EBウイルス感染症とは?症状や検査方法、治療法は?

記事監修 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 続きを読む

「EBウイルス感染症」は、多くの人にとってあまり聞き慣れない病気かと思います。病院で診断されて、初めて知ったという人もたくさんいます。しかし実は、「大人になるまでに誰でも一度は感染する」といわれるくらい身近な病気なのです。それでは、EBウイルス感染症とは、いったいどんな病気なのでしょうか?今回はEBウイルス感染症の原因と症状、検査方法、治療法などをご紹介します。

EBウイルスとは?

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EBウイルスは、ヘルペスウイルスの一種で、ウイルス発見者であるエプスタインとバーの頭文字をとってEBウイルスと呼ばれています。また、EBウイルス感染症は唾液を通して人から人にうつるため、「キス病」と呼ばれることもあります。

EBウイルスに感染しても、目立った症状が現れないことも多く、現れても軽い風邪のような症状ですみます。EBウイルスは一度感染すると、体内に潜伏し続け、生涯にわたって共存していきます。

EBウイルスは、世界の全人口のうち95%以上が感染しているといわれ、日本でも1~2歳でおよそ50%、3歳までに70~90%が感染するといわれるほど、多くの人がかかるウイルスです(※2)。

EBウイルスの感染経路は?

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EBウイルスは、感染者とキスをしたり、感染者の咳を吸い込んだりと、主に唾液を通して感染が広がっていきます。潜伏期間は30~50日ほどと比較的長く、知らず知らずのうちに感染が拡大することがあります(※3)。

家族で回し飲みをしたり、食べかけを共有したり、スキンシップでキスしたりなど、日々の何気ない行為で感染が広がるので、予防することが難しい病気といえます。

EBウイルス感染症の症状は?

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EBウイルスは多くの人が感染するものですが、感染しても症状が現れなかったり、軽度の風邪の症状で済んだりすることがあります。特に年齢の低い乳幼児では、感染しても症状が現れないことがほとんどです(※2)。

しかし、思春期や若者時代にEBウイルスに初感染した場合、35~50%の確率で「伝染性単核球症」という病気を引き起こし、以下のような症状が現れることがあります(※1)。伝染性単核球症の疑いがある場合は、できるだけ早く病院を受診しましょう。

・疲労感
・38度以上の発熱が1週間程度続く
・喉の痛み(膿がたまっている)
・首などのリンパ節の腫れ
・肝機能障害
・扁桃炎
・発疹が出現する

EBウイルス感染症の検査方法は?

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EBウイルスの診断には、EBウイルスに対する抗体価を調べる必要があります。

しかし、伝染性単核球症の症状は、リンパ節の腫れなどを伴い発熱の経過が長いのが特徴的です。インフルエンザやプール熱といったほかの感染症の症状と似ているため、診療所・病院では血液検査を行う前に、喉や鼻の粘膜を採取してほかの感染症の可能性を探ることがあります。

EBウイルス感染症の治療法は?

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EBウイルス感染症の特効薬はありません。そのため、高熱や炎症などを抑えるための対症療法を行いながら、自然に治まるのを待ちます。一般的に、伝染性単核球症の症状は1ヶ月以内には消失します(※1)。

肝機能障害を合併することもあるので、医師の許可が出るまでは、重いものを持ち上げたり、人とぶつかるスポーツをしたりすることは避け、お腹に衝撃を与えないようにしてください。

伝染性単核球症の症状が治まるまでは、こまめに水分補給をしながら、家で安静に過ごしましょう。また、髄膜炎や脳症などの合併症を引き起こす恐れもあるため、完治するまでは油断せず、症状を観察するようにしましょう。

ただし、症状が治まっても、疲労感はさらに数週間〜数ヶ月続くこともあるため、子供の様子には注意を払っておきましょう。また、蚊のアレルギーのきっかけとなる事もありますので、注意してください。

EBウイルス感染症は予防できる?

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EBウイルス感染症は、感染が広がりやすく予防が難しい病気です。横浜市衛生研究所によると、伝染性単核症にかかった人を隔離しても、伝染性単核症を予防することはほぼ不可能です(※1)。

予防のためにできることとしては、EBウイルス感染症の患者とのキスやコップの回し飲みを避けることが挙げられます。

EBウイルス感染症には落ち着いて対処を

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EBウイルス感染症は聞き慣れない病気のため、感染していると医師に伝えらえると、不安が募るかもしれません。しかし、医師の指示に従ってきちんと対処していけば、基本的には自然に治まっていく病気です。

疑問に思うことや分からないことがあるときは、医師に尋ね、ひとつひとつ抱えている不安を解消していくことが大切です。

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