妊娠・出産体験は、十人十色。奇跡の出産には、それぞれ違ったドラマがあります。今回は、35歳で第二子である男の子を出産したYさんの体験談です。
二人目妊娠!上の子が水疱瘡で不安に
一人目を出産後、約1年半で職場復帰。その後しばらくして二人目を考え始め、妊活をスタート。
できれば3歳差で上の子(娘)と同じ9月生まれになるといいな、なんて思っていましたが、そんなに都合よくはいかないもので、妊活開始から約半年後に妊娠しました。
二人目妊娠が判明したとき、ちょうど上の子が水疱瘡にかかっていました。私が過去に水疱瘡にかかった記録がなかったため、感染していたらどうしようと、とっても不安に。
検査したところ、罹患済みだったことがわかり、ようやく安心して妊娠生活をスタートすることができました。
性別がわかってショック…!
つわりの症状は一人目のときとほぼ同じで、妊娠6週頃からなんとなく胃腸がムカムカして、ときどきお腹が張ったり痛かったり。仕事に大きな支障はなく、つわりは軽い方だけど、常に微妙に体調が悪いという状態は安定期頃まで続きました。
私自身、姉妹で育ち、一人目が娘だったこともあり、自分からは女の子しか生まれないとなぜか信じきっていて、二人目も絶対に女の子だと思っていました。
しかし、19週の健診のエコーで、モニターには「男の子」とはっきりわかるものが映し出されていました。先生に告げられるまでもなく…はっきりと…。その場では平然を装いましたが、帰宅後にショックで大号泣してしまいました。
出産後は、びっくりするくらい男の子のかわいさにメロメロになるのですが、そのときはこの世の終わりかと思うほど落ち込みました。
上の子の赤ちゃん返り!急にママっ子に
妊娠6ヶ月に入ってすぐ、安産祈願と娘の3歳の七五三のお祝いを同時に行いました。マタニティ写真も撮って記念に残る日となりました。
その頃から、娘が赤ちゃん返りをするように。お腹が出てきて赤ちゃんが生まれるということを実感したのか、それまでお父さんっ子だったのが、急にお母さんっ子になってびっくりしました。
一時期、吃音も出て心配もしました。まだ小さかったけど環境の変化に敏感になっていたのだと思います。吃音は、あまり気にさせないようにいつも通り接していたら、しばらくして自然と治まりました。
出産を前に、活動的だった妊娠後期!
妊娠後期に入り、皮膚掻痒(ひふそうよう)やむくみ、便秘など、ちょっとしたマイナートラブルはありましたが、基本的には元気。
上の子のお世話もあるので、小走りしたり、毎日バタバタと保育園のお迎えに行ったり、一人目のときには考えられないくらいアクティブでした。
里帰り出産だったため、妊娠9ヶ月になる頃に産休に入り、娘を連れて帰省。実家でも、マタニティヨガへ行ったり、友達と会ったり、ほぼ毎日お出かけしていました。
38週の健診では、まだ生まれる気配は全然ないといわれ、出産前日まで電車で外出するほど、のんきに過ごしていました。
大雨の日に陣痛が…
健診の3日後、早朝4時頃に娘の夜泣きで目が覚めたと思ったら腹痛が。ゆるい痛みが1時間ほど続き、おしるしらしきものもあったので、「ついに来たかも!」と思いました。
そのとき外は大雨。いま病院へ行くのは大変だから前駆陣痛だといいな、と願いながら、両親が起きるまで様子を見ることに。
6時を過ぎても痛みは続き、これは陣痛だと確信。朝食や支度を済ませて7時過ぎに病院へ電話しました。一人目の出産のときだったらすぐに電話していたはずですが、やはり経産婦の余裕がありました。
大雨の中、母と娘とタクシーに乗って病院へ。診察してもらうと、「生まれるのは昼頃でしょう」といわれ、東京にいる夫に連絡。8時台の新幹線には乗れるので立ち会いに間に合いそうとのこと。
娘に応援してもらいながら痛みとの戦い
陣痛室に移動し、痛みとの戦いが始まりました。娘が「ヒーヒーフー」「おかーさん、がんばって!」と横で励ましてくれたので、痛い顔もできず、ひたすら耐えるのみ。
前回の出産を思い返して、まだまだこれ以上に痛くなるはず…と思って構えていたら、9時過ぎには「分娩台に行きましょう」と助産師さんが一言。
「え?もう?」といった感じでバタバタと分娩台へ。夫は全く間に合わず、「もう待てません、生みます」とメールで宣言しました。
二人目だからこその恐怖を乗り越え出産!
いざ分娩台に上がって、いきみ始めると、最初の出産のときの痛みや恐怖がぶり返してきました。
一人目のときは、全てが初めてだったから勢いでいきむことができたけれど、二度目はあの痛さを知っているだけに、いきむのが怖い。でも生まなくてはいけない。
立ち会い者がいなかったので見栄を張る必要もなく、「もう無理ー!」と分娩台で叫びました。
無痛にすればよかった、娘には出産なんてさせたくない、など支離滅裂なことを考えているうちに、無事出産。
会陰切開なしを希望していたため、ゆっくり生まれるように誘導してくれたみたいで、分娩台に上がってからの時間は一人目のときより長く、約1時間かかりました(一人目は30分程度でした)。
立ち会いに間に合わなかった夫には、「3人目は絶対ない」とメールで出産報告。
円座クッション不要!でも後陣痛のつらさたるや…!
一人目のときも会陰切開なしでしたが、だいぶ裂けてしまったので入院中は歩くのも座るのも大変でした。二人目では裂けなかったので、出産翌日から円座クッションなしで椅子に座れて、普通に歩くこともでき、本当に楽でした。
でも、二人目の後陣痛は、初産とは比にならないほどつらかったです。出産後3~4日も痛みが続き、あまりに痛すぎて、子宮収縮剤の服用量を減らしてもらったほど。
授乳に関しても、二人目だからすんなりできるかと思いきや、娘と違って息子は吸う力が強すぎて、母乳量が追いつかなかったり、乳頭が切れたり…。一人目以上に時間がかかり、産後1ヶ月半ほど経って、ようやく完全母乳となりました。
それにしても、性別が男の子だとわかったときはあんなにショックだったのに、生まれたらもうかわいくてかわいくて…。異性だからなのか、女の子とはまた違ったかわいさがあります。
娘は成長とともに女同士分かり合える楽しさが増えていっていますが、息子へは成長とともに目の離せない愛しさが増しています。これからも男の子育児を楽しんでいきたいです。
▼先輩ママたちの出産体験談まとめ