大きな子宮に胃や腸が圧迫されてしまい、腸の動きが鈍くなって、便秘になりがちです。

便秘になると、老廃物が体から出ていかず溜まっていき、ニキビができやすくなると考えられています。

ストレス

妊娠中は思うように動けないイライラや、分娩への不安などから、ストレスを感じがちです。

ストレスを感じると、老化を促す活性酸素が作られたり、肌の主成分であるコラーゲンを作るのに必要なビタミンCが消費されたりして、ニキビができやすくなります(※1)。

妊娠初期からのニキビのケア方法は?

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妊娠中にできたニキビを放置しておくと、症状が悪化して、ニキビ跡が残ることがあります。妊娠中のニキビは、以下のような方法でケアしていきましょう。

栄養バランスがとれた食事をとる

つわりがある妊娠初期は難しいかもしれませんが、便秘に効果がある食物繊維や、コラーゲン生成に不可欠なビタミンC、皮脂の分泌を適正に保つ作用があるビタミンB群などが含まれる食べ物を積極的に摂りましょう。

その際、どれかに偏るのではなく、栄養バランスがいい食事を心がけることが大切です。

もし栄養をサプリメントで補いたいと考える場合、妊娠中のサプリメント使用には注意する必要があるため、必ず医師と相談しましょう。

洗って清潔にする

泡立てた石鹸で、患部をきちんと洗い、皮脂を洗い落とすことがニキビ解消につながります。

妊娠中は、天然由来成分のみで作られた石鹸や無添加石鹸が肌に優しくおすすめです。敏感肌の赤ちゃんでも使えるベビーソープは、産後も赤ちゃん用として使い続けられるので、妊娠初期から用意しておくのもいいですね。

肌に優しい化粧品を使う

妊娠前に愛用していた化粧品でも、妊娠初期など皮膚の状態が変わるタイミングで使用すると、肌荒れを引き起こすことがあります。

化粧品が原因でニキビができている疑いがあるときは、その化粧品の使用を一旦止めて、肌への負担が少ない植物由来のオーガニック化粧品などに変えてみましょう。

リラックスする

ニキビの原因となるストレスを溜めないように、リラックスすることも大切です。

好きな映画やドラマを観たり、友人とランチに行ったりと、定期的に自分のための時間を作りましょう。また、睡眠をしっかりとることや、ストレッチなどの軽い運動をすることも、ストレスの解消につながります。

妊娠中のニキビがひどいときは?

聴診器 病院 ノート

自分でケアを行っても、ニキビの症状が一向に良くならない場合や、悪化する場合は、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。ニキビの症状によっては、胎児への影響がない薬を処方してもらえます。

皮膚科でも診てもらえますが、その際は必ず妊娠中であることを医師に伝えてくださいね。

妊娠初期からニキビができても落ち着いて対処を

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妊娠中は些細なことに対しても神経質になりがちで、ニキビなどの肌荒れが起こると、大きなストレスを感じることがあります。

ただ、妊娠初期のニキビは急激なホルモン変化によるもので、生理現象ともいえます。妊娠初期から現れるニキビは、基本的には出産後に自然と治まっていくので、それほど心配する必要はありません。

肌に優しい石鹸や化粧品を使ったり、リラックスする時間を作ったりと、できることから始めて、自分のペースでニキビケアを行っていきましょう。

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