座薬の効果が続く時間は?副作用はあるの?効かないことも?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

子供が高熱を出したとき、座薬(坐薬)をお尻から入れたことがあるというママやパパは多いでしょう。座薬は解熱剤が多いものの、他にもさまざまな種類があります。今回は、座薬の効果が続く時間や、副作用があるかについてご紹介します。

座薬(坐薬)ってどんな薬?

座薬 解熱剤

座薬とは、肛門から挿入して使う薬のことです。錠剤や粉薬などの内服薬と比較すると、以下のような利点があります。

● 嘔吐などの症状があっても薬を体に投与することができる(吐き戻す心配がない)
● 食事の影響を受けずに使用できる
● 消化管を通過しないため、高い効果が期待できる

座薬には、解熱・鎮痛剤、吐き気止めや抗けいれん薬などさまざまな種類がありますが、ここからは、もっとも使用頻度が高い、子供用の解熱・鎮痛作用がある座薬に特化してご説明します。

解熱・鎮痛作用のある座薬は、多くのものが生後6ヶ月以降であれば、安全に使用することができます。

座薬は体重に応じて使用量が異なり、座薬を切って使うこともあります。その際は、パッケージを開ける前にパッケージごとハサミやカッターで切り、先端部分だけを使用して、残りは処分します。また、座薬を一度に複数個使用することもあります。

座薬の効果は?

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解熱・鎮痛作用のある座薬は、熱と痛みの緩和には効果的なものの、病気そのものを治すことはできません。主に以下のような症状があるときに処方されます。

● 38.5度以上の発熱があり、全身がだるい
● 食欲がなく、水分も十分に摂れていない
● 機嫌が悪く、眠れない
● ぐったりしている

また発熱は、体内に入った細菌やウイルスなどの病原体と戦うための防衛反応です。解熱・鎮痛作用のある座薬を使って熱を下げることは、必ずしも治癒につながるわけではありません。

座薬は、発熱によるつらさを一時的に改善するための薬と考えましょう。

座薬の効果が続く時間は?

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解熱・鎮痛作用のある座薬はいくつかの種類があるため、一概にはいえませんが、効果は使用後4時間ほど続く場合が多く、およそ2〜3時間後に効果が最大となります(※1)。

また、発熱時によく使われる「アルピニー坐剤」は、使用後15分で座薬に含まれる薬の成分の80%が、使用後30分でほぼ100%が放出されるとの実験結果があり、座薬は、使用後早く効果が出るといえます(※2)。

「カロナール坐薬」「アンヒバ坐薬」も、1時間以内に解熱効果が認められたという結果もあり、早い効き目が期待できます(※1、3)。

座薬に副作用や注意すべき点はある?

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解熱・鎮痛作用のある座薬は、同様の効果のある飲み薬に比べ、副作用が少ないとされています。

しかし座薬を使用した後、副作用として、じんましん、嘔吐、黄疸などが起こることがあります。そのほか、座薬を使用する際に注意しなければいけないのは、以下の点です。

● 同じ成分を含む他の飲み薬などと併用すると、肝障害が起こる可能性がある
● 重篤な血液異常、肝障害、腎障害、心機能不全があると、症状が悪化する可能性がある
● 熱が下がりすぎて、平熱より低くなってしまう可能性がある

また、投与する間隔は4~6時間以上空け、1日に3回程度まで、5日以上連続で使用しないことなどの制限が設けられていることもあります(※2)。

座薬の効果がないこともある?

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解熱・鎮痛作用のある座薬は、高熱を下げるときに効果が高い薬ですが、座薬を使用しても熱がなかなか下がらないこともあります。それには、いくつかの理由が考えられます。

熱が上がっている最中である

手足が冷たく、寒いと感じている間は、体温がピークに向けて上がっていっている状態です。

このときに座薬を使用しても、体温の低下が見られないこともあります。

座薬が効きづらい病気である

製薬会社の臨床試験によると、解熱・鎮痛作用のある座薬は、疾患によって効果に差があることがわかっています。

扁桃腺炎や気管支炎、感冒(風邪)などに対しては比較的効果が高い(有効率85%以上)ものの、肺炎や発疹症、川崎病などに対しては効果が出ない確率が少し高い(有効率66~75%)という臨床結果もあります(※1)。

使用量が少なすぎる

座薬を使っても熱があまり下がらない場合は、座薬の量が少ないのかもしれません。

座薬を使用する量は、一般的に、体重に応じて決まっています。そのため子供の体重によっては、一度に2個使う必要があることもあります。

使用する量は、医師や薬剤師の指示に従いましょう。

座薬は状況に応じて効果的に使用しましょう

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座薬は「熱を下げる特効薬」として、つい気軽に使いたくなってしまうもの。しかし発熱は、体の大切な防衛反応です。いたずらに座薬を多用して熱を下げると、病気を悪化させてしまう可能性もあります。

また座薬を使いすぎることにより、肝障害が起こる可能性もあるので、適宜使うようにすることが大切です。座薬は、あくまでも「高熱でつらいとき、一時的に熱を下げてつらさを和らげるための薬」として使用しましょう。

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