子供の髪の毛をなんとなく見ていると、白髪を発見。たとえ1本しか見つからなかったとしても、心配になりますよね。そこで今回は、子供に白髪があるときの原因や治療法、病気かどうかなどをご紹介します。
子供にも白髪が生えることがある?
白い髪の毛が生えてくるいわゆる白髪は、30代以降の大人によく見られます。
しかし、子供でも白髪が生えてくる場合もあります。
白髪とは、なんらかの原因によって髪の毛のメラニン色素が作られなくなることによってできると考えられています。
大人の白髪の原因は細胞の老化によるものが多いですが、子供に白髪がある場合、ほかにもさまざまな原因が考えられます。
子供の白髪の原因は?
子供の頭に白髪が生える原因として考えられるものには次のようなものがあります。
● 偏食・栄養不足
● ストレス
● 目の疲れ
● 睡眠不足
● 紫外線の浴びすぎ
● 尋常性白斑
次の章からはこれらの原因について詳しく見ていきます。
子供の白髪の原因1:偏食・栄養不足
食事の内容が偏っていたり、栄養バランスが悪かったりすると、子供の頭に白髪が生えることがあります。
特に銅や鉄などのミネラルやアミノ酸、ビタミン類が不足した場合に、髪の毛やメラニン色素を作る細胞であるメラノサイトの機能が低下する傾向があります。肉・野菜・魚をバランスよく食べさせましょう。
子供の白髪の原因2:ストレス
ストレスも髪の毛に影響を与えます。
子供に過剰なストレスがかかると、メラノサイトに影響を与え、色素を作れなくなるために、白髪ができると考えられています。
また、ストレスによって頭皮の血管が収縮し、髪の毛を作る毛根が栄養不足になることも、白髪ができる原因の一つです。
子供の白髪の原因3:目の疲れ
目の疲れも子供の白髪の原因として考えられています。
特に最近の子供たちは、携帯ゲーム機やスマートフォンを使う時間が長いため、目を酷使しがちです。
目が疲れると、目の周りの筋肉にも疲労が溜まり、血の巡りが悪くなります。そのため、目に近い頭皮の血流も滞りがちになり、その結果白髪が生えるといわれています。
ゲーム機やスマートフォンの使用は、1日1〜2時間以内に制限することをおすすめします。
子供の白髪の原因4:睡眠不足
髪の毛のコンディションを保つ働きをする成長ホルモンは、子供が寝ている間に分泌されています。
そのため、夜更かししてゲームや勉強などしていると、成長ホルモンの分泌が妨げられて髪の健康を保てなくなり、白髪が生えることになります。
子供の白髪の原因5:紫外線の浴びすぎ
紫外線を浴びすぎると、髪の毛を作る役割をする細胞や、メラニン色素を作るメラノサイトが正しく機能しなくなることがあります。
また、紫外線から体の細胞を守るための活性酸素が過剰に作られると、メラニン色素を作る酵素が働かなくなってしまいます。
このような様々な原因で、紫外線の浴びすぎで白髪が生えることがあります。
子供の白髪の原因6:尋常性白斑
子供の白髪の本数が1本2本ではなく、数十本などと多い場合や、1ヶ所にまとまって生えている場合などは、尋常性白斑の可能性があります。
尋常性白斑とは、「白なまず」とも呼ばれる肌の病気の一種で、発症すると体に白い斑点ができます(※1)。発症の原因はわかっていませんが、メラノサイトが壊れることで起こると考えられています。
肌だけではなく髪の毛の色素も抜けることがあり、子供の白髪の原因となります。
子供の白髪の治療法は?
これまで、子供の白髪の原因を紹介してきました。
白髪の原因が尋常性白斑以外の場合は、原因に合わせて次のように日々の生活を改善することで、治療することが可能です。
● バランスのいい食事を心がける
● ストレスを溜めない
● 目を酷使しない
● 睡眠時間を確保する
● 外出の際に帽子をかぶる
子供はストレスや時間のコントロールが自分ではなかなかできないと思うので、ママやパパがサポートしてあげてくださいね。
また、原因が尋常性白斑の場合は、白い斑点が全身にできる「非分節型」か、一定の範囲だけが白くなる「分節型」かで治療法が変わります。
「非分節型」の場合は、ステロイド系の塗り薬や、紫外線を照射する治療を行います。発見と治療開始が早ければ治りやすいものの再発率は高く、注意が必要です(※1)。
一方で、「分節型」の治療法はまだ見つかっていませんが、白い斑点が出ている部分の皮膚を移植する手術が行われることもあります。
白髪だけでなく、体に白い斑点が出たら、なるべく早く病院を受診しましょう。
子供の白髪は目立たないように対処を
30代や40代の人にとって、白髪は特別なことではないですが、子供となると話は別。珍しさから、場合によってはからかいの対象になったり、子供自身がふさぎ込んだりしてしまうこともあるかもしれません。
それを回避するためにも、子供の頭に白髪が生えているのを見つけたら、その毛だけを短く切ってあげるなどして、目立たないような対処をしてあげたほうがいいでしょう。
もし子供の白髪の量が多くて全部切るのが難しい場合は、黒く染めてあげるのもいいですね。その際は、大人用の白髪染めではなく、低刺激のオーガニックなものや、時間をかけて染めるシャンプータイプなどがおすすめです。
子供の頭皮は大人に比べて弱いので、丁寧に扱ってあげてくださいね。