よく「出産や子育てにはお金がかかる」と耳にするものの、具体的にいつ・いくらかかるのかを知っている人は少ないと思います。急な出費で慌てないよう、早めに貯金の計画を立てておきたいですよね。
そこで今回は、妊娠中の今から知っておきたい、出産・教育・住宅購入などのライフイベントごとにかかるお金についてご紹介します。
出産にかかるお金は?
出産にかかる費用は、主に以下の内容を含みます(※1)。
● 分娩費
● 入院費
● 新生児管理保育料
● 出産に必要な検査・薬剤料
● 処置・手当料
厚生労働省によると、正常分娩による入院・分娩等を含む出産費用の平均は以下の通りです(※)。
出産費用平均(※2,3,4)
病院の種類 | 全国平均額 |
全施設 | 約48.2万円 |
L公的病院 (国公立病院など) |
約46.3万円 |
L私的病院 (私立大学病院など) |
約50.6万円 |
L診療所 (助産院など) |
約47.8万円 |
※令和4年時点
平均額は地域によっても差があります。正常分娩による出産費用の平均が最も高いのは東京で、全施設=平均60.5万、公的病院=平均56.2万。
あくまでも平均なので、産院によっては大きく上回るケースも珍しくありません。帝王切開や無痛分娩など、分娩方法によっても変わります。
また、以下のような場合は、上記に加えて費用が必要となります。
出産費用で追加料金が発生するケース
● 個室などを希望した場合(室料差額)
● 妊娠中にトラブルがあり入院期間が長くなる場合
● 陣痛を誘発する場合
● 分娩が深夜や休日に行われた場合
ただし、出産育児一時金や、帝王切開などで高額になった場合の高額療養費制度といった公的制度もあります。実際にかかるのは差額分であることがほとんどでしょう。
教育にかかるお金は?
子ども1人を幼稚園から大学まで卒業させる場合、平均で以下の教育費がかかります(※5,6,7)。
▼費用例
全て公立に進んだ場合:約1,055万円
全て私立に進んだ場合:約2,660万円(大学が私立理系の場合)
何にどれくらいお金がかかるのか、教育費の内訳(年間)をご紹介します(※5,6)。
幼稚園から高校まで
学校教育費
学校教育費とは、入学金/修学旅行費/学校納付金/図書・学用品・実習材料費/教科外活動費/通学関係費にかかるお金です。
1年間 | ||
幼稚園 | 公立 | 約6万円 |
私立 | 約13万円 | |
小学校 | 公立 | 約7万円 |
私立 | 約96万円 | |
中学校 | 公立 | 約13万円 |
私立 | 約106万円 | |
高校 | 公立 | 約31万円 |
私立 | 約75万円 |
給食費
1年間 | ||
幼稚園 | 公立 | 約1万円 |
私立 | 約3万円 | |
小学校 | 公立 | 約4万円 |
私立 | 約5万円 | |
中学校 | 公立 | 約4万円 |
私立 | 約1万円 | |
高校 | 公立 | ー |
私立 | ー |
学校外活動費
学校外活動費は、補助学習費(学習塾代や家庭教師代など)/習い事代などの費用です。
1年間 | ||
幼稚園 | 公立 | 約9万円 |
私立 | 約14万円 | |
小学校 | 公立 | 約25万円 |
私立 | 約66万円 | |
中学校 | 公立 | 約37万円 |
私立 | 約37万円 | |
高校 | 公立 | 約20万円 |
私立 | 約30万円 |
大学
大学の費用は大きく学校教育費(授業料、通学費、教科書代など)と家庭教育費(塾の月謝、習い事代)に分かれています。
学校教育費(1年) | 家庭教育費(1年) | |
国公立 | 約97万円 | 約7万円 |
私立文系 | 約145万円 | 約7万円 |
私立理系 | 約172万円 | 約11万円 |
大学生になると、地元を離れて一人暮らしを始める子も出てくるでしょう。その場合、上記の他に年間平均約96万円の仕送りがかかることになります。
住宅購入にかかるお金は?
どのような住宅をどこで購入するかによって金額も変わりますが、最新のデータでは、家の購入資金は平均で約3,000〜5,000万円ほどになっています(※8)。
以下の平均額を参考にしてみてくださいね。
住宅購入費
注文住宅新築(土地も購入) | 5,112万円 |
建て替え | 3,299万円 |
分譲戸建住宅 | 4,250万円 |
分譲マンション | 4,929万円 |
中古戸建住宅 | 2,959万円 |
中古マンション | 2,990万円 |
中古住宅を購入するなどして、リフォームする場合の資金は平均201万円かかるとされています。
また、住宅を購入する場合、上記で説明した以外に、印紙税や登録免許税、仲介手数料なども必要になります。
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