「そろそろ子供が欲しいから、子作りをはじめよう」と思っても、これまで特に子作りを意識せずに過ごしてきた人ほど、どんなタイミングで子作りを行えばいいのか、意外とわからないものですよね。今回はそんなカップルのために、子作りのベストタイミングや、夫婦のコミュケーションとして気をつけたいことについてご紹介します。
子作りのタイミングはいつ?
子作りを考えはじめたときにまず知っておきたいのは、「性交をすればいつでも妊娠できるわけではない」ということです。女性には生理周期があり、その中で「妊娠しやすい時期」に夫婦生活をすることが、子供を授かる確率を高めるポイントです。
子作りのタイミングとして望ましいのは、「排卵日前後の数日間」だとされています。そのため、まずは自分の排卵日がいつなのかを把握しておく必要があります。
排卵日をおおまかに予測するのであれば、「次回生理予定日から14日を引く」ことで、おおよその排卵日を計算できます。ただし、生理不順の人だと排卵のタイミングが一定ではなく、生理周期が整っている人でもずれることがあるので、これはあくまでも目安にすぎません。
子作りのタイミングを知るには?
排卵日をより正確に知って子作りのタイミングを取りたい場合は、基礎体温表をつけたうえで、排卵検査薬を使うことをおすすめします。
一般的に、「最低体温日の前後1~2日間」に排卵が起こることが予測されますが、最低体温日は基礎体温を毎日記録することでわかります。
また、「LHサージ(黄体形成ホルモンの分泌が急増する現象)」が起こってから約24~36時間以内に排卵が起こるとされていますが、LHサージの時期は排卵検査薬を使って調べることができます(※1)。
そのため、基礎体温を毎日記録してある程度排卵の時期を把握したうえで、予想される排卵日の数日前から排卵検査薬を使い始めると、より正確な排卵日を予測することができます。
また婦人科を受診すると、超音波で卵胞の大きさを計測し、より正確な排卵日を知ることができます。ただし、何日も続けて受診する必要があるため、少しハードルが高い方法ですよね。
そのほか、排卵日を予測する方法には「福さん式」などもありますが、排卵日を確実に特定することは困難です。そのため、予測された排卵日の前後1週間ほどは「排卵が起こるかもしれない」と考え、その期間内はできるだけ性行為の回数を増やすのが子作りのコツともいえます。
子作りのタイミングは、排卵日の前?後?
先ほど、排卵日前後の約1週間に夫婦生活を持つといい、とご説明しましたが、排卵日の前と後、どちらがベストなのか疑問に思う人もいるかもしれませんね。結論からいうと、子作りのベストタイミングは「排卵日の1~2日前」とされています。
妊娠の最初のステップは、卵子と精子が受精することですが、卵子にも精子にも寿命があり、その期間内に受精できなければ妊娠することはできません。
腟内に入ったあとの精子の寿命が3日間なのに対し、卵子の寿命は排卵から24時間程度です(※2)。そのため、排卵日の1~2日前に性交を行い、女性の体内で精子が卵子を待ち受けている状態が、子作りのタイミングとして望ましいといえます。
子作りのタイミングが合うと妊娠確率はどのくらい?
排卵日とその前2日くらいを狙って性行為を行った場合、妊娠した人のうち約90%は6周期まで(約半年)に妊娠し、99%が12周期まで(約1年)に妊娠したというデータがあります(※3)。
ただし、加齢とともに妊娠率は下がっていくので、注意が必要です。
不妊の頻度は、25~29歳では約9%、30~34歳で約15%、35~39歳だと約22%、40~44歳は約29%と、年齢が上がるごとに高まります(※4)。
子作りのタイミングにおけるコミュニケーションのコツは?
子作りは、夫婦間のコミュニケーションがあったうえで成り立つものです。「妊娠しやすいタイミングで性交をする」ことが義務や作業感のあるものになってしまうと、男性と女性、両方にとってストレスの原因になることもあります。
女性のホルモンバランスや生理周期はストレスによって乱れやすく、心理的なプレッシャーが男性のED(勃起障害)の原因になってしまうこともあります。お互いに気遣いを忘れないでいたいですね。
以下で、子作りにおけるコミュニケーションのコツをご紹介します。参考にしてみてくださいね。
子作りするときの夫婦円満のコツ
● 子作りについて話し合い、考えを共有する
● 子作り以外の会話をする時間も大切にする
● 子作り目的ではなく、性交そのものを楽しむ
● 性交以外のスキンシップも積極的に取る
● 2人で外出をして気分をリフレッシュする
もちろん、子供を授かるためには排卵日を予測して夫婦生活を持つことが大切ですが、焦りは禁物です。夫婦間での良好なコミュニケーションをとることを第一に、楽しみながら子作りに取り組んでくださいね。
子作りのタイミングで夫婦の絆を深めよう
「子供が欲しい」と思ったものの、なかなかタイミングが合わず妊娠できないと、気分が落ち込んでしまったり、心の余裕が少なくなってパートナーへの思いやりが欠けてしまったりすることもあるかもしれません。
しかし、子供を作りたい気持ちが空回りして夫婦関係が悪化したり、ストレスが不妊を引き起こしたりしてしまっては本末転倒。子作りのタイミングは夫婦のコミュニケーションを密にする良い機会と捉え、二人の絆を深められるといいですね。