ようやく高温期20日目。ここまで来ると妊娠への期待が高まりますね。様々な体調の変化も現れて、「これは妊娠してるだろう!」と確信している人もいると思います。妊娠検査薬で陽性が出ると安心できますが、中には陰性が現れて「妊娠していないの?」と不安を感じる人も。今回は、高温期20日目の体の状態や妊娠検査薬の見方についてご説明します。
高温期20日目の体の状態は?妊娠初期症状は現れる?
一般的に、高温期20日目は生理予定日から6日が経過したタイミングです。それまで生理周期が一定だった人なら、妊娠している可能性はかなり高いといえるでしょう。
妊娠していれば、高温期20日目は着床が完了しており、ホルモンバランスの急激な変化を迎えている頃。妊娠期間は、最後の生理が始まった日を「妊娠0週0日」として考えるので、高温期20日目はもう「妊娠4週6日」になっている計算になります。
妊娠5週目に入る頃には「つわり」などの妊娠初期症状が現れる人もいるので、吐き気や胸焼け、倦怠感、眠気などを感じている人もすでにいるかもしれません。
ただし、妊娠初期症状は個人差があり、妊娠していてもまったく症状が現れない人もいます。妊娠初期症状がないからといって「妊娠していない」とは決めつけず、妊娠検査薬で調べるまでは様子を見るようにしましょう。
高温期20日目は病院で胎嚢を確認できる?
病院で妊娠したかどうかを判断する基準に「胎嚢」の有無があります。胎嚢とは、赤ちゃんの元になる細胞(胎芽)を覆う袋のことで、これが確認できれば子宮内膜への着床が完了して赤ちゃんの発育が始まっているといえるからです。
高温期20日目には病院で超音波検査を受ければ胎嚢を確認できる可能性はありますが、正常に妊娠していても胎嚢が確認できないケースも十分に考えられます。そのような場合は、医師の指示にしたがって時間をおいてから再度検査を受けましょう。
高温期20日目に妊娠検査薬で陰性が現れたら妊娠可能性はない?
妊娠検査薬は、着床後に胎盤の絨毛から分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンを検出して、妊娠判定を行います(※1)。
市販されている一般の妊娠検査薬の多くは、尿中のhCG値が50mIU/ml以上になったら陽性反応を示します。生理予定日から1週間後以降に検査するのが正しい使い方です。
ヒト絨毛性ゴナドトロピンの増え方には個人差があるため、高温期20日目時点でも50mIU/mlを超えていれば、陽性反応が現れる場合もありますが、本来の使い方としては高温期20日目だとまだ早いことになるので、この時点で陰性だったとしても、生理がこなければ再度妊娠検査薬を試してみてもいいでしょう。
ただし、本来少なくなるはずの黄体ホルモンが、何らかの理由で過剰に分泌されていたり、ストレスや疲労などによってホルモンバランスが過度に乱れて生理不順を起こしている可能性も考えられます。
生理予定日から1週間以上たっても高温期が続き、妊娠検査薬も陰性の場合は、婦人科を受診してみることをおすすめします。
高温期20日目に妊娠検査薬で陽性が現れたら一安心?
高温期20日目に陽性反応が現れたら、妊娠していることも考えられますが、正常妊娠だけでなく、子宮外妊娠を起こしている場合でも陽性反応が現れます。
そのため、病院で医師による「正常に妊娠している」という検査結果を聞くまでは、同僚や友人に話すことはおすすめしません。また、着床はしたもののうまく発育できずに「化学流産」を起こす可能性もあります。
特に、妊娠12週目までは流産が起こりやすいため、妊娠したことを周囲の人に話すなら、婦人科できちんと妊娠を確認してもらい、12週目を過ぎてからにしたほうが良いでしょう。
妊娠検査薬で陽性反応が現れたら早めに病院へ
高温期20日目で妊娠検査薬を使い、陽性反応が出た場合には、数日中には産婦人科を受診することをおすすめします。お腹のなかに胎嚢ができていることが確認できれば、本当に妊娠していることがわかります。
また、万が一、子宮外妊娠や他の原因で高温期が続いている場合でも、医師の診察を受けることで、いち早く対処することができます。
高温期20日目で妊娠検査薬で陽性反応が出たからといって、「妊娠しているから大丈夫」と受診を先延ばしにせず、早めに病院できちんと検査してもらうと、一人で悩まずに済んだり、出産までの準備に早くとりかかったりすることができますよ。